令和5年6月3日
防衛省
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日本国浜田靖一防衛大臣、大韓民国李鍾燮(イ・ジョンソプ)国防部長官及びアメリカ合衆国ロイド・オースティン国防長官は、2023年6月3日、シンガポールにおいて、日米韓防衛相会談を開催した。本会談において、3か国の閣僚は、増大する北朝鮮の核及びミサイル脅威について、また、3か国の安全保障上の活動を強化し、インド太平洋地域における共通の安全保障上の課題に対処するための取組について議論を行った。
閣僚は、3か国が国連安保理決議に従った朝鮮半島の完全な非核化を達成するための共有されたコミットメントに向けて緊密に協力することを誓約した。閣僚は、国際的な平和と安定への深刻な脅威となっている、北朝鮮の大量破壊兵器及び弾道ミサイル計画について、深刻な懸念と非難を共有し、3か国の協調的な協力により、これらの懸念に対処することにコミットした。とりわけ閣僚は、北朝鮮が宇宙への打ち上げとして行った、弾道ミサイル技術を使用した最近の発射は、国連安保理決議の深刻な違反であるとして、これを非難した。閣僚は国際社会と協力し、また、3か国間協力の増進を通じて、北朝鮮の脅威に強固に対応する決意を新たにした。さらに、閣僚は、関連する国連安保理決議の国際社会による完全な履行を求めた。閣僚は、北朝鮮の違法な瀬取りを抑止し、阻止し、最終的に撲滅するための持続的な国際的取組の重要性を強調した。閣僚は北朝鮮に対して、朝鮮半島及び地域において緊張を生み出す無責任な行動を直ちに止め、全ての関連する国連安保理決議の下での義務を遵守するよう求めた。
2022年11月13日のプノンペン首脳会談における日本国岸田総理大臣、韓国ユン大統領及び米国バイデン大統領によるコミットメントに沿って、閣僚は、北朝鮮により発射されたミサイルの脅威を探知し評価する各国の能力を向上させるため、ミサイル警戒データをリアルタイムに共有するためのメカニズムを年末までに始動するための3か国の取組を確認した。閣僚は、専門作業レベルでの協議を通じて継続中の進展について議論するとともに、その進展は抑止及び平和と安定のための大きな一歩であることに留意した。閣僚はまた、今後数か月中に3か国のメカニズムの初期的運用を開始するための更なる進展を誓約した。
閣僚はさらに、3か国間の連携及び協力を促進するため、2014年の日米韓防衛当局間情報共有取決め(TISA)を活用することを確認した。閣僚はまた、日韓の軍事情報包括保護協定の最近の正常化を歓迎した。さらに、閣僚は、地域における各国間の防衛に関係する信頼醸成のために貢献する取組の必要性について同意し、そうした取組を制度化するため協力を強化することにコミットした。
閣僚はその他の地域の安全保障問題及び北朝鮮の脅威について議論し、情報共有、ハイレベル政策協議及び3か国間訓練を含め、自由で開かれたインド太平洋を推進するための重要な課題について、3か国が協力を深化させることの重要性について改めて表明した。閣僚は、これらの課題を推進するための措置について更に議論した。
また、3か国の閣僚は、海上阻止訓練及び海賊対処訓練の迅速な実施のコミットメントについて確認するとともに、災害救援・人道支援を含め、3か国が協力を広げる意図を有する他の分野についてさらに特定することを誓約した。3か国は、北朝鮮の核及びミサイルの脅威に対する3か国の対応の強化及びそれらの脅威に対する抑止に貢献する、対潜戦訓練及びミサイル防衛訓練を含む防衛上の訓練の定例化についてコミットした。
閣僚は、法の支配の重要性を強調し、力又は威圧により現状を変更し、地域の緊張を高めようとするいかなる一方的な行動に対しても強く反対することを表明した。閣僚は、ロシアによるいわれのない残虐な侵略戦争に対し、ウクライナを支持すること、また、ロシアの行動は国際秩序全体の構造を損なわせる、領土一体性及び主権の深刻な侵害であると認識することに対するコミットメントを再確認した。閣僚は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。閣僚は、国際法、特に、国連海洋法条約に一致しない活動について懸念を共有し、航行及び上空飛行の自由並びにその他の適法な海洋の利用を含めて、国際法を完全に尊重することの重要性を強調した。
米国は、核を含むあらゆる能力に裏打ちされた、日本及び韓国に対する確固たる同盟のコミットメントを再確認した。日本及び韓国は、共通の安全保障上の目標を守り前進させるため、2国間関係及び3か国協力の重要性を強調した。閣僚は、地域及び世界の平和と安定のために、共に緊密に連携することにコミットした。
(了)