自衛隊幹部候補生
長崎県 二瓶 様
取材の話を頂いたとき、子供たちが自衛隊に入隊したころのことを思い出しました。長男が海上自衛隊に入隊が決まった時は、私も嬉しかったけど本人も希望に燃えていたことを昨日のように思い出します。幹部候補生学校の生活も、一般大学から進んだ者にとっては、厳しいものだったと思いますが、無事卒業し、現在はイージス艦「きりしま」の砲術士として勤務しています。また、長女が防大に行くと決まった時は、4年間耐えられるのだろうか、途中で帰ってきたらどうしようかと期待と不安が入り混じった気持でした。どちらかといえば、手に職をつけることのできる看護学生への道を進んでほしいと思ったほどでした。しかし、本人の強い決意もあり、その気持ちを尊重することにしました。幸い、指導教官、同期にも恵まれ4年間の教育を修了し、今は、長男と同じように海上自衛官としての道を歩き始めました。
海上自衛隊で約40年間を過ごした私としては、二人とも海上自衛官の道を目指してくれたことに対し感謝しております。現在、自衛隊父兄会の一員として活動させていただいておりますが、父兄の立場として自衛隊を支援していく重要性を改めて感じているところです。今後も、わが国の防衛力の健全な発展に貢献するため少しでも力になれればと思っております。
自衛隊の活躍する場は、私が入隊したときに比べ驚くほど多様化しており、日本国内にとどまらず全世界に広がっています。昨年の東日本大地震における自衛隊員の献身的活動は、だれの目から見ても称賛に値するものでした。国民の自衛隊に対する期待は以前にも増して大きくなり、自衛隊はなくてはならない存在となっています。また、独立国として防衛力の整備は当然であり、他国が判断を誤ることのないよう精強性を維持していく必要があります。そのような環境に身を置く自衛官としての仕事は、やりがいもあるし達成感もあることでしょう。自衛隊という職場にいることに誇りを持って職務に邁進してほしいものです。
一父兄として、また、一先輩としての地道な自衛隊に対する支援活動が自衛隊の基盤になることを信じて、子供たちの良き相談相手となり、その活躍を見守っていきたいと考えております。