英国国防省シンクタンクの「Defence Futures」戦略・国際室副室長であるリチャード・ジョンソン氏と、同戦略的先見課第2班長のヨアキム・イサクソン海兵隊大佐が統幕学校に来校し、統合高級課程学生に対し、同機関が発行する「グローバル戦略トレンド(Global Strategic Trends(GST)」について講義してくださりました。
以下は、「Defence Futures」によるGST-7の説明です。
GSTは英国国防省そして政府全体の意思決定者、さらには英国の同盟国・同志国に長期的な戦略的背景を提供することを目的に、概ね5年おきに発行される戦略分析です。「未来を予測することはできない」という前提のもと、戦略的先見性のための様々なツールに基づく分析を提供することで、読者が偏見を最小化しながら、不意打ちや予期せぬ結果に見舞われる出来事に遭遇する可能性を減らし、異なる未来に対応するための備えや機敏性を構築できるよう分析されています。今回の第7版では、2055年までの世界を地理的および政策テーマ別に分析し、6つの世界的な主要変化要因を、今日既に見られる今後数十年を形成すると思われる22の基調的傾向をもとに特定し、将来の世界秩序のシナリオ5つを提示しています。各国との議論を活発にするために一般にも公開されています。
https://www.gov.uk/government/publications/global-strategic-trends-out-to-2055
質疑応答では、学生からのたくさんの質問に丁寧に回答していただき、今後の勤務の資となる素晴らしい機会になりました。また、日英の研究交流の可能性について意見交換を行いました。
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集合写真 |
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佐藤統幕学校長への表敬 |
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講義の様子 |
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(左)リチャード・ジョンソン氏 |
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英国では他国との交流が盛んであり、イサクソン大佐は10年以上、英国防省シンクタンクに在籍とのこと。 |