防衛医大での生活はどんな様子ですか?
防衛医大の大きな特徴は、寮生活をしながら看護師・保健師になるための勉強をする点です。
自衛官コースは、被災地などで自衛隊員(幹部候補生)として活動する看護師・保健師の養成を行います。
技官コースは、看護師免許取得後に防衛大病院で看護師として働くことが前提の、技官看護師の養成を行います。
自衛官コースは全員寮生活で、技官コースは自宅から通うか寮に入るかを選べます。寮生活は、1年生の時は先輩と同室なのですが、3〜4年生になると実習がメインになるので、同期4人の相部屋になります。
寮生活の良いところは、分からないことがあったら周りの人に教えてもらえたり、辛い訓練や実習もみんなで乗り越えられたりするところだと思います。
防衛医大での授業・訓練について教えてください。
防衛医大は、医学科(医師)と看護学科(看護師)に分かれています。
看護学科では、看護師・保健師免許を取得するためのカリキュラムが組まれています。
一般の大学との大きな違いは、防衛看護学を学ぶことです。
防衛看護学の中には、災害看護や災害派遣に関することが含まれています。
災害看護学は、看護師の観点からだけでなく保健師としての観点も必要となり、避難所運営における感染対策や医療業務などを学べます。
自衛官コースには訓練があり、年に2回夏季訓練と冬季訓練という大きな訓練があります。
自衛官としての基本動作から始まり、少し体力を使うものや、衛生課ならではの「収容班訓練」といったものもあります。
山の中に治療ができる施設を展開して、そこで模擬患者に対してどう対応するかを学ぶ訓練や、様々な駐屯地に行き、そこで自衛隊について学ぶ訓練などもありました。
自衛官コースである私が経験した実習は、看護師免許取得のために必要な病院実習や、保健師免許取得のために必要な地域での保健師実習などが中心でした。
防衛医大卒業後の進路はどうなりますか?
防衛医大に入学すると、学生手当がもらえるため経済的に自立できます。基本的に普段の生活の衣食住費はかかりません。
防衛医大卒業後の進路は、自衛官コースは一度病院に配属された後に、幹部候補生学校に入校します。ここで2ヶ月間、幹部自衛官としての心構えを学び、全国各地の自衛隊病院に配属されます。
3年目までは病院勤務と決まっていますが、4年目以降は希望すれば部隊へ配属される場合もあります。