日独防衛相フォーラム「インド太平洋:地域における日本とドイツのエンゲージメント」の実施について

2020年12月15日
防衛省
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標記について、下記のとおり実施されましたのでお知らせします。

2020年12月15日17時から約60分間、防衛研究所及びコンラート・アデナウアー財団共催の日独防衛相フォーラム「インド太平洋:地域における日本とドイツのエンゲージメント」がオンラインで実施され、岸防衛大臣は、ドイツのクランプ=カレンバウアー国防大臣と共に出席しました。同フォーラムは、コンラート・アデナウアー財団が主催する、インド太平洋地域のパートナー国との防衛相フォーラムのうち、11月に開催された独豪防衛相フォーラム、独星防衛相フォーラムに続くものです。両大臣は、基調講演を行った他、地域の安全保障環境や今後の日独防衛協力に関して意見交換を行いました。

  1. 冒頭、クランプ=カレンバウアー大臣から、先般ドイツが発表した「インド太平洋ガイドライン」に基づき、ドイツ国防省による今後のインド太平洋地域へのコミットメントに関して説明がありました。日独間では、これまでも累次の防衛相会談等を通じ、自由で開かれたインド太平洋の重要性について議論してきましたが、同ガイドラインは、航行の自由、法の支配、連結性といった理念を共有する同志国や「自由で開かれたインド太平洋」を提唱する我が国との協力を推進しようとするものであり、岸大臣から、同ガイドラインの発表を歓迎し、高く評価する旨言及しました。
  2. 両大臣は、北朝鮮、また、東シナ海・南シナ海などの地域情勢についても意見交換を行いました。岸大臣は、いわゆる「CVID」の実現に向け、国連安保理決議の実効性を高めるべく「瀬取り」を含む北朝鮮による「制裁逃れ」への対応の重要性を述べました。また、岸大臣は尖閣諸島をめぐる情勢を踏まえ、我が国の領土、領海、領空を守り抜く強い決意を述べるとともに、南シナ海情勢を踏まえ、中国を含む各国が緊張を高める一方的な行動を慎み、法の支配に基づき行動することの重要性を強調しました。
  3. また、岸大臣は、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に向けた、その他のパートナー国とのインド太平洋地域における防衛協力についても紹介しつつ、「インド太平洋ガイドライン」の発表を踏まえた、インド太平洋地域におけるドイツのプレゼンス向上への強い期待を述べ、計画中のインド太平洋地域へのドイツ海軍艦艇の派遣に向け、引き続き緊密に連携していきたいと述べたところ、クランプ=カレンバウアー国防大臣からも賛同が表明されました。
  4. さらに、両大臣は、先般(11月)の防衛相テレビ会談でも一致したとおり、平和と安全保障に影響を与えうる感染症に係るリスクに対し結束した活動を実施することを確認し、今後も、防衛当局間のコミュニケーションを継続し、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に向け、防衛協力・交流を引き続き活発に進めていくことを再確認しました。