当院で手術を受ける患者さんへのお知らせ ▼ 整形外科では骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉・神経などからなる「運動器」の機能的改善 を目指して治療を行います。 2026年10月現在、日本整形外科学会研修施設に認定されています。 関節鏡視下手術と小さな傷から関節内にカメラを挿入し、関節内の様子をモニターに映して行う手術で肩関節脱臼や腱板損傷、肘関節の変形性関節症、テニス肘、手関節損傷、膝関節靭帯再建、半月板手術、足関節靭帯修復、変形性関節症に積極的に取り入れることで早期復帰しています。 椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、頚髄症などの脊椎の変性疾患や椎体骨折などの脊椎外傷に対しお薬や装具での保存的治療から手術的治療まで対応させて頂きます。手術的治療では顕微鏡での除圧術、インプラントを使用した固定術(図1左)や経皮的椎体形成術(図1右)などを各症例にあわせて行っております。くび、腰の痛みや手足のしびれと痛みなどでお困りの方はご相談ください。また、防衛医大病院の医師とも連携しております。 防衛医科大学校と連携し、上肢(肩・肘・手)の疾患に対する治療を行っています。自衛官に多い外傷(骨折・脱臼など)だけでなく、一般の方に多い疾患(手根管症候群、ばね指、母指関節症など:下図参照)の治療(保存的治療・手術的治療)も行っております。 【靭帯・半月板損傷】 若年者の半月板損傷に対しては、積極的に温存を目的とした半月板縫合術(図3)を行っています。 【変形性膝関節症】 自衛隊中央病院はJOANRに参加しています。 自衛隊中央病院 院 長 自衛隊中央病院の「整形外科」において、運動器の手術を受けられた全ての患者さんが登録の対象となります。人工関節手術、関節鏡視下手術、脊椎手術、骨折手術等が対象となります。 匿名化したID、年齢、性別、ハッシュ値(氏名、性別、生年月日から算出される文字列)、疾患情報、手術・麻酔時間、手術日、術者情報、看護師数、技師数、治療成績、使用した器材・インプラントなどの情報を、インターネット上のデータベースに登録します。情報を提供下さった患者さん個人が特定できないよう、完全に匿名化されてデータセンターへ提出されます。
詳細は、JOANRホームページ(https://www.joanr.org/about/patient)の「情報公開項目」をご覧下さい。また登録に同意いただけない場合には、登録は実施しませんので、担当医にお申し出ください。登録を断られた方に不利益が生じることはありません。 登録されるデータは、次のような形で利活用されます。 この研究についてご質問、不明な点がございましたら、当院整形外科・担当医まで、お問い合わせ下さい。 JOANRホームページ(https://www.joanr.org/about/)
整形外科の紹介
1)整形外科とは
スポーツ傷害や交通事故などにみられる打撲、捻挫、骨折などの外傷だけでなく変形性変化を伴う加齢性 疾患など新生児期から高齢者まで幅広い患者層を対象としています。
整形「外科」といっても全てを手術するのではなくそれぞれの症状にあった治療方法を提案しています。
2)当院の整形外科について
常勤医6名と数名の非常勤医師で診療、手術を行っています。
全員が基本的な外傷の治療を行うほか、より良い治療を提供するために、体を支える背骨を扱う脊椎グループ、膝・足・股関節を扱う下肢グループ、肩や肘・細かい作業を要する手を扱う上肢グループなどそれぞれの専門性を生かして診療しています。
また、当院にはスポーツドクター(日本スポーツ協会公認、日本整形外科学会認定等)が複数名在籍しており、スポーツ競技への医療支援・衛生帯同などを積極的に行っています。運動活動性の高い自衛官やスポーツ選手の関節の外傷・障害に対し、手術を行わない治療や、手術治療、リハビリテーションを駆使して、業務復帰及び競技レベル復帰を目指して治療しています。特に、低侵襲である鏡視下手術に力を入れています。
外来診療は手術対応のため平日午前中のみの診療となっておりますので受診の際にはお気をつけください。(詳細は外来担当表をご覧ください。)
3) 関節鏡視下手術とは
4)脊椎グループ

(図1)左:後側方椎体間固定術、右:経皮的椎体形成術)
5)上肢(手・肘・肩)グループ
手指の血管・神経の損傷に対しては顕微鏡を用いた手術や、皮膚の欠損が大きい場合にはほかの部位の皮膚を移動させる手術(皮弁)を形成外科と協力して行います。手指の外傷の治療にはリハビリが非常に重要であり手術成績を左右しますが、リハビリテーション科の作業療法士と連携してリハビリを行っております。
関節内の疾患(反復性肩関節脱臼・テニス肘・損傷など)に対しては関節鏡を用いた手術を中心に実施しております。
手・肘・肩のことでお困りの方は一度ご相談ください。また、開業医の先生方で、保存治療に抵抗し手術