航空自衛隊 補給本部 法務 3等空佐 佐々木 ちづる

「誰かを助ける」
自衛隊の活動を、
法律の知識で支える。

航空自衛隊 補給本部 法務

プロフィール

3等空佐 佐々木 ちづる

大学生の頃に、災害復興の任務にあたる自衛隊の様子をテレビで見て感銘を受けた佐々木さん。その時の「誰かの役に立ちたい」気持ちを胸に自衛隊に入隊されたそう。法務という、裏側から自衛隊を支えるお仕事についてのやりがいなどを伺いました。

学生の頃の想いを抱いて、入隊。

── 自衛官になったきっかけは何ですか?

大学3年生の時に、新潟の中越地震がありまして、テレビで現地に赴いて復興にあたっている自衛官の姿を見てすごいなと思ったんです。
国民の生命と財産を守る、その最前線にある仕事だなと感じて、私も将来そういう仕事に就きたいと思ったのがきっかけでした。

── ご両親の反応はいかがでしたか?

驚かれました。
最初は「地元で就職してほしい」と言っていたんですが、私が自衛隊に入りたい理由を話したら、「決めるのはあなただから」と最後は応援してくれました。
入校時も卒業式もお祝いに来てくれましたし、その後もずっと応援してくれてます。

── 入隊のきっかけになった災害派遣を経験してどう感じましたか?

入隊して初めての災害派遣が、東日本大震災でした。
実際に現場で現地の方の声を聞いて、自衛隊はとても信頼されている組織なんだなと、身をもって実感しました。
災害派遣だけでなく、日々国民の皆さんのために働けるということを実感できるのが、自衛隊で働く魅力だなと感じます。
私が就いている法務という、一見地味な裏方の仕事であったとしても、必ず「国民の皆さんのため」につながっているわけなので。

法令遵守が強く求められる組織。
法務という仕事の重要性。

── 普段のお仕事の内容をお聞かせください。

法務の中で私は、法令の調査研究や、自衛隊に関わりがある法令の教育、賠償や訴訟業務の処理、隊員の法律相談といった仕事をしています。
部隊が動く時に、適法に動いているかどうかというのがとても重要で、それを担保するために自分が発言したことが、部隊の組織としての行動に影響するという意味では、大変重要で責任が重い仕事だと実感しています。

── どんなところにやりがいを感じておられますか?

例えば、賠償事故の案件が終わった時や、法的な判断で相談を受けた案件などで自分なりに調べてお答えをした結果、「法務幹部に聞いて良かった。ありがとう。」と言っていただけると、法務の仕事をやってきて良かったなと、とてもやりがいを感じます。
ですので、部隊が適法に行動できるよう、専門的な立場から即座に指揮官に助言ができるような、部隊に貢献できる法務幹部になりたいと思っています。
そのために、法務幹部としてもっと専門的な知識を身につけたいですね。

自分が「自衛隊に入りたい」と思ったきっかけである、災害時の復興支援に当たっている自衛隊の姿を頼もしいと思った、その時の自分の気持ちを裏切らないように、国民の皆様のために働いていきたいと考えています。

オン・オフの切り替えや、
様々な任務に対する柔軟性が大切。

── プライベートはどんな風に過ごしておられますか?

お休みの日は趣味の時間に使って、できるだけメリハリのある生活を心がけています。
お菓子作りが趣味なので、習いに行ったり家でも作ったりして、気分転換をしています。
旅行もとても好きで、地方の部隊にいる時などは同僚や先輩と一緒に、近くの温泉や観光地を回ったりもします。
こういう点は地方勤務ならではだなと思いますし、全国で勤務ができるのは自衛隊で働く魅力の1つだなと感じました。
民間と比べて自衛隊は「とにかく厳しい」と思われがちかもしれないですが、お休みの日はみんなで遊びに行ったりもしますし、普通の職場と変わらないと思います。

── これまでで印象に残っている出来事をお聞かせください。

入隊して3年目の時に、自衛隊の新隊員課程の区隊長という、教育をする仕事につかせていただいたことがあったのですが、自分が入隊時に出会った尊敬する上司のように、入ったばかりの人たちに自衛隊のことを教えられるのか、これでいいのかという試行錯誤や葛藤がありました。
それでも無事に課程を終了して、卒業式の日にはみんなで卒業を祝いあい、学生から「区隊長ありがとうございました」「部隊に行っても頑張ります」と言ってもらえた時には、やって良かったなと思いました。
改めて、教育がとても大事なんだと実感した出来事でしたね。

── 自衛官を目指す方たちへのメッセージをお願いします。

自衛隊はどれか一つの仕事が欠けても成立しない組織です。
自衛隊には様々な職種があり、一つの職種の中でも色々な経験ができると思います。
とてもやりがいのある仕事ばかりですので、ぜひ一緒に働きましょう。

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