プロフィール
氏 名:平川 美海
出身校:大分鶴崎高校
現階級:3等海曹
職 名:航空武器
勤務地:大村航空基地
入隊年:平成25年
あの時の人生の選択
正直に言ってしまうと、自衛官になるというビジョンは私の人生にまったくありませんでした。
父の兄弟が皆、公務員ということもあり、漠然と「公務員」になるのかなぁとは思っていましたが、高校からでの公務員試験は厳しく、専門学校に進みました。公安系の公務員試験は全て挑戦しましたが、いずれも上手くいかず、そのうちに自分が本当に公務員として働きたいのかすら分からなくなり、公務員のほかに唯一興味のあった服飾関係の会社に就職しました。会社での研修期間中に、偶然、広報官の方から連絡をもらったのが切っ掛けとなり、また、親の勧めや、何かに挑戦したいという気持ちも芽生え、思い切って海上自衛隊に入隊しました。
入隊後は、楽しいこと、きついこと、色々と経験し、最高の同期とも出会え、今では自衛官になってよかった、あの時の人生の選択は間違っていなかったと、心から思っています。
レッツ「下宿」生活!
基地内での宿舎生活は、個人の部屋は無く、先輩や同期と同一部屋での共同生活になりますが、皆さんが想像するほどはきつくなく、過ごしやすいと思います。また、海上自衛隊では「下宿」と言って、基地の外にアパートを借りることができ、実際に私もアパートを借りています。「下宿」では、共同生活とは違った生活ができ、同期や友達を呼んではご飯を食べたりボーっとしたり(笑)と、そういった時間を過ごしています。
体力の差を感じてしまう場面はありますが
私は、「航空武器」という職種で勤務しており、主に航空機の武器の整備や、各種訓練支援、また、救命装備品の管理などを行っています。重い物を取り扱うことが多いので、男性隊員との体力の差を感じてしまう事もあります。それでも、女性隊員にしかできないこともたくさんあるし、男性隊員も助けてくれるので、体力面では仕事上不具合を感じることもなく、今の仕事に対して、とてもやりがいを感じています。
フットサルで充実!
私は大村航空基地女子フットサル部のキャプテンをしています。もともと、趣味でフットサルをしていましたが、入隊後、基地にもフットサル部があると知り入部しました。
仕事終わりに練習をして、いろいろな大会に参加しています。私達のチームは、全ての自衛隊女子フットサルチームが参加する「自衛隊女子フットサル大会」でベスト8、「海上自衛隊フットサル大会」では2位という結果を残しています。部員は仲も良く、先輩後輩関係なくプレーをしています。また、大会に参加することで、全国で勤務している同期にも会うことができますし、自衛隊の中だけでなく一般の方の知り合いも増えました。フットサルをすることで仕事にもメリハリがつき、生活が充実していると感じています。
プロフィール
氏 名:武生 真優
出身校:別府青山高校
現階級:3等陸曹
職 名:通信系(有線整備)
勤務地:福岡駐屯地
入隊年:平成25年
「自衛隊 < 大学」のはずが…
親戚に自衛官がおり、幼少期から漠然と「自衛官になりたい」という思いはありました。しかし、何かがしたいから自衛官になりたい!という強い意志もなく、とりあえず自衛官採用試験を受けた感じで、実際のところ、高校3年生の冬休みまでは大学に進学するつもりでした。
そんな中、広報官の方から自衛隊に関する様々な話を聞いたり、イベントに参加するうちに、自衛隊への関心が徐々に高まり、大学への進学よりも入隊への意志が強くなりました。
まずは皆さんも、広報官の話を聞いたり、イベントへ出かけてみませんか?私のように人生が変わるかも…
人との出会い・繋がりが魅力です!
自衛官はスキルアップのため、いろんな教育を受けます。そんな中で同期(一緒に教育を受ける隊員)と呼ばれる存在がたくさんできます。同期は同僚であることはもちろんですが、ライバルでもあるし、友達でもあるし、時には彼氏とか(!?)言い表せないくらい大切な存在になります(笑)。特に女性自衛官は人数が少ないので、教育の時は、全国規模(日本の各駐屯地・基地等)で集まります。つまり、北は北海道から南は沖縄まで、大切な同期ができるわけです。
ちなみに私は休暇の度に同期と集まります!!大阪や東京へ行ったり、逆に大分まではるばる遊びに来てくれたり、いまだにかけがえのない存在です。
こんなに大切な存在が増えたのは、女性自衛官になったからこそだと感謝しています。
女性自衛官だからこそ
体力、体格などの面では、やはり女性よりも男性の方が有利な場面が多々あります。しかし、そういった女性の気持ちを、特に、妊娠、出産などを理解できるのも、同じ女性だからこそです。女性自衛官として救える誰かがいる。活躍できる。そんな場面が必ずあります。たとえ上手く出来ないことがあったとしても、努力することが大切だと考えるようになりました。入隊前の私ならこのような考えは持てませんでしたが、同期や同僚、後輩の存在が私を大きく変え、成長させてくれました。
みなさんも一緒に、女性自衛官として働いてみませんか?
