日リトアニア防衛相会談後の日リトアニア防衛相共同記者発表

2025年5月28日
防衛省

1 発表事項

中谷防衛大臣

先ほど、シャカリエネ・リトアニア国防大臣と防衛相会談を実施をいたしました。我が国にとりましてリトアニアは、価値や原則、これを共有するパートナーであります。両国は、地理的には離れておりますけれども、それぞれロシアを挟んで東西に位置をしておりまして、情勢認識、また、戦略的価値・利益の面で共通点があります。そして、欧州・大西洋とインド太平洋、これの安全保障は不可分でありまして、それぞれの地域の課題に相互に関与を強化をしていくということが極めて重要であります。こうした背景から、我が国とリトアニアは、2023年に防衛協力・交流の覚書に署名をいたしておりまして、その下でサイバー協力、そしてウクライナ支援などを中心に協力・交流の取組を進めてきております。今回の会談では、これからお話をする4点について議論をしまして、覚書の下で二国間の防衛協力を更に発展させ、連携をすることで一致をいたしました。まず1点は、サイバー協力です。リトアニアは、サイバーセキュリティの分野での先進国でありますが、サイバー協力の一環としまして、本年6月の下旬より、リトアニアにある地域サイバー防衛センター(RCDC)に防衛省職員を1名、短期間派遣をすることを決定しました。第2に、リトアニアが主導して防衛省・自衛隊も2023年、参加を表明したウクライナ支援のための「地雷除去コアリション」、これを通じた協力について、ウクライナ軍の能力向上を目的とした教育支援として、人道的な地雷除去に関する知見の共有を行うべく、具体的な支援内容の決定に向けて最終調整中であるという旨を伝達をいたしました。そして第3に、今後の協力を一層強化をするために、二国間の防衛当局間の協議の頻度、これを増やしていくということで一致をしまして、次の開催は本年末までに日本で実施をするというこを提案しました。そして第4に、両国間の将来的な情報保護の在り方についても議論いたしました。本日は、シャカリエネ大臣をお招きをいたしまして、両国の防衛協力、そして交流の発展が確認できまして、非常に有意義な会談を行うことができました。今後とも、防衛省・自衛隊はインド太平洋と欧州・大西洋の安全保障は不可分であるという認識の下に、リトアニアとの連携の強化に取り組んでまいります。

シャカリエネ・リトアニア国防大臣

皆様、本日は東京に来ることができて大変光栄に思います。そして、中谷大臣には実りのある前向きな議論に心より感謝申し上げます。本日の議論は、非常に有意義であっただけでなく、戦略的なメッセージとなるものであったと感じております。我が国にとっては、日本は、インド太平洋地域における非常に大事なパートナー国であるということを確信しております。これから、リトアニアからの2つの重要な貢献について発表します。まず第1に、我が国は、インド太平洋地域における防衛・安全保障関与戦略を新たに策定いたしました。これは、日本のような志を同じくするパートナーと長期的な連携をしていくという、我々の固い意思を表すものであります。2つ目は、太平洋安全保障海洋交流、すなわち、北朝鮮に対する国連制裁の監視と履行支援のための政治上、運用上の枠組みへの参加です。また、両国の防衛協力の枠組みを強化することで合意いたしました。防衛当局間の協議の頻度を増やすことにより、政治的な方向性と実務的な成果をより確実にしていく予定です。リトアニアは、日本がNATO対ウクライナ安全保障支援・訓練組織(NSATU)への参加を目指していることを歓迎し、強く支持いたします。また、日本が地雷除去コアリションへ参加していることにも賛辞を送ります。教育支援に貢献するとの日本の意思は、非常に重要な決断であり、我々としてもサポートする考えです。先ほど、中谷防衛大臣がおっしゃったように、リトアニアも4つの重点分野に注力をしてまいります。1つ目は、サイバーセキュリティの分野です。既に良好な協力関係があります。2つ目は、戦略的コミュニケーションです。偽情報への対抗に向けた連携を深めてまいります。3つ目は、軍事交流の分野です。共同演習や士官候補生の交流を含めて強化してまいります。4つ目は、防衛産業の分野です。こちらの分野で協力の大きな可能性を感じております。リトアニアがレーザー、電子戦、対ドローンといった分野で特別な能力を有していることを考慮すれば、共通の脅威に対処するために協力を強化することができると考えております。更に、リトアニアと日本は共に、共通の脅威となる隣国であるロシアに関して専門的知識を有しています。この分野において、様々な情報の交換を期待しております。リトアニアと日本は、地理的には離れていますが、直面する安全保障環境や、勤勉で野心的で不屈な国民性、多くのイノベーションがある等の様々な共通点があり、今後の協力拡大の可能性を多数秘めています。地政学的な課題の多い、不確実な現在の世界において、リトアニアと日本が安定的で持続的な関係を築いていくことは、欧州とインド太平洋地域の国が共に、いかなる脅威に対しても必ず対抗していくというメッセージになると考えています。

シャカリエネ・リトアニア国防大臣の発言は、通訳者の発言そのまま。

以上