司令官日記

自衛艦隊のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

一日一日春らしい季節に近づいています。自衛艦隊は、引き続き精強性を保ち、誠実に任務に臨みます。
それでは2月中の主な活動について紹介します。
●2月4日、陸上総隊司令官 竹本竜司陸将の来訪を受けました。懇談を通じ、我が国を取り巻く安全保障情勢が厳しさと不確実性を増しているなかで、防衛力の抜本的強化に向け、陸海空自衛隊の相互運用性をより一層向上させていくことを確認しました。


●2月5~6日、米海軍第7艦隊司令官トーマス中将及び次期同司令官ケイチャー少将との日米フラッグトークを実施しました。トーマス司令官とは、かつてないほど強固な関係を築き、公私ともに常に良き相談相手でした。懇談では、自衛艦隊と第7艦隊が創設から共に築いてきた極めて強固な連携態勢をさらに発展させてゆくことを確認し、今後の両艦隊の相互運用に係る方策等について認識を共有しました。

●2月1~8日、自衛艦隊は、令和5年度自衛隊統合演習(指揮所演習:キーン・エッジ2024)に参加し、自衛隊の統合運用に関する演練及び検証を目的とした、実戦的かつ高度な演習を実施しました。また、本訓練では、米軍及び豪軍も参加し、日米の共同対処能力及び豪軍との連携の強化を図りました。

●2月14日、イギリス海軍参謀本部兵力整備部長アンソニー・リミントン海軍少将の来訪を受けました。懇談では、日英海軍種の防衛協力が新たな段階に入ったことを受けて、インド太平洋地域への展開が計画されている英海軍空母打撃群とのハイエンドな戦術レベルを追求した共同訓練の実施や北朝鮮籍船舶との「瀬取り」を含む違法な海上活動に対する警戒監視活動における連携強化等について活発な意見交換を行いました。

●2月15日、インドネシア海軍艦隊司令官ヘル・クスマント海軍中将の来訪を受けました。
懇談では、インド太平洋方面派遣(IPD)や外洋練習航海等の様々な機会を通じた日尼海軍種の防衛交流を更に強化するとともに、シップライダープログラム等を通じた人的交流を更に深化することで一致しました。

●2月19日、インド海軍主催多国間共同訓練MILAN2024に参加するため、インドを訪問した際、鈴木浩駐インド日本国特命全権大使を表敬し、懇談を実施しました。

●2月20日、米海軍横須賀基地にて執り行われた米海軍第7艦隊第53代司令官 カール・トーマス中将と第54代司令官 フレデリック・ケイチャー中将の指揮官交代行事に参列しました。本行事では、2年半の任期を終え離任するトーマス中将へ、強固な日米同盟を基盤として北東アジア地域、ひいては、広大なインド太平洋地域の平和と安定のための尽力に対する謝意、また、これまでの数多くの対話、両夫人を含めたあらゆる交流の日々を振り返りつつ餞の言葉を述べ、新たに着任したケイチャー中将との変わらぬ日米連携についてその想いを表明しました。

●2月27日、海賊対処任務の途上においてインド海軍主催多国間共同訓練MILAN2024に参加中の護衛艦「さざなみ」を激励し、各部署で優秀な成果を収めた若年隊員にチャレンジコインを贈呈するとともに、隊員との記念撮影を実施しました。

国家安全保障戦略等を踏まえ、自衛艦隊は隊員が一丸となって「即応」・「精強」・「誠実」を勤務方針として、24時間365日、一分の隙もない万全な警戒監視態勢を維持し、我が国周辺海域の平和と安定に努めるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、力による一方的な現状変更の試みや法の支配への挑戦を抑止するために、これからも積極的に貢献して参ります。 皆様の変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。


令和6年3月
自衛艦隊司令官
海将 齋藤 聡