日豪防衛相電話会談について

2021年5月19日
防衛省
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標記について、下記のとおり実施されましたのでお知らせします。

2021年5月19日13時00分から約1時間、岸防衛大臣とダットン豪国防大臣との電話会談が行われました。

  1. 冒頭、岸大臣から、ダットン国防大臣に対し就任の祝意が示され、ダットン大臣から感謝の意が示されました。
  2. 両大臣は、今後とも日豪防衛協力について議論を深め、「特別な戦略的パートナーシップ」を深化させていくことで一致しました。さらに、両大臣は、今後も、防衛当局間のコミュニケーションを継続するとともに、自由で、開かれ、安全で、包摂的で、繁栄したインド太平洋の維持・強化に向け、防衛協力・交流を引き続き活発に進めていくことで一致しました。
  3. 両大臣は、インド太平洋における地域情勢についても意見交換を実施し、東シナ海や南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みや、緊張を高めるいかなる行為にも強く反対するとの意思を改めて表明し、国連海洋法条約といった国際法に基づく海洋秩序が重要であるという認識で一致しました。この文脈で、両大臣は、中国の海警法に対し懸念を表明しました。
  4. また、北朝鮮情勢について、両大臣は、3月25日に北朝鮮が合計2発の弾道ミサイルを発射したことに言及し、今般の発射は国連安保理決議違反であり、地域の平和と安全を脅かすものとして強く非難するとともに、これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射を含め、国際社会全体にとっての深刻な課題であるとの認識で一致しました。その上で、両大臣は、北朝鮮による、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な廃棄(CVID)の実現に向けて「瀬取り」対応を含めて引き続き連携していく意思を再確認しました。
  5. 両大臣は、新型コロナウイルス感染症拡大という状況下における偽情報に共に対処することを含め、法に基づく国際秩序を強化するための意見交換を行いました。また、地域の強靭性を高めるべく、第三国協力を進めるための方策について意見交換を行いました。その上で、これらの取組について協力を継続していくことで一致しました。
  6. 両大臣は、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に向け、共通の同盟国である米国との三か国防衛協力・交流に積極的に取り組むことを再度表明しました。また、両大臣は、同地域のパートナーと緊密に協力することの重要性についても一致しました。
  7. 両大臣は、可能な限り早い機会に対面で会談を行う必要性について一致しました。