父の背中を見て育ち、同じ航空自衛官という道を選んだ。
──自衛官に応募したきっかけを教えてください。
幼い頃から航空自衛隊基地の近くで育ち、空への憧れがありました。自分の父のように航空自衛隊に携わる仕事に就きたいと思い、自衛官に応募しました。
──入隊から現在までの業務内容を教えてください。
最初に配属されたのは、図書を取り扱う部署でしたが、その後、有償援助調達物品(日米間で輸出入される装備品)の通関業務を長年経験し、そこから、大まかに言えば航空自衛隊全体を支援する業務を中心に行ってきました。
補給業務の効率化や、日米の下士官が同一職域で交流をし、相互理解を図るためのプログラムの実施、米国の空軍に航空自衛隊員を留学させるための各種調整業務、そして部隊の准曹士隊員の代表である准曹士先任をつとめ、現在は航空自衛隊連合准曹会の会長業務を担っています。
入隊時に平和を守る「実感」を得られたことで、その後の自衛官人生に良い影響が。
──お仕事のやりがいについて教えてください。
私は現在、航空幕僚監部人事教育部人事教育計画課制度班で准曹士施策係として、准曹士先任制度の補佐等の業務を実施すると共に、航空自衛隊連合准曹会を代表し会長として会務を統括しています。
航空自衛隊連合准曹会は、航空自衛隊の精強な組織作りの基盤となる「人」を育てる組織として活動しています。准曹士のリーダーである各基地の准曹士先任と協力し、隊員の働き甲斐の向上、風通しの良い職場環境の構築、後輩育成、地域社会への貢献などを支援しています。この基地間の繋がりを通して、航空自衛隊を側面から支援できることに誇りを感じております。
一例として、年に一度優秀若年隊員を表彰することで、隊員の様々な取り組みを知ってもらい、一人ひとりが「自分も理念に基づき行動するとしたら何ができるだろう?」と考える機会としています。答えはひとつではなく、多様な考え方に基づいて各隊員が実践を試みることが大切だと捉え、これをサポートしています。
──これまでで一番印象に残っているお仕事について教えてください。
ペトリオットミサイルの年次射撃訓練支援要員として、約3か月間の渡米訓練に参加できたことが強く印象に残っています。
当時私は横田基地で各種装備を輸出する業務に従事しており、それらが現地(米国)でどのように運用されているかを実地で学びたく、志願しました。主に手続き関連の実務の違いが非常に勉強になりました。
また、広大なペトリオットミサイルの射場で訓練するにあたり、張り詰めた緊張感が漂う高射隊員の姿や、それを支援する隊員の機敏な支援作業を垣間見た時に、自分の仕事が日本の空と陸と海の平和を守ることに繋がっているのだと実感できたことも、その後の自分の自衛官人生に良い影響を与えたと感じています。
国民の理解と信頼が自衛隊を支えている。
自衛官の絶え間ない努力が平和を支えている。
──入隊当時と比べて、自衛隊が変わったなと感じることはありますか?
私が入隊したおよそ30年前から比べて、「自衛隊が変わった」というよりも、国民の皆さんからの自衛隊に対する理解の深さや期待の大きさが変わったのだと感じています。
その背景には、頻発する災害派遣での自衛官の活躍や、不透明さを深める世界情勢の中での国際平和協力活動の様子などが広く報じられたことが、関係しているのではないかと思われます。
また、航空自衛隊における連合准曹会と同等の組織が陸自と海自にもあるのですが、それぞれが日頃から全国の地域住民の皆さんと交流し、共に伝統文化の継承を行うことで、信頼関係を築いていることも大きく寄与していると感じます。
──長年働いたからこそ感じる、自衛隊で働く魅力を教えてください。
航空自衛隊には、対領空侵犯措置という24時間365日切れ目なく行う重要な任務があります。それを支えるために後輩育成を中心に、特技能力を向上させる取り組みを組織的に実施しています。それを受け、隊員一人ひとりが有事の際に最大限の能力を発揮できるよう、各種特技技能の向上を図り、皆が同じ目的に向かって任務を遂行しています。
こうした積み重ねが自国の領域を守り、国民の安全と財産を守ることに繋がっています。
自分もその一員として役割を果たせている実感を得られること。これが自衛隊で働く一番の魅力だと思います。
──応募を検討している方にメッセージをお願いします。
私は、入隊前は英会話ができませんでしたが、渡米訓練を目標にしたことや各種業務を通じて、英語能力を向上させることができました。入隊前の自分からは想像もできなかった成長です。
このように、今までの自分では予想もしなかった能力を進展できる場として、自衛隊は正しく導いてくれる組織であると私は思います。
ぜひ、あなた自身の素晴らしい未来のために挑戦してください。きっと自衛隊はあなたを支え、導いてくれます。