プロフィール
氏 名:後藤 なつみ
出身校:大分豊府高校
現階級:海士長
職 名:給養
勤務地:呉基地業務隊
入隊年:平成28年
防大の卒業式で帽子を投げたくて(笑)
防衛大学校の卒業式をTVで見て、自衛隊の存在を意識するようになりました。卒業式で帽子を投げる場面が感動的で、「私もあんな風に帽子を投げたいっ!」って(笑)。
赤十字の腕章を巻いた“衛生”の仕事に憧れて入隊した私ですが、入隊後の適性検査や数回の希望調査を経て、今は「給養」という仕事をしています。「給養」とは、艦艇及び陸上部隊で、隊員に対し食事の提供と栄養を管理する職種です。食事は、士気の根源であると言われており、とてもやりがいのある仕事です。また、食堂はすべての隊員が利用するので、色々な人とコミュニケーションをとることが出来るのも魅力の一つです。長い航海や訓練の中で、少しでも食事の時間を楽しめるよう、美味しいご飯を提供したいという気持ちで、日々食事を作っています。
「演劇部」の私でも大丈夫でした
自衛隊のイメージって、「強そう」「厳しい訓練」「運動が得意!」とか多いと思いますが、そんなことはないです。確かに教育隊の訓練は厳しかったです。というのも、高校時代は演劇部だった私が運動することが得意なわけもなく、同期に助けてもらいながら毎日一生懸命走ったり、泳いだりしました。それでも無事、教育隊を修業。仕事中心で休憩時間に先輩とランニングしたりして、毎日楽しく仕事をしています。
住居は艦内?
海上自衛隊の場合、例えば艦艇勤務であれば住居は艦となります。艦の中の個人スペースは限られているため私物などを十分に置くことが出来ません。ですが、アパートを借りることもできるので、荷物等の置き場に困ることもなく、休日に一人でゆっくりすることも出来ます(笑)。そのため、艦内居住でも大変なことはありません。
また、女性だからといって大変と思ったことも、それほどありません。男性の多い環境ではありますが、優しく気にかけてくださる先輩や上司の方が部隊にはたくさんいます。確かに重たい物を運ぶことやきつい仕事はありますが、男女関係なく助け合いながら楽しく勤務しています。最近は、艦勤務の女性隊員も増えてきて、働きやすいと思います。
プロフィール
氏 名:楢﨑 彩夏
出身校:大分商業高校
現階級:空士長
職 名:警戒管制
勤務地:背振山分屯基地
入隊年:平成27年
国際貢献がしたくて自衛隊に
幼いころから外国が好きで、国際貢献がしたくて自衛隊に入隊しました。
普段は、佐賀県にある空自背振山分屯基地で、「警戒管制」という仕事をしています。「警戒管制」とは、昼夜を問わず領空を監視し、侵入してくる航空機に対応する仕事です。この仕事には力は必要ないので、男女関係なく能力で評価されます。体力では男性に勝てなくても、この仕事では絶対に負けないという気持ちで、日々頑張っています。
自衛隊の訓練はきつい?
自衛隊という事で「訓練きついでしょ?」と聞かれることがよくありますが、そこまできついと思ったことはないですね。「自衛隊=ほふく前進」といったイメージって、やっぱりあると思うんですけど。ほふく前進は教育隊の頃にやりましたが、吹奏楽部だった私でもこなすことができました。今の部隊では体育的な訓練はそれほどないので、体力的なきつさというのは、あまり感じません。
営内生活楽しいですよ(笑)
営内生活は、航空自衛隊の女性自衛官はWAFと呼ばれるのですが、そのWAFしか入れない区画が宿舎になっています。先輩も同期も後輩も歳が近いので、営内生活はとてもにぎやかで楽しいです(笑)。
「男社会の中で大変じゃないか」、私も入隊前は、そういうイメージを持っていました。でも、実際に働いてみると、皆さん優しいし、男女区別なく接してくれます。それに、とにかく仕事中は必死なので、あまり気にならないです(笑)。最近では女性隊員の数も増えてきて、活躍できる場もたくさんあるので、そういった心配はいりません。