スマトラ沖大規模地震及びインド洋津波における国際緊急援助活動

(平成17年2月25日 長官からの「終結命令」及び「統合調整終了に関する指示」が発出されました。)

インドネシア国際緊急援助活動(地震・津波災害)

派遣期間

平成17年1月~同年3月

統合連絡調整所

派遣地 ウタパオ(タイ)、2月12日よりバンダ・アチェ(インドネシア)
派遣人数 22人
主な業務内容 国際緊急援助活動等に係る統合調整
主要装備

医療・航空援助隊

派遣地 バンダ・アチェ
派遣人数 228人
主な業務内容
  • 援助物資等の航空輸送
  • 医療・防疫活動
主要装備 車両、CH-47、UH-60

海上派遣部隊

派遣地 本邦~バンダ・アチェ
派遣人数 593人
主な業務内容
  • 陸上自衛隊の国際緊急援助隊の海上輸送
  • 援助物資等の輸送
主要装備 輸送艦、護衛艦、補給艦

空輸部隊

派遣地 本邦~ウタパオ、ウタパオ~バンダ・アチェ
派遣人数 82人
主な業務内容 援助物資等の航空輸送
主要装備 C-130H、U-4

執行額

約11.0億円

お知らせ

スマトラ沖大規模地震及びインド洋津波における国際緊急援助活動について(最終報)

平成17年3月22日
防衛庁

1  インドネシア共和国等における国際緊急援助活動

《活動実績の概要》
  • 陸上自衛隊
    • 診療:6、013名
      (内訳:3、900名(ラマラ地区)、2、113名(ミボー診療所支援))
    • 予防接種:2、277名(麻疹ワクチン)
    • 防疫:133,800㎡(東京ドームグランド面積(約13,000㎡)の約10.3倍に相当)
    • 航空端末輸送:物資約160.3t、人員1,570名
  • 海上自衛隊
    • 航空端末輸送:物資約1.3t、人員128名
    • 海上輸送:重機等34両
  • 航空自衛隊
    • 航空幹線輸送:物資約242.1t、人員413名、車両1両

派遣部隊等の活動〈3月22日(火)〉

  • 海上自衛隊
    • 護衛艦「くらま」が佐世保基地に、輸送艦「くにさき」が呉基地に到着
      (補給艦「ときわ」は23日横須賀基地に到着予定)

