令和6年12月20日付で、第53代統合幕僚学校長を拝命しました佐藤です。この度、歴史と伝統のある統合幕僚学校で勤務できることをとても光栄に思っています。
さて、我が国を取り巻く安全保障環境は、所謂「VUCA」とも呼ばれ、非常に厳しい状態にあります。安全保障環境が、激しく変化し、不透明で、複雑で、曖昧なものになる中、我が国を防衛するためのアプローチも変化し、また、今年度末には、統合作戦司令部が新設される等、自衛隊の体制も、戦い方も大きく変わろうとしています。
かかる状況からも、統合運用に精通した上級部隊指揮官、幕僚たる人材の育成、統合運用態勢の充実、強化に主体的、建設的に貢献し得る人材の育成は、より一層重要なものとなります。そして、そうした人材育成を骨幹で支える統合幕僚学校が果たすべき役割、責任もこれまで以上に大きく、重くなっています。
「日に新たに、日々新たに、また日に新たなり」これは、古代中国の殷王朝を開いた名君、湯王の言葉で、諦めることなく、弛むことなく日々、改善、成長を図るという意味です。
これまで培ってきた実績や伝統を大切にしつつも、新たな時代に必要とされる人材を育成していくため、現状維持は「退化のはじまり」との認識の下、湯王の言葉を胸に日々の改善、成長を大切にし、新たな伝統を創造して参る所存です。今後とも、統合幕僚学校に対しますご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げ着任の挨拶といたします。