自衛官の処遇改善

意外と知られていない「意外性」の詰まった「自衛官の処遇改善特設ページ」です。
皆様と同じ目線で直球の質問を投げてみました!

  • 陸上自衛隊に自衛官候補生として入隊し、任期制自衛官として働いたら、具体的にどれくらいの収入になるのか知りたいです!

  • 陸上自衛隊では、最初の1任期目は採用後の3か月間の教育を含む2年間となります。採用後3か月経ち、自衛官候補生から自衛官になると、任用一時金というお金を約34万円受け取れるんです♪


    また、任期を終了すると、ボーナスとは別に特例退職手当(1任期目であれば約73万円)を受け取れます。


    この任用一時金と特例退職手当を含む1任期目(2年間)のお給料は基本給・ボーナス・その他手当を合計すると約865万円なんです!(1年あたり約433万円です)


    任期満了時に退職することもできますが、そのまま勤務を継続することを選択することも可能です。その際、2任期目以降も1任期2年間の勤務となります。ちなみに、2任期目は基本給とボーナス、特例退職手当が増額となるので、3・4年目合計の所得は約1,066万円(1年あたり約533万円)です!

  • 海上自衛隊と航空自衛隊は、陸上自衛隊と違うのかな?

  • 大きく異なる点は、任期の期間です。


    海上自衛隊・航空自衛隊では、最初の1任期目は採用後の3か月間の教育を含む3年間となります。陸上自衛隊と同じく、採用後3か月経ち、自衛官候補生から自衛官になると、任用一時金というお金を約34万円受け取れます。


    また、陸上自衛隊と異なり、1任期目の期間が3年と長いため、特例退職手当(1任期目であれば約118万円)が異なります。この任用一時金、 特例 退職手当を含む1任期目3年間のお給料は、基本給・ボーナス・その他手当を合計して、海上自衛隊では約1,708万円(1 年あたり約569万円)、航空自衛隊では約1,349万円(1年あたり約450万円)、になります。海上自衛隊では船に乗ることで手当額が多くなる分、年収が高くなっているんですね。


    任期満了時に退職することもできますが、そのまま勤務を継続することを選択することも可能です。その際、2任期目以降は1任期2年間の勤務になります。ちなみに、基本給とボーナス、特例退職手当が増額となるので、


    海上自衛隊は約1,384万円(1年あたり約692万円)、航空自衛隊は約1,094万円(1年あたり約547万円)になります。

  • 給料が高くても、暮らすために必要なお金が多いと、自由に使えるお金が少なくなっちゃいそう…

  • 入隊後、基本的には駐屯地または基地の中で生活することになるので、家賃や光熱費は0円なんです!(ただし、私物の電化製品を使う場合はその分だけ請求されます)


    また、病気になった際も自衛隊病院や駐屯地、基地の医務室で受診すれば医療費は0円です。新しい環境で体調を崩してしまうかもしれないと心配かもしれませんが、安心して病院、医務室で受診できますね。


    日々、暮らすために必要なお金が少ないので、お給料のほとんどを自分のために使うことができます!


    推し活をしたり、好きな漫画のグッズを買ったり、旅行のために貯金したり…夢が膨らみますね✨

  • 自衛官になれば生涯収入が2億円以上になるというのは本当ですか?

  • はい、意外じゃないですか?


    自衛官の主な収入はお給料とボーナスですが、階級によって少しずつ差があることと、様々な手当があるので、なんと隊員によっては生涯収入が2億円よりも多くなることもありますよ。


    ここでは、2名の隊員を例に挙げて、生涯収入の内訳がどのようになるかを具体的に説明させていただきますね♪


    まずはじめに、陸上自衛隊に入隊した A 隊員の例から説明します。


    A 隊員は18歳で陸上自衛隊に入隊し、最終的には曹長という階級で56歳で退職しました。38年間の勤務で得られるお給料とボーナスの総額が約2億1,481万円、退職金が約2,092万円になるため、それらの総額で約2億3,573万円となります。


