行進曲「軍艦」について

行進曲「軍艦」について

「海軍儀制曲総譜」より

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                         軍   艦
                                              作詞 鳥山 啓
                                              作曲 瀬戸口藤吉

守(まも)るも攻(せ)むるも鋼鐵(くろがね)の   浮(うか)べる城(しろ)ぞたのみなる
浮(う)かべるその城(しろ)日(ひ)の本(もと)の 皇國(みくに)の四方(よも)を守(まも)るべし
まがねのその艦(ふね)日(ひ)の本(もと)に    仇(あだ)なす國(くに)を攻(せ)めよかし


いはきの煙(けぶ)りわたつみの           龍(たつ)かとばかり靡(なび)くなり
彈丸(たま)うつひびきは雷(いかづち)の      聲(こゑ)かとばかりどよむなり
萬里(ばんり)の波濤(はたう)をのりこえて     皇國(みくに)のひかり輝(かがや)かせ

     軍   艦
       作詞 鳥山  啓
       作曲 瀬戸口藤吉

守(まも)るも攻(せ)むるも
鋼鐵(くろがね)の
浮(うか)べる城(しろ)ぞ
たのみなる
浮(う)かべるその城(しろ)
日(ひ)の本(もと)の
皇國(みくに)の四方(よも)を
守(まも)るべし
まがねのその艦(ふね)
日(ひ)の本(もと)に
仇(あだ)なす國(くに)を
攻(せ)めよかし


いはきの煙(けぶ)り
わたつみの
龍(たつ)かとばかり
靡(なび)くなり
彈丸(たま)うつひびきは
雷(いかづち)の
聲(こゑ)かとばかりどよむなり
萬里(ばんり)の波濤(はたう)
をのりこえて
皇國(みくに)のひかり
輝(かがや)かせ

 

                        海行かば
                                                大 伴 氏 言 立
                                                作曲 東儀季芳

海(うみ)行(ゆ)かばみづくかばね         山(やま)行(ゆ)かば草(くさ)むすかばね
大君(おほぎみ)の邊(へ)にこそ死(し)なめ    のどには死(し)なじ

      海行かば
         大 伴 氏 言 立
         作曲 東儀季芳

海(うみ)行(ゆ)かば
みづくかばね
山(やま)行(ゆ)かば
草(くさ)むすかばね
大君(おほぎみ)の
邊(へ)にこそ死(し)なめ
のどには死(し)なじ

〔注:行進曲「軍艦」のトリオ(中間部)に挿入されている歌詞〕

 日本国内においてのみですが、「世界三大行進曲」「世界の名曲」と言われている行進曲「軍艦」を〝日本人なら誰でも知っている!〟と言っても間違いないでしょう。
 しかし、意外と正確なことは知られていませんでした。
 「軍艦」には、行進曲「軍艦」、「軍艦行進曲」、「軍艦マーチ」と三種類の題名が使われています。海軍軍楽隊の演奏会のプログラム、レコードには、行進曲「軍艦」が圧倒的に多いことから、これが正式名称と言えましょう。一般的には「軍艦マーチ」で親しまれているようです。海上自衛隊儀礼曲では、制定時から「軍艦行進曲」となっていました。
 「軍艦」を英語表記で「Warship」としているものもありますが、帝国海軍では一貫して「Man-of-war」を使っていました。この単語は、かなりの英語の達人でも知らない古語のようです。

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