陸上自衛隊 北部方面隊ホームページ

北部方面総監

北部方面隊とは

道民の皆様へのご挨拶

 8月23日付で第38代北部方面総監を拝命した吉田と申します。早いもので着任から2か月が過ぎました。日ごろから道民の皆様のご理解・ご協力により、北部方面隊が任務に邁進できていますことに深く感謝申し上げます。
 まずもって、台風15号、17号及び21号に伴う大雨で被災された皆様に対し、心からお見舞いを申し上げます。いくつもの都・県で、猛烈な雨が短期間に集中し、土砂災害や河川の氾濫により、多くの方々が尊い命を落とされたことに深甚なるお悔やみを申し上げます。また、避難された方々も、住み慣れた家が浸水したり、倒壊したりした上に、電気・水道等のライフラインの途絶により大変厳しい状況にあり、自衛隊も、人命救助とともに生活支援や応急復旧の活動を継続しています。我々北部方面隊からも、東部方面隊に入浴支援部隊を派遣した台風15号に引き続き、台風19号についても、発災当初から東北方面隊に増援部隊を派遣し、今日現在、約820名の隊員が入浴支援、道路啓開・河川の浚渫、災害廃棄物の除去等の活動を実施中です。被災された地域の一日も早い復旧を心からお祈り申し上げます。
 さて、我が国を取り巻く安全保障環境は、核ミサイル開発等の既に顕在化した脅威である北朝鮮、力による現状変更を試み、中・長期的に西太平洋において戦略縦深の拡大を企図している中国、北方領土を含むオホーツク海周辺で軍事活動を活発化させているロシア等、戦後最も厳しいと言っても過言ではないほど、深刻な状況になっています。
 さらに、「五十年に一度」という形容詞を毎年耳にするような異常気象の常態化や東日本大地震、熊本地震、胆振東部地震等地震活動の活発化により、我が郷土を頻繁に襲う自然災害への対応も、喫緊の課題となっています。
 北部方面隊は、このような情勢に的確に対応するため、次の三つの変革を推進していく必要があると考えています。
 一つ目は、昨年末策定された防衛計画大綱に謳われている「多次元統合防衛力」の具現化です。具体的には、ハイブリッド戦の能力を高めている周辺諸国の軍事力に対応するため、陸上・海上・航空・宇宙・サイバー・電磁波という領域を横断する作戦を遂行する能力を高めるとともに、平時からグレーゾーン、さらに武力攻撃事態に至るまで、シームレスな事態対処ができる能力を高め、抑止力を強化して参ります。
 二つ目は、北部方面隊は、「フォース・ユーザー」として、北海道の防衛警備・災害対処を担う使命は、創隊以来変わりありませんが、それに加え、「フォース・プロバイダー」として、方面管区外の要域に緊急展開し、任務を完遂する能力を高めて参ります。
 三つ目は、全国の演習場の約5割を占める北海道の良好な訓練基盤をさらに充実させ、北部方面隊のみならず、他方面隊の部隊も、北海道に転地訓練し、練度を高められるよう、ホストの方面隊として万全の支援体制をとって参ります。
 我々北部方面隊約3万人の隊員は、いかなる事態が生起しても、国民、領土及び主権を断固として守り抜く覚悟はできていますが、国民の生命、身体、財産を守るには、海上自衛隊及び航空自衛隊との連携はもとより、北海道及び各市町村、警察・消防・海上保安庁等の関係行政機関・公共機関との連携を益々深め、「チーム北海道」を実現していくことが不可欠と感じており、今後とも更なるご指導とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

令和元年10月31日

北部方面総監 陸将 吉 田 圭 秀