    自衛官は定年退職年齢が他の国家公務員よりも若いため、早く退職しなければなりません。そのため、早く収入が減ってしまうという状況を若年定年退職者給付金という形でサポートする制度があります。退職後の再就職先での収入にもよりますが、A 隊員を含む曹長という階級で退職した多くの隊員の場合、約1,689万円給付されます。


    この給付金に平均的な65歳までの再就職先の収入である約2,446万円を加えると、約4,135万円となり、生涯賃金の総額が約2億7,708万円となるわけですね。


    次に海上自衛隊に入隊した B 隊員の例です。


    B 隊員も18歳で海上自衛隊入隊し、最終的には曹長という階級で56歳で退職したこととしましょう。


    階級と勤務期間が同じであれば、陸海空各自衛隊のお給料とボーナスの金額は同じになりますが、B 隊員は海上自衛官として艦艇での勤務に就いていたことで、乗組手当、航海手当といった手当が支払われ、自衛官としての収入は、A 隊員より少し高額の約2億6,863万円になります。


    一方で退職金は A 隊員と同額の約2,092万円になり、総額で約2億8,955万円となります。


    退職後は A 隊員と同様に若年定年退職者給付金約1,689万円と再就職先での収入約2,446万円を得たと考えると、生涯賃金の総額が約3億3,090万円となるわけですね。


    ここで説明させていただいた内容はほんの一例で、陸海空各自衛隊にはいろいろな手当がありますので、勤務内容や勤務する地域に応じて、手当の金額は様々に変わります。


    この計算は令和6年度時点での給与の計算方法や統計データを基準としておりますが、厚生労働省の統計によれば高卒生涯収入は平均約2億7千万円ですので、平均よりも高いということになります。

  • 自衛官は1年間で150日近くお休みがあるって本当ですか?

  • はい、本当です!2024年は149日ありました。


    それでは休日の内訳について説明させていただきますね!


    自衛官は基本的には完全週休2日制で土日、祝日はお休みになります。
    (当直や訓練などの特殊な勤務状態にある場合を除きます。)


    2024年の土日祝日の合計は118日です。


    その他に、有給休暇が月に2日間あり、12か月で24日になります。


    さらに夏休み(3日間)、年末年始(6日間)の特別休暇を加えると、151日となりますが、年末年始休暇と土日祝日の重複が2日間ありますので、合計で149日間となります。


    夏休みが3日間は少ないと思われたかもしれませんが、前後に有給休暇や土日を繋げて、多くの場合は9連休以上にすることが多いですね。


    今年の年末年始は、2024年12月20日から2025年1月5日にかけて16日間お休みをとっている隊員も多くいますよ。


    もちろん、こういった長期のお休みをとる期間でも、全ての自衛官が一斉にお休みをとるわけではなく、国の平和と安全を守るための活動状態を維持しつつ、みんなでローテーションして、公平に同じ期間お休みをとれるように工夫しています。


    これも国家公務員の45%を占めている非常に大きな組織の規模があってこそ可能な協力体制だと思います。


    連続で10日以上でお休みがとれる職業は意外に少ないかもしれません。このように自衛隊では、長いお休みをとることができるので、ゆっくり地元に帰省したり、海外旅行に行く隊員も沢山います。

  • 生活環境が良くなったと聞きましたが、それでも自衛官は大変な環境で生活をしなければならないと思っているのですけど、具体的に何が良くなったのでしょうか?

