自衛隊法が改正され、平成27年10月1日から一般職の国家公務員と同様の新たな再就職等規制が導入されました。
再就職等規制は、公務の公正性に対する国民からの信頼を確保するために導入された自衛隊員と自衛隊員OBが遵守しなければならない法律上のルールです。
(注)一般職の防衛省職員は、国家公務員法が適用になり、内閣府再就職等監視委員会が監視等を行います。
目次
他の隊員・OBの再就職依頼・情報提供等の規制
在職中の利害関係企業等への求職の規制
再就職者による依頼等(働きかけ)の規制
一般定年等隊員(事務官等及び将官など)
→ 内閣府 再就職等監視委員会
若年定年等隊員(若年定年制自衛官(将官を除く)、任期制自衛官等※)
再任用の任期満了が一般職国家公務員の定年年齢に満たない自衛官
→ 防衛人事審議会 再就職等監視分科会
改正自衛隊法において、自衛隊員の再就職についての透明性を確保するため、防衛省及び内閣において、隊員及び隊員であった者の再就職に関する情報を収集・一元管理し、公表することとされています。
以下に該当する場合は、再就職情報の届出をする必要があります。
隊員が在職中に再就職の約束をした場合【在職中の届出】
管理職隊員であった者が独法等の役員等に再就職しようとする場合【離職後の事前届出】(離職後2年間)
管理職隊員であった者が営利企業等に再就職した場合【離職後の事後届出】(離職後2年間)
現職の隊員が営利企業等に対し、
① 他の隊員・隊員OBを、当該営利企業等又はその子法人に再就職させることを目的として、
② 他の隊員・隊員OBを当該営利企業等又はその子法人に再就職させるよう要求又は依頼することを規制
営利企業等:営利企業及び営利企業以外の法人(国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人等を除く)
現職の隊員が利害関係企業等に対して、
① 当該利害関係企業等又はその子法人に再就職させることを目的として、
② 再就職することを要求又は約束することを規制
退職して営利企業等に再就職した隊員OBが離職前5年間 に在籍した局等組織の隊員に対して、再就職先に関する契約等事務について、離職後2年間、職務上の行為をする(しない)ように、要求又は依頼することを規制
再就職等監視分科会は、防衛大臣の権限委任を受けて、若年定年等隊員等の再就職等規制の監視機関として、防衛人事審議会に置かれた中立・公正の第三者機関です。
防衛人事審議会令第5条第1項
再就職等規制違反行為についての調査
再就職等規制の例外承認
再就職等監視分科会は、分科会長1名及び委員4名で構成されます。
また、再就職等監視分科会を助ける者として、再就職等規制違反行為についての調査等を行う再就職等監察官が置かれています。
【監視組織】
上記の調査を防衛大臣から権限委任を受けて、再就職等監視分科会が行います。
○ 分科会の行う調査に関する罰則
以下に該当する場合には、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。
① 証人喚問及び書類提出要求
② 立入検査
再就職等監視分科会では、再就職等規制違反行為に関する情報提供のため、規制違反行為に関する情報を幅広く受け付けています。
提供された情報が端緒となって違反行為の認定に至る場合もありますので、違反が疑われる情報をお持ちの方は、以下の事項を確認の上で情報の提供をお願いいたします。
提供された情報は、当分科会の調査等を行う場合の資料として活用させていただきます。
なお、情報提供いただく際には、当分科会がその事実関係を的確に把握し、適切な調査等ができるよう、可能な場合には、具体的な情報(いつ、どこで、誰が、誰に対して、どのような方法で、何をしたかなどの情報)の提供をお願いいたします。
情報提供は匿名でも構いませんが、提供いただいた情報について、当分科会から、より詳細にお聞きさせていただくこともありますので、差し支えなければ御連絡先をお知らせいただきますよう、御協力をお願いいたします。
情報提供者の氏名等の個人情報は、「個人情報の保護に関する法律」に基づき管理するとともに、提供いただいた情報は、当分科会関係者にて適切に取り扱います。
なお、提供いただいた情報に基づき調査を行う際にも細心の注意を払い、情報提供者が所属組織や調査先などに特定されることのないよう万全を期しております。
【連絡先】 頂いた情報は当分科会関係者以外の者が読むことはありません。
2024年4月19日更新