3等空曹 山下 健太

苦手の克服。視野の拡がり。
成長を後押ししたのは、明確な目標と整った環境。

航空自衛隊 中部航空警戒管制団

プロフィール

中部防空管制群 防空管制隊 3等空曹 山下 健太
自衛官候補生出身

高校卒業後、航空自衛隊への入隊を志望した山下さんは、日本の空の安全を守る対領空侵犯措置のお仕事に従事しています。入隊前の自分と、現在の自分の考えの違いについて、さまざまな側面からお話しを伺いました。

自衛隊に対するステレオタイプなイメージは、
いい意味で裏切られた。

──普段のお仕事について教えてください。

対領空侵犯措置と呼ばれる任務に就いています。主に、警戒管制レーダーで航空機を探知し、国籍や所属を識別します。場合によっては要撃機を緊急発進させ、状況の確認や相手航空機の行動を監視するなど、複数の部署との連携が必要な仕事です。

──入隊前に抱いていたイメージと、入隊してからのイメージに、何か違いはありますか?

入隊前は、自衛隊と聞くと「四六時中、体力練成や射撃訓練を実施している」というイメージでした。
私が入隊したのは航空自衛隊の自衛官候補生という種目(コース)ですが、その場合、入隊直後は教育隊に入ります。教育隊で学ぶ数ヶ月の間には、確かに体力錬成や射撃訓練の場面もありますが、むしろ専門的な座学や、より実践的な行進露営などの訓練も含めると、自分がイメージしていた体力錬成や射撃訓練はごく一部の話だったんだな、と今では思います。

──働く環境などの面でも、イメージの違いはありましたか?

入隊前は、自衛官は怖い人が多いのかなと思っていましたが、上司や先輩は優しい人が多くてイメージと全然違いました。思っていたより給与も高く、モチベーションに繋がっています。
また、休暇を取得しやすいのも意外でした。これまでも大阪へ帰省することは多かったのですが、最近子供が生まれたので、これまで以上に妻と子供に会いに行く予定です。

ちなみに、自衛隊の食堂の食事が美味しいことを皆さんはご存知でしょうか?
単身赴任で仕事をしているので、食事の面で丁寧にサポートしてもらっているのは大変ありがたいなと感じています。
空自のからあげは本当に美味しいんですよ!ぜひ皆さんにも味わっていただきたいです。

手応えが自信に変わる。
がむしゃらにやるだけではなく、一歩引いた視点で見られるように。

──自衛隊への入隊前後で、成長を実感できたことを教えてください。

元々、私は勉強が不得意でした。でも、昇任試験に向けて塾などに通うことで勉強嫌いを克服できたんです。

他には、陸・海・空自衛隊が合同で行うサッカー大会や、航空自衛隊のフットサル大会、持続走大会に参加できたことが印象に残っています。各大会で様々な職種の方と切磋琢磨し、優勝を目指して厳しい訓練に取り組みました。私は体力や精神力には自信があるほうでしたが、これらの経験を通して更に自信がつきました。

普段の業務(対領空侵犯措置)では常に組織的な連携が必要なので、自然と協調性が身につき、周りがよく見えるようになりました。自衛隊では年齢の離れた先輩・後輩・同期がいるため、日常的に幅広い年代の人との関わりが増えたことも、自分の視野を広げるきっかけになったと感じています。

──働くうえで大切にしていることについて、入隊前後で変化はありましたか?

入隊当時18歳だった私は、ただ純粋に「一生懸命働くこと」しか考えていませんでした。
今は、ONとOFFの切り替えを大切にしています。
通常業務はもちろんのこと、実際に領空侵犯が発生した際に失敗しないためにも、各種訓練へ緊張感を持って臨んでいますが、高いレベルで集中力を長時間維持し続けることは難しいため、休む時はしっかり休むようにしています。
休日は英気を養うため、趣味であるサウナでくつろぐなど、心身ともにリラックスするよう努めています。

「ひたむきに」「真面目に」の評価を、素直に受け取れる自分。

──ご家族やご友人、学生時代の先生など、入隊前後の反応はいかがでしたか?

東日本大震災の際、自衛隊が人の役に立つ様子を映像で見て、自衛官を志しました。高校3年生の進路の相談で、大学進学を選ばずに自衛隊に入隊したいと話した時、両親は「本当にそれで良いのか」と感じているようでしたが、最終的に私の決断を尊重し、応援してくれました。
今は入隊後の私の様子を見て、ひたむきに努力していると喜んでくれています。

中学生時代の私はやんちゃな性格で、学校の先生に迷惑をかけることもありました。
入隊して2年経った成人式の場で再会した先生は、驚きながら「真面目に仕事をしていることが分かる。立派な話し方をするようになった」と褒めてくださいました。

──ご自身の夢や目標に変化はありましたか?

入隊前は、「30歳までに結婚すること」を目標に置いていましたが、今は「公私ともに充実すること」へと考えが変わりました。
「30歳までに結婚する」というのは、家庭を持って子供を育てていくことで、自分にとって守るべきものが増えて、それが様々な場面で頑張る活力になるだろうと考えたからです。 自分の親に孫の成長を見せることも、親孝行に繋がるのではと考えていました。

今は、そういった自分の夢を大切にするのは勿論のこと、社会へ貢献できる自衛官という仕事に対してやりがいを感じながら、引き続き何事にも全力で取り組んでいくつもりです。

──もしも今、入隊前の18歳のご自身にメッセージを送るとしたら、何といいますか?

入隊後は、警戒管制員として対領空侵犯措置に携わることで、最前線で国防に携わっている実感とやりがいを感じられるよ。
大好きなサッカーもできるし、良い人にも沢山出会えている。
自信を持って、航空自衛隊への入隊を選択して!

一覧に戻る