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自衛隊の組織
防衛力の中核である自衛隊は、わが国の防衛という国家存立にとって最も基本的な役割を担う専門の組織であり、そのために必要な各種機能を備えたさまざまな部隊、機関で構成されています。
1. 防衛省・自衛隊の組織
防衛省・自衛隊は、わが国の防衛という任務を全うするため、実力組織である陸上・海上・航空自衛隊を中心に、防衛大学校、防衛医科大学校、防衛研究所、情報本部、技術研究本部、装備施設本部、防衛監察本部など、さまざまな組織で構成されています。
なお、07(平成19)年1月、防衛庁は防衛省に移行した。この移行により、「国の防衛」に専任する「主任の大臣」が置かれることになり、政策官庁にふさわしく、防衛大臣が責任と権限を持って多様な政策オプションを提示することが可能となりました。これにより、政策の企画立案機能とさまざまな緊急事態への迅速・的確な対応力が強化されました。
防衛省・自衛隊の組織図(平成27年10月1日現在)(pdf:68.2kb)
2. 防衛大臣を補佐する体制
防衛大臣は、自衛隊法の定めるところに従い、自衛隊の隊務を統括します。その際、防衛副大臣および2人の防衛大臣政務官が防衛大臣を助けます。また、防衛大臣への進言を行う防衛大臣補佐官や、防衛省の所掌事務に関する基本的な方針について審議する防衛会議が置かれています。さらに、防衛大臣を助け、省務を整理し、各部局および機関の事務を監督する防衛事務次官が置かれています。
なお、平成23年度には、防衛大臣をはじめとする政務三役の補佐体制に万全を期すため、事務次官級である「防衛審議官」を新設することとしています。「防衛審議官」は、近年の安全保障環境の変化にともない、政策官庁としての防衛省・自衛隊の業務、特に米国その他諸外国との対外関係業務の増大が著しい現状を踏まえ、防衛省内の各部局を横断する事務を高いレベルから総括整理し、米国その他諸外国の事務方のトップレベルの者と、省全体にまたがる重要政策について着実に交渉などを行っていく職として新設するものです。
そのほか、防衛大臣を補佐する機関として、内部部局、統合幕僚監部(統幕)および陸上・海上・航空幕僚監部(陸・海・空幕)が置かれています。内部部局は、自衛隊の業務の基本的事項を担当し、官房長および局長はその所掌に応じ、防衛大臣が統合幕僚長(統幕長)または陸上・海上・航空幕僚長(陸・海・空幕長)に対し指示・承認などを行うに際し補佐します。統幕は、自衛隊の運用に関する防衛大臣の幕僚機関であり、統幕長は、自衛隊の運用に関して軍事専門的観点からの防衛大臣の補佐を一元的に行います。陸・海・空幕は、各自衛隊の隊務(運用を除く)に関する防衛大臣の幕僚機関であり、陸・海・空幕長は、各自衛隊の隊務(運用を除く)に関する最高の専門的助言者として防衛大臣を補佐します。
陸・海・空自衛隊の編成(平成29年7月1日現在)(pdf:541kb)
『防衛白書(平成23年版)参考』
陸上自衛隊 | ○方面隊 ・複数の師団、旅団やその他の直轄部隊(施設団、高射特科群など)をもって編成 ・5個の方面隊があり、それぞれ主として担当する方面の防衛に当たる。 ○師団および旅団 戦闘部隊と戦闘部隊に対し後方支援を行う後方支援部隊などで編成 |
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海上自衛隊 | ○自衛艦隊 ・護衛艦隊、航空集団(固定翼哨戒機部隊などからなる。)、潜水艦隊などを基幹として編成 ・主として機動運用によってわが国周辺海域の防衛に当たる。 ○地方隊 5個の地方隊があり、主として担当区域の警備および自衛艦隊の支援に当たる。 |
航空自衛隊 | ○航空総隊 ・3個の航空方面隊および南西航空混成団を基幹として編成 ・主として全般的な防空任務に当たる。 ○航空方面隊 航空団(戦闘機部隊などからなる。)、航空警戒管制団(警戒管制レーダー部隊などからなる。)および高射群(地対空誘導弾部隊からなる。)などをもって編成 |
防衛大学校 (神奈川県横須賀市) |
○幹部自衛官となるべき者を教育訓練するための機関 幹部自衛官となるべき者の教育訓練(一般の大学と同様の大学設置基準に準拠した教育を含む。)を行う。 ○一般大学の修士および博士課程に相当する理工学研究科(前期および後期課程)および総合安全保障研究科(前期および後期課程)を設置 高度の理論および応用についての知識ならびにこれらに関する研究能力を修得させるための教育訓練を行う。 |
防衛医科大学校 (埼玉県所沢市) |
○医師である幹部自衛官となるべき者を養成する機関 医師である幹部自衛官となるべき者の教育訓練(学校教育法に基づき医学教育を行う大学の設置に準拠した教育を含む)をつかさどる。 ○学校教育法に基づく医学研究科博士課程に相当する医学研究科を設置 高度の理論および応用についての知識ならびにこれらに関する研究能力を習得させるための教育訓練を行う。 |
防衛研究所 (東京都目黒区) |
○防衛省のいわばシンクタンクに当たる機関 ・自衛隊の管理および運営に関する基本的事項の調査研究を行う。 ・戦史に関する調査研究および戦史の編さんを行う。 ・幹部自衛官その他の幹部職員の教育などを行う。 ・付設の図書館では、歴史的に価値のある書籍や資料などを管理 |
情報本部 (東京都新宿区など) |
○軍事情報の収集・分析を行う防衛省の中央情報機関 ・警戒監視活動により入手する情報、画像情報、電波情報など、各種の軍事情報を収集し、総合的な分析・評価を加えた上で、省内各機関に対する情報提供を実施する。 ・本部と6つの通信所で構成 |
技術研究本部 (東京都新宿区) |
○装備に関する研究開発を一元的に行う機関 ・各自衛隊の運用上の要求などに応じて研究開発を行う。 ・対象となる分野は、各自衛隊が使用する火器・車両、船舶、航空機をはじめとして核・生物 ・化学兵器(NBC)対処や被服に至るまで幅広い。 |
装備施設本部 (東京都新宿区) |
○自衛隊の任務遂行に必要な装備品などの調達契約事務および建設工事の実施事務(一部)を一元的に行う機関 ・必要な装備品などとは、火器・弾薬、燃料、誘導武器、船舶、航空機、車両など ・建設工事の実施事務のうち、技術的基準の作成、計画の審査などを行う。 |
防衛監察本部 (東京都新宿区) |
○防衛省・自衛隊の業務全般について独立した立場からチェックする機関 会計手続きや入札手続きその他の業務全般を対象として、法令遵守の観点から、第三者的な目で業務が適正に行われているかを厳しくチェックする。 |
地方防衛局 (全国8か所) |
○地方における防衛行政全般についての機能を担う地方支分部局 ・地方における施設行政、装備品の調達、地方公共団体および地域住民の理解および協力の確保にかかわる事務を行う。 ・北海道、東北、北関東、南関東、近畿中部、中国四国、九州、沖縄の8局 |