小泉防衛大臣による「第13回拡大ASEAN国防相会議」への出席について(概要)

令和8年10月29日
防衛省
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令和8年10月29日(木)、フィリピン(セブ)において「第13回拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)」が開催され、我が国から小泉防衛大臣が出席しました。

1.本会議では、参加各国の国防大臣等の間で地域および国際安全保障課題について意見交換が行われ、小泉防衛大臣は、概要以下を発言しました。

導入

今年のテーマは「Navigating Our Future, Together(共に私たちの未来へ針路を取る)」。今日のインド太平洋に、これほどふさわしい言葉はありません。

共通の課題

現実は厳しいものであり、複合的な自然災害、紛争の余波、急速に悪化する軍事バランス。サプライ・チェーンや海底ケーブルまでもが、武器化されています。

日本も厳しい現実に日々直面しています。例えば、一昨日(10月27日)にも、我が国近傍の海域の重要な海峡を、3隻の軍艦と1隻の法執行機関の船舶が通過するという事象が発生しました。この事案については、今回初めて公表したものです。ここで詳細に立ち入ることは控えますが、ご関心があれば、詳細を共有する用意があります。ここにいる各国とも、それぞれが多種多様な課題や脅威に直面しているはずです。

海図を共有することとは、すべての船が同じ航路を進むことではありません。共通の目的地を持つことです。

そのような状況において、日本が描く地域のあるべき姿は、国際法の下で海と空が自由であり、相違が力ではなく対話で管理され、すべての国が自ら舵を握り続けられる地域です。

その前提は、ASEANの一体性、中心性、強靱性です。それは、私たち全員にとっての国際公共財です。これを守るため、日本は三つのSを提案します。

安定した地域の前提となる「三つのS」

第一に、See Clearly。見えなければ、判断できません。判断できなければ、自律は失われます。第一歩は、自らの「目」を持つことです。議長国フィリピンへのレーダー移転は、その一例です。そして、私たちの支援は、引き渡して終わりではなく、教育・訓練から維持・整備まで続きます。

第二に、Sustain Together。能力は、危機の中で機能してこそ意味を持ちます。2022年のトンガの噴火では、海底ケーブルの断絶により、状況把握も救援も遅れました。重なり合う危機には、重層的な対応が必要です。

第三に、Speak Directly。明日、海上で重大な事態が起きたとき、最初の一本の電話を、迷わずかけられるでしょうか。電話の向こうの相手の顔を、知っているでしょうか。対話は魔法ではありません。しかし、誤解と衝突を防ぎます。日本は、対話の席に着き続け、ASEAN・ダイレクト・コミュニケーションズ・インフラストラクチャー(ADI)の実効的な運用を、力強く支えます。

これらのSは、一国では実現できません。その要が、ADMMプラスであり、その原動力が、EWGです。

昨日(日ASEAN防衛担当大臣会合の場において)、ASEAN主導でEWGを強化する重要性を確認しました。日本は、その強化に貢献する決意です。

日本の責任

日本自身の責任についても、お話しします。本年春、日本は防衛装備移転の制限を見直しました。国家安全保障戦略をはじめとする三文書も、年内に改定し、発表する予定です。

変わるのは、自国を守り、この地域に貢献する能力です。変わらないのは、戦後、平和国家として歩んできた道、そして、法の支配、透明性、主権の尊重です。

とりわけ、専守防衛は、決して変わりません。それを貫くため、脅威を拒否する能力を強化します。すべての国が、自らを守り、自らの未来を選べるべきです。日本は、それを支え、透明性において範を示します。

三文書が改定されれば、私自身が、喜んでご説明します。ここにおられるすべての国に対してです。

ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、そして、オーストラリア、中国、インド、ニュージーランド、韓国、ロシア、米国。

どうぞ、いつでもお声がけください。

結び

ASEANが海図を描き、私たちは、それぞれの強みを持ち寄る。日本は、誠実で透明性の高いパートナーであり続けます。

Let us navigate our future, together(共に私たちの未来へ針路を取りましょう).

ありがとうございました。

2.今次会議においては、議長国フィリピンのリーダーシップのもと、「若者・平和・安全保障」共同声明が採択されました。

(以上)

第13回ADMMプラス会合
第13回ADMMプラス会合