昨日までの派遣部隊等の活動

〈1月3日(月)~1月8日(土)〉
  • 3日 インドネシア共和国から支援要請受け(外務省)
  • 4日 外務省との協議を経て、「派遣準備指示」を発出
  • 4~8日 先遣チーム(約20名)をタイ王国及びインドネシア共和国に派遣
  • 陸上自衛隊
    • 7日 長官からの「派遣命令」を発出
  • 海上自衛隊
    • 7日 長官からの「派遣命令」を発出
  • 航空自衛隊
    • 5日 長官からの「派遣命令」を発出
    • 空輸隊のC-130が6日に本邦を出発、7日にウタパオ基地に到着
  • 統合幕僚会議
    • 7日 長官からの「統合調整に関する指示」を発出
    • 7日 ウタパオ基地に統合連絡調整所を開設
    • 8日 ジャカルタに統合連絡調整所の前進連絡所を推進
〈1月9日(日)~1月15日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 14日 応急医療チームが、空自の航空機等により千歳基地等から出発
  • 海上自衛隊
    • 12日 陸自の装備等を搭載した輸送艦「くにさき」及び補給艦「ときわ」が横須賀を出港
    • 14日 護衛艦「くらま」が佐世保から出港
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(9・11・13・14日)
    • 14~16日 空輸隊(C-130)、予備機隊(C-130、U-4)により陸自応急医療チームを輸送
  • 統合幕僚会議
    • 14日 バンダ・アチェに統合連絡調整所の前進連絡所を推進
〈1月16日(日)~22日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 16日 応急医療チームがバンダ・アチェに到着
    • 応急医療チームにより医療活動を実施(19・20・21・22日)
    • 応急医療チームにより予防接種を実施(19日)
    • 21日 医療・航空援助隊の主力がチャーター機により千歳基地から出発し、22日にシンガポールのチャンギ海軍基地において海上自衛隊派遣部隊と合流
  • 海上自衛隊
    • 派遣部隊がシンガポールのチャンギ海軍基地において陸自派遣部隊と合流
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(17・18・20・21・22日)
  • 統合幕僚会議
    • 17日 メダンに統合連絡調整所の前進連絡所を推進
    • 18日 シンガポール共和国に統合連絡調整所の前進連絡所を推進
    • 22日 海上自衛隊の艦艇に統合連絡調整所の前進連絡所を推進
〈1月23日(日)~1月29日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 24日 医療・航空援助隊の主力が海自の艦艇によりバンダ・アチェ沖に到着
    • 応急医療チームにより医療活動を実施(23~28日)
    • 応急医療チームにより予防接種を実施(23~28日)
    • 医療・防疫援助隊により医療活動を実施(29日)
    • 医療・防疫援助隊により防疫活動を実施(29日)
    • 航空援助隊(CH-47、UH-60)により救援物資等を輸送(26~29日)
    • 27~28日 医療・防疫援助隊が車両及び物資をバンダ・アチェ市内に展開
  • 海上自衛隊
    • 24日 護衛艦「くらま」及び輸送艦「くにさき」がバンダ・アチェ沖に到着
    • 25日 補給艦「ときわ」がバンダ・アチェ沖に到着
    • 陸自の活動を支援(25~29日)
    • 27日 エアクッション艇(LCAC)により陸自主力の車両及び物資を輸送
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(23・24・26日)
〈1月30日(日)~2月5日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 医療・防疫援助隊により医療活動を実施(30~5日)
    • 医療・防疫援助隊により防疫活動を実施(30~5日)
    • 医療・防疫援助隊により予防接種を実施(2~5日)
    • 航空援助隊(CH-47、UH-60)により救援物資等を輸送(30・31・1・4・5日)
    • 27~28日 医療・防疫援助隊が車両及び物資をバンダ・アチェ市内に展開
  • 海上自衛隊
    • 陸自の活動を支援(30~5日)
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(31~5日)
〈2月6日(日)~2月12日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 医療・防疫援助隊により医療活動(ラマラ地区)を実施(6~12日)
    • 医療・防疫援助隊により医療支援(ミボー診療所)を実施(11・12日)
    • 医療・防疫援助隊により防疫活動を実施(6~12日)
    • 医療・防疫援助隊により予防接種を実施(7・8・11・12日)
    • 航空援助隊(CH-47、UH-60)により救援物資等を輸送(6~12日)
  • 海上自衛隊
    • エアクッション艇により重機等を海上輸送(10・11日)
    • 艦載ヘリ(SH-60)により救援物資等を輸送(12日)
