司令官日記

自衛艦隊のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

新年明けましておめでとうございます。平素より海上自衛隊に対するご理解とご協力を賜り、皆様に心より感謝申し上げます。
本年も皆様のご期待に応えるべく、「精強・即応」、そして「誠実」を基本方針に掲げ、引き続き全力を尽くしてまいります。
それでは12月中の主な活動について紹介します。


●12月12日、海上作戦センターにおいて、米海軍気象海洋司令官ロナルド・J・ピレット准将の来訪を受けました。気象海洋の分野は、日米海軍種が共同で実施する重要な作戦基盤の一つであり、今後も同分野における知識・技術の交換や交流を一層深化させていくことで一致しました。


●12月12日、海上作戦センターにおいて、インド国防参謀総長アニル・チョウハン陸軍大将と懇談しました。懇談では、今後もインド太平洋地域の平和と安定のため、深刻化している安全保障環境上の課題に共同で対処し、「日印特別戦略的グローバル・パートナーシップ」の強化を図ることで一致しました。また、共同訓練や寄港を通し、司令官級、幕僚級等の様々なレベルで防衛協力・人的交流を継続的に実施し、更に強固な連携態勢の構築を図っていくことを確認しました。

●12月15日、海上作戦センターにおいて、米海軍第7艦隊司令官カール・トーマス中将ご夫妻とともに、ホリデーメッセージを撮影しました。動画では、日本各地のみならず世界各地で我が国の安全を守っている日米両海軍種の隊員の労を称えるとともに、各隊員のご家族、ご友人、そして国民の皆様の日々のご理解とご支援に対して感謝の意を表しました。

●12月16日、横須賀基地において、第45次派遣海賊対処行動水上部隊護衛艦「いかづち」の帰国行事に参加しました。「いかづち」は、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動に加え、アラビア海北部及びオマーン湾における情報収集活動に従事し、見事その任務を完遂しました。そのひたむきに任務に臨む姿勢を指揮官として心から誇りに感じ、「名もなきヒーロー」として称え、その優秀隊員にチャレンジコインを贈呈しました。

●12月18日、海上作戦センターにおいて、自衛艦隊先任伍長交代式を執り行いました。第8代先任伍長の北口曹長は、海上自衛隊の作戦中枢である自衛艦隊の先任伍長という重責を1年にわたって担い、約190の隷下部隊先任伍長とともに、各部隊の海曹士と愛情をもって向き合い、自衛艦隊の使命達成に大きく寄与しました。式では、北口曹長に感謝を伝えるとともに、第9代先任伍長として新たに着任した清水曹長を激励しました。
●12月22日、海上作戦センターにおいて、だるまの目入れ式を行いました。各主任幕僚から順に、目入れとともに2023年初頭に掲げた目標に対する振り返りを発表しました。そして、今年1年を無事に終えることができたことに感謝するとともに、新たな年を迎えるにあたり、自衛艦隊に与えられた崇高な任務の達成に向けて、決意を新たにしました。

国家安全保障戦略等を踏まえ、自衛艦隊は隊員が一丸となって「即応」・「精強」・「誠実」を勤務方針として、24時間365日、一分の隙もない万全な警戒監視態勢を維持し、我が国周辺海域の平和と安定に努めるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、力による一方的な現状変更の試みや法の支配への挑戦を抑止するために、これからも積極的に貢献して参ります。 皆様の変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。


令和6年1月
自衛艦隊司令官
海将 齋藤 聡