  • はい、現在、自衛隊は継続して様々な生活環境の改善を進めていますが、今回はその中でも代表的な3つの改善内容を説明いたします。


    まずは Wi-Fi の整備についてです。
    陸自では令和7年度までに全国のすべての生活空間の共用スペースにWi-Fi環境を整備します。続けて生活空間の接続可能場所を増やしていくとともに、駐屯地・基地の中の売店のあるくつろぎスペースにもWi-Fi環境を増やしていく計画です。


    次に船での通信ですが、
    令和9年度までに主な艦艇では、衛星通信網を使って、隊員と家族との連絡やインターネットの使用を可能とする環境を構築します。最後に個室生活についてです。


    駐屯地・基地の中で生活しなければならない隊員のプライバシーを配慮した生活環境を実現するため、生活空間の個室化を早期に整備することと併せて、駐屯地・基地の外で生活できる隊員の範 囲を見直して、より多くの隊員が私生活と自衛官としての業務を両立できるようにします。

  • 生活空間の個室化が進んでいるとのことですが、集団生活に慣れるのか、不安です。

  • 集団生活を初めて経験される方も多いので、新しい生活を前に不安な部分があるとは思いますが、特別なことではありませんし、新しい経験は新しい世界に出会える機会ですので楽しみにもしていただければと思います。


    また、令和7年4月からこれまで無かった新しい給付が始まる予定です!


    その給付金は「指定場所生活調整金」と言います。これは、一般曹候補生又は自衛官候補生で入隊する方々に対して、営舎内での居住など、入隊直後から不慣れな生活を強いられる隊員のモチベーションの維持・向上を目的として支給されるものです。具体的に言いますと、1年間、営内または艦内で生活をした場合、1年間分20万円が最大で6年間支給されます。なお、途中で営内・艦内で生活しなくなった場合や自衛隊を退職した場合には支給されません。

  • 若年定年制自衛官は50代半ば以降、任期制自衛官は20代~30代半ばで退職するとのことですが、退職後の将来が不安です。

  • ご安心ください。


    防衛省・自衛隊は、退職を予定している自衛官に対し、退職前に再就職に有効な職業訓練を行うとともに、関係業界等と連携し再就職先の拡充に努めるなど、円滑な再就職ができるよう様々なサポートを行っています!


    ちなみに、この職業訓練には、約140種類の課目があり、例えば、大型自動車の運転免許やフォークリフト、電気工事士や危険物取扱者のほか、ドローン操縦士、情報処理技術、社会福祉関連の資格教育など、幅広い分野の課目を取り揃えていて、希望者は無料で受講できますよ♪

  • 実際の再就職率はどれくらいで、どんなところに再就職しているのでしょうか?

  • 令和5年度は、任期制(自衛隊新卒)は、1人当たり約40件、若年定年制は、1人当たり約9件の求人があり、サポートを希望した人のほぼ100%が新たな就職先を決定しています!


    また、公的部門では、消防士、警察官、矯正職員など、 民間部門では、金融・保険・不動産や建築業、製造業やサービス業など、自衛隊で培った知識・技能・経験を活かして様々な分野で活躍していますよ。

  • 自衛隊の仕事をしながら、自分で就職活動できるか不安です。

  • 自衛隊には、約1,400人の再就職をサポートする隊員がいて、しっかりと面倒を見てくれるので、安心して仕事に打ち込めますよ。

  • 退職後に大学に進学したいと考えているのですが、再就職のようにサポートは受けられるのでしょうか...?

  • ご心配なく!


    任期制自衛官というキャリアの後には様々な可能性を踏まえたサポートを行っています。


    任期満了後に大学等に進学する方を対象とした「任期制自衛官退職時進学支援給付金」という制度があり、大学だけではなく国内の大学院、専門職大学、短大専攻科、高専専攻科及び専門学校4年制に進学される方を対象として、年間で最大約53.6万円(令和7年度予算案に基づく金額)の給付を受けることができます!

  • どうすれば進学支援給付金の支給を受けることができるんですか?

  • はい、説明いたします!


    次の要件のすべてを満たせば支給を受けられます。
    ・ 任期満了により退職した方であること
    ・ 退職後に即応予備自衛官または予備自衛官となること
    ・ 国内大学等に在学(大学院、大学、専門職大学、短大専攻科、高専専攻科及び専門学校4年制が対象)していること

  • なるほど!退職して進学することが決まっていれば、即応予備自衛官か予備自衛官になれば支給を受けられるんですね!

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