    • 陸自の活動を支援(6~12日)
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(6・8・9・11・12日)
  • 統合幕僚会議
    • 11日メダンの統合連絡調整所の前進連絡所を閉所
    • 12日統合連絡調整所をウタパオ基地からバンダ・アチェに移転し、ウタパオ基地には前進連絡所を設置
〈2月13日(日)~2月19日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 医療・防疫援助隊により医療活動(ラマラ地区)を実施(13~19日)
    • 医療・防疫援助隊により医療支援(ミボー診療所)を実施(13~19日)
    • 医療・防疫援助隊により防疫活動を実施(13~19日)
    • 航空援助隊(CH-47、UH-60)により救援物資等を輸送(13~19日)
  • 海上自衛隊
    • エアクッション艇により重機等を海上輸送(16~19日)
    • 艦載ヘリ(SH-60)により救援物資等を輸送(15・17・19日)
    • 陸自の活動を支援(13~19日)
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(15・17・18日)
〈2月20日(日)~2月26日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 医療・防疫援助隊により医療活動(ラマラ地区)を実施(21~26日)
    • 医療・防疫援助隊により医療支援(ミボー診療所)を実施(21~26日)
    • 医療・防疫援助隊により防疫活動を実施(21~26日)
    • 航空援助隊(CH-47、UH-60)により救援物資等を輸送(23~26日)
    • 25日 長官からの「終結命令」を発出
  • 海上自衛隊
    • エアクッション艇により重機等を海上輸送(24日)
    • 艦載ヘリ(SH-60)により救援物資等を輸送(23日)
    • 陸自の活動を支援(21~26日)
    • 25日 長官からの「終結命令」を発出
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(21~23日)
    • 25日 長官からの「終結命令」を発出
  • 統合幕僚会議
    • 25日 長官からの「統合調整終了に関する指示」を発出
〈2月27日(日)~3月5日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 医療・防疫援助隊により医療活動(ラマラ地区)を実施(28~5日)
    • 航空援助隊(CH-47、UH-60)により救援物資等を輸送(27~5日)
    • 4日 防疫要員等約40名が、帰国のためバンダ・アチェからバンコクへ移動
  • 海上自衛隊
    • 艦載ヘリ(SH-60)により救援物資等を輸送(1~3・5日)
    • 陸自の活動を支援(27~5日)
    • 2日 エアクッション艇(LCAC)により陸自の車両及び物資を艦艇まで輸送
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(27・2・4日)
    • 2日 予備機隊(U-4)により空自メンタルヘルスチーム等をウタパオ基地に輸送
    • 3日 予備機隊(U-4)により整備員等をウタパオ基地から小牧基地に輸送
〈3月6日(日)~3月12日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 医療・防疫援助隊により医療支援(ミボー診療所)を実施(7~9日)
    • 航空援助隊(CH-47、UH-60)により救援物資等を輸送(6日)
    • 6日 防疫要員等約40名が帰国
    • 10日 医療・航空援助隊主力が海自艦艇によりバンダ・アチェ沖を出発
  • 海上自衛隊
    • 艦載ヘリ(SH-60)により救援物資等を輸送(6日)
    • 陸自の活動を支援(6~9日)
    • 10日 護衛艦「くらま」、輸送艦「くにさき」及び補給艦「ときわ」がバンダ・アチェ沖を出発
  • 航空自衛隊
    • 空輸隊(C-130)により救援物資等を輸送(6~8日)
    • 10日 空輸隊のC-130がウタパオ基地出発
    • 11日 空輸隊のC-130が小牧基地到着(じ後本邦待機)
〈3月13日(日)~3月19日(土)〉
  • 陸上自衛隊
    • 医療・航空援助隊主力が千歳空港到着
  • 海上自衛隊
    • 艦載ヘリ(SH-60)により救援物資等を輸送(6日)
    • 陸自の活動を支援(6~9日)
    • 10日 護衛艦「くらま」、輸送艦「くにさき」及び補給艦「ときわ」がバンダ・アチェ沖を出発
  • 航空自衛隊
    • 14日 空輸隊(C-130)が小牧基地出発
    • 15日 空輸隊のC-130がウタパオ基地到着
    • 16日 空輸隊のC-130が統合連絡調整所要員等(約10名)の帰国のためウタパオ基地を出発
    • 18日 空輸隊(C-130)が小牧基地到着
  • 統合幕僚会議
    • 16日 統合連絡調整所を閉所
    • 16日 統合連絡調整所要員が空輸隊のC-130によりウタパオ基地を出発
    • 18日 統合連絡調整所要員が空輸隊のC-130により小牧基地到着
【派遣規模】

●派遣部隊:

陸上自衛隊: 人員約230名、CH-47×3機、UH-60×2機 (国内において派遣準備中を含む。)
海上自衛隊: 輸送艦「くにさき」、護衛艦「くらま」、補給艦「ときわ」、 人員約640名
航空自衛隊: C-130×2機(基準)、U-4×2機、人員約90名 (予備機として本邦待機の航空機及び人員を含む。)
統合幕僚会議: 約20名(各自衛隊との兼務を含む。)

計:約1,000名(国内において派遣準備中及び待機を含む。)

2 タイ王国における国際緊急援助活動の実施状況

  • 12月27日 タイ王国から支援要請受け(外務省)
  • 12月28日 外務省との協議を経て、海上自衛隊に対し「派遣命令」を発出し、インド洋における任務を引き継ぎ、帰国途中(マレーシア東方海上を航行中)の「きりしま」「たかなみ」「はまな」をプーケット島沖に派遣
  • 12月29日 海自艦艇3隻、プーケット島沖の海域に到着
  • 12月29日~1月1日 搭載ヘリを含む海自艦艇3隻により被災者の捜索・救助を実施、計57遺体を収容しタイ当局に引き渡し
  • 12月30日 搭載ヘリをもって本邦から派遣された国際緊急援助隊員12名及び機材をカオラックからピピ島へ輸送
  • 1月1日 タイ王国政府から依頼された任務が終了し、同国政府との間で自衛隊による活動を終了することが確認されたため、海上自衛隊に対し「終結命令」を発出
【派遣規模】
  • 派遣部隊:海上自衛隊の搭載ヘリを含む艦艇3隻、人員約600名(護衛艦「きりしま」、護衛艦「たかなみ」、輸送艦「はまな」)
  • 派遣期間:12月28日~1月1日

スマトラ沖大地震及びインド洋津波被害に対する国際緊急援助隊の派遣について

平成16年12月28日
防衛庁

 平成16年12月26日(日)に発生したスマトラ沖大地震及びインド洋津波による被害の緊急援助のため、防衛庁においては、外務省と協議した結果、タイ王国に国際緊急援助隊を派遣することとし、本日、自衛艦隊司令官に対してタイ王国における援助活動を実施するよう命令を発した。概要は以下のとおり。

1 派遣期間

 平成16年12月28日(火)から別に示す時期まで(現地における活動は12月29日(水)に開始予定)

2 派遣先

 タイ王国及びその周辺海域(同地域への進出経路を含む。)

3 派遣部隊

 テロ特措法に基づく対応措置のために編成された派遣部隊の一部
(艦載ヘリを含む艦艇3隻:護衛艦「きりしま」、護衛艦「たかなみ」、補給艦「はまな」)
(インド洋におけるテロ特措法に基づく対応措置を交代して帰国のためマレーシア東方海上を航行していた部隊)

4 活動内容

 被災者の捜索及び救助

活動の様子

  • (ユニセフ親善大使 黒柳徹子氏訪問)
  • 陸自・応急医療チームがワクチン・キャンペーンに参加
  • ウタパオ空港にて官民リレーによる支援物資を搭載する空自・C-130輸送機
  • 陸自・応急医療チームによるワクチン接種
  • 上陸するLCAC
  • 車両揚陸を開始するLCAC
  • 海自・輸送艦「くにさき」より医療活動拠点を設営するため陸自・航空援助隊のCH-47に乗り組む隊員
  • 海自・輸送艦「くにさき」から発艦したLCAC
  • 海自・補給艦「ときわ」にて物資搭載する陸自・航空援助隊のCH-47
  • パンダ・アチャ市内上空を飛行し、救援物資を輸送する陸自・航空援助隊のCH-47
  • 陸自・応急医療チームによるワクチン接種
  • 陸自・応急医療チームによるビタミン剤投与
  • 陸自・応急医療チームによるビタミン剤投与
  • 陸自・応急医療チームによる診察
  • パンダ・アチャ空港にて飲料水等の救援物資を降ろす空自・C-130輸送機
  • 陸自・応急医療チームによるワクチン接種
  • インドネシア共和国に向け出港した海自・輸送艦「くにさき」及び補給艦「ときわ」
  • インドネシア共和国に向け出港した海自・輸送艦「くにさき」及び補給艦「ときわ」
  • インドネシア共和国への国際緊急援助活動の派遣に係る先遣隊の見送り
  • インドネシア共和国等へ国際緊急援助空輸隊(救援物資等の航空輸送)を派遣
  • タイ王国における海上自衛隊による国際緊急援助活動
  • 被災者の捜索・救助