令和6年能登半島地震災害派遣
令和6年1月1日(月)1610頃、石川県能登地方を震源とする最大震度7(M7.6深さ約16km)の地震が発生しました。
陸上自衛隊は、中部方面総監を長とする災統合任務部隊(JTF)を編成し、即時救援活動及び生活支援活動を開始しました。
第13旅団は、被害甚大な地域の一つである珠洲市を中心に活動中です。
ニーズの聞き取り
ニーズの聞き取り
物資の仕分け
物資の仕分け
物資の輸送
物資の輸送
調理
調理
調理
調理
配膳・配送
配膳・配送
配膳・配送
配膳・配送
給水
給水
入浴準備
入浴準備
入浴準備
入浴準備
入浴者の案内・誘導
入浴者の案内・誘導
「向上心、人を大事に、地域との共存」
第17普通科連隊長
永木 裕治 1佐
昨年、12月末に第17普通科連隊長に着任した永木1佐です。この歴史と伝統がある山口駐屯地で勤務できることを非常に光栄に思い、また身の引き締まる思いです。早いもので着任して1ヶ月が過ぎました。私は、着任時に隊員の皆に対し、3つの要望事項をあげました。
1点目は「向上心」です。陸上自衛隊の装備品や戦い方は年々、進化しています。よって、現状に満足せず、訓練や業務に対し向上心を持って取り組み、各人の技能及び能力を向上させ、部隊全体の精強化に繋げることが重要だと考えています。
2点目は「人を大事に」です。陸上自衛隊の骨幹は機械ではなく人です。「自分自身を大事に」し、部下や同僚を大事にし、そして平素においては家族を大事にして訓練及び業務に励んでほしいと強く願います。
3点目は駐屯地司令としての要望事項ですが、「地域との共存」です。陸上自衛隊は、地域の方々のご理解やご協力がなければ適切な活動はできません。自治体や協力団体の方々と良好な関係を維持することが、自衛隊の信頼を得ることになると考えています。
私自身も掲げた要望事項を自らに課し、困難な状況でも任務完遂ができる部隊を築けるよう努力してまいります。
「読書のすすめ」
第13後方支援隊衛生隊
先任上級曹長
小田 隆之 准尉
今、この文章に目を通されている方で、スマートフォンを所有していないという方はいらっしゃいますか?スマートフォンは、その性能の飛躍的な向上とともに急速に普及し、今や私たちの生活必需品の一つとして重要な位置を占めていますが、そんな中にあって最近思うところがあります。
それは「読書離れ」です。
スマートフォンが普及する以前は、町中にも書店があり多くの方が本を買い求めていたように思いますが、今や専門書を多く有する大型店しか見かけなくなってしまいました。それはそもそも、本を購入する(読む)人が減ったことを表しているのだと思います。
確かに電子書籍の普及ということも一因としてあるとは思いますが、大多数の人はウェブ上の各種サイトを視聴したり、ゲーム等に興じることに時間を費やしているのではないでしょうか。 私には中学生の息子が居ますが、ご多分に洩れずスマートフォンに夢中で本を開いている姿を見かけなくなって久しいです。
そんな息子との会話の中で気づいたのは、国語力の低下です。本人が頭の中で描いていることがうまく表現しきれていないと感じることがしばしばあり、そこに危機感を覚えた私は、そんな状態を改善させるべく、息子に「本を読みなさい」と説いてはみますが、当の本人はスマートフォンの画面に目をおとしたまま生返事をする始末。
どうしたものかと思いを巡らせ、ふと「自分はどうなんだ?」と振り返った時、スマートフォンに夢中になって本から離れていたのは当の自分自身ではないかと言うことに気づきました。ニュースに天気予報、ちょっとした調べ物など、ことあるごとにスマートフォンを手にし、その便利さに没頭している自分がそこに居ました。
「これではいけない、まずは我が身を正さねばならない」と、私は早速書店へ赴き、数冊の本を購入し、家で時間のある時、(息子の前で)本を開いています。これで今すぐ何かが変わるということは期待しませんが、息子の心のどこかに少しでも響くものがあって欲しいと願っています。
読書時間を設けるようになって改めて感じることは、文章構成力が身につき想像力が豊かになる、そうすることで表現力が身に備わり、人との良好なコミュニケーションをとることができるということです。また、穏やかな時間を過ごすことで心身のリフレッシュもできます。
これらのメリットを享受する為にも、スマートフォンの画面をせわしなくスワイプする手を止めて、ゆっくりと紙のページを繰る時間を楽しむことを皆さんにもお勧めします。
第13通信隊
竹内 晴紀 士長
竹内士長は令和2年4月に自衛官候補生として入隊し、新隊員前期を大津駐屯地、後期教育を伊丹駐屯地で過ごした後、第13通信隊に着隊、現在はネットワーク通信手(通信科)として活躍しています。
Q1 自衛隊に入隊したきっかけは何ですか?
自衛官である父親の影響が大きかったです。父親の大きく力強い姿に憧れ、父を越えたいと思い入隊をしました。
Q2 なぜ通信科を希望しましたか?
前期教育の班長が通信科職種の方で、通信科の魅力を教えていただき興味を持ち希望をしました。
Q3 学生時代の部活動は何ですか?
中・高・大学と水泳部に所属していました。
Q4 あなたの自慢を教えてください。
好奇心旺盛で体力に自信があります。高校時代には、3年間連続インターハイ出場をすることができました。現在この持ち前の体力を活かし厳しい訓練も乗り越えています。
Q5 通信科部隊に入って苦労したことは何ですか?
第13通信隊は、旅団唯一の通信科部隊であり、私達通信隊が適時的確な情報を流さなければ、他部隊は身動きが取れません。私は、通信器材、通信車両を正確・迅速に操作できるよう日々努力をしています。
Q6 自衛隊での一番の思い出は何ですか?
新隊員教育が一番の思い出です。各地方から集まり同期となり、日々励まし合い、切磋琢磨したことはいい思い出です。自衛隊は、ひとりではなく、仲間と一緒に心身ともに強くなれるすてきな環境です。
Q7 自衛隊を目指す人に助言をお願いします。
自衛隊は、心・技・体を磨くことができます。厳しい訓練もありますが、同期、先輩と日々切磋琢磨し、人間として成長できる環境です。また、休日には先輩とご飯に行ったりと楽しいこともたくさんあります。入隊した際には、同じ組織の仲間として頑張りましょう。
第13特殊武器防護隊
森山 珀斗 士長
森山1士は令和5年3月に自衛官候補生として入隊し、新隊員前期を海田市駐屯地、後期教育を千僧駐屯地で過ごした後、第13特殊武器防護隊に着隊、現在は化学手(職務)として活躍しています。
Q1 自衛隊に入隊したきっかけは何ですか?
テレビなどの報道で、自衛官が災害派遣活動をしている場面を見て、憧れて入隊しました。
Q2 なぜ化学科を希望しましたか?
自衛隊の中で唯一実戦経験のある部隊と聞き希望しました。(地下鉄サリン事件等)
Q3 学生時代の部活動は何ですか?
サッカー部に所属していました。
Q4 あなたの自慢を教えてください。
自信があるところです。
Q5 化学科部隊に入って苦労したことは何ですか?
化学器材の数が多く手順を覚えるのに苦労しました。
Q6 自衛隊での一番の思い出は何ですか?
教育隊の総合訓練の最終日にみんなで焼肉をしたことです。
Q7 自衛隊を目指す人に助言をお願いします。
やりがいのある仕事だと思います。頑張ってください。
北方領土返還中央アピール行動「アピール行進」に参加して
岡山県隊友会操南支部長
片岡 清
2月7日は北方領土問題に対する国民の関心と理解をさらに深め、返還運動のいっそうの推進を図るため、「北方領土の日」に制定されました。返還要求運動の一環として北方領土返還要求中央アピール行動「アピール行進」を毎年全国各県の代表が日比谷公園に集合して実施しています。岡山県隊友会からも1名が代表の一員として参加しています。参加した会員の所見を紹介します。
令和5年北方領土返還要求アピール行進に参加して令和5年度の今年も、12月1日の北方領土返還要求アピール行進に参加しました。
ロシアのウクライナ侵攻前の2018年、日ロ両政府は、「1956年の平和条約締結後、歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すと規定した日ソ共同宣言」を基礎に、平和交渉を加速すると合意していました。
ウクライナ侵攻後は、ロシアに対し日本は、当然ながらウクライナ支援を明確にし、経済制裁を西側諸国と足並みをそろえ発動しました。
これに対し、ロシアは、日本を非友好国とし、平和条約や返還交渉を一方的に打ち切り、サハリンでの天然ガス等の経済活動は、かろうじて継続しているものの、ビザなし渡航や墓参は停止し、2020年の、「領土の割譲禁止条項」の改正憲法の公布や罰則の強化(*国境線画定は例外とされている?)で、交渉それ自体が開催出来ない状況になっています。
この様な膠着状況の中、出発式で、各代表者が何を言われるか注目していましたが、返還要求運動の継続、運動の若い世代への継承、墓参だけでも再開等、苦悩が滲む発言などでした。
そもそも、返還要求アピール行進は、国民を巻き込み、世論を喚起、政府の外交交渉の後押しをするため、長年やってきていますが、戦後78年を過ぎ、旧島民の平均年齢も87歳を越え、現在の様な世界情勢の中にあっては、活動自体の方向性を定めることもままならず、返還活動の火を守り、状況によっては10年先、戦禍の治まる先に光明の期待を繋ぐことが、唯一の行動方針だと思います。
日本は、北方領土の他に、竹島や尖閣諸島でも領土問題を抱えています。ウクライナ侵攻も、中国の南シナ海の珊瑚礁の埋め立て、中印国境紛争、アゼルバイジャン・アルメニア紛争、まさにイスラエルのガザ地区侵攻等も領土に絡む問題から発生したものです。
悲惨なパレスチナやウクライナの惨状をテレビで目にする度に、絶対に日本周辺で、これらの火種を燃えあげさせないように、政府は二重三重に対策を練り上げ、国民も防衛政策の柔軟な運用や国防予算の増額を受け入れる覚悟を、マスコミ等はこれを盛り上げる方向で世論を導いてもらいたいものです。
尖閣が、日米安保条約の適応範囲だとする、アメリカの発言だけで、もはや安心できる状況にないのは明らかです。先に中国が台湾や尖閣に手をかけた場合、大変な事になるでしょう。政府は南西諸島の防衛力強化、装備の近代化、継戦能力の向上等を推し進めると発信するも、自民党内の失態や経済対策に追われ、国防対策が後手後手になって行く現状に、テレビのまえで眉をひそめている人は、私だけでは無いと思います。