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<VOICE>平成29年度在外邦人等保護措置訓練(国内)に参加して

中央即応連隊(栃木県宇都宮市)
第3科長 2等陸佐 廣瀬 雅千代(ひろせ まさちよ)

在外邦人等保護措置は、外務省をはじめ、陸・海・空自からなる統合任務部隊などの関係部署との緊密な連携が必要な任務です。私は、その関係者が一同に会して実施する本訓練に、派遣先国において活動全般を統制する目的地派遣群の幕僚として参加しました。

本訓練は、部隊が海外へ展開を完了した状況から開始され、邦人等が一時的に集合する一時集合場所(群馬県相馬原演習場)から、集合拠点の空港(埼玉県入間基地)までの間を陸自の車両などにより陸上輸送し、空港において身分照会、手荷物検査などの所要の搭乗準備を行った後、邦人等を空自輸送機(C-130H)や陸自輸送ヘリ(CH-47JA)へ搭乗させ国外へ退避させるまでを実施しました。

本訓練において、外務省と連携して邦人等の安全を確保する要領及び逐次変化する状況への対応要領を訓練する中で、邦人等を安全に保護・輸送するという同じ目的のために任務に就く外務省の方々の熱意に触れるとともに、外務省及び自衛隊のそれぞれの能力や特性をお互いに理解し、緊密に連携することの重要性を改めて痛感しました。

いつ任務が与えられても即動し在外邦人等保護のための任務を完遂できるよう、平素の部隊訓練により練度の向上を図るとともに、統合訓練などを通じて外務省などとの相互理解を深めて連携を強化するなど、引き続き任務遂行能力の向上に努めていきたいと思います。

外務省職員と調整する筆者(写真中央)

外務省職員と調整する筆者(写真中央)