日独防衛相テレビ会談について

2021年6月22日
防衛省
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標記について、以下のとおり実施されましたのでお知らせします。

2021年6月22日14時00分から約60分間、岸防衛大臣とクランプ=カレンバウアー独国防大臣とのテレビ会談が行われました。

  1. 両大臣は、インド太平洋における地域情勢について意見交換を実施し、東シナ海や南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みや、緊張を高めるいかなる行為にも反対するとの意思を表明し、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序が重要であるという認識で一致しました。この文脈で、両大臣は、中国海警法に対する深刻な懸念を表明しました。
  2. また、北朝鮮情勢について、両大臣は、北朝鮮による弾道ミサイルの発射は国連安保理決議違反であり、地域の平和と安全を脅かすものとして強く非難するとともに、これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射を含め、国際社会全体にとっての深刻な課題であるとの認識で一致しました。その上で、両大臣は、北朝鮮による、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な廃棄(CVID)の実現に向けて引き続き連携していく意思を確認しました。
  3. インド太平洋地域への派遣が決定したドイツ海軍フリゲートに関し、両大臣は、共同訓練等の実施に向けて調整していくことで一致しました。また、両大臣は、ドイツ海軍フリゲート派遣時の、ドイツにとって初となる北朝鮮籍船舶による「瀬取り」を含む違法な海上活動に対する警戒監視活動への参加の可能性についても議論し、実現に向けて協力していくことで一致しました。また、両大臣は、6月17日の岸防衛大臣による欧州議会安全保障・防衛小委員会におけるスピーチについて触れつつ、EUや欧州諸国によるインド太平洋地域に対するコミットメントを不可逆的なものとするよう、日独で連携していくことの重要性を強調しました。
  4. 両大臣は、今後の日独防衛協力について議論を深め、新型コロナウイルス感染症拡大という状況下における偽情報に共に対処することを含め、法に基づく国際秩序を強化するための意見交換を行い、これらの取組について協力を継続していくことで一致しました。
  5. 両大臣は、今後も、防衛当局間のコミュニケーションを継続し、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に向け、地域の安定に資するべく、防衛協力・交流を引き続き活発に進めていくことで一致しました。
  6. 両大臣は、可能な限り早い機会に対面で会談を行う意向を改めて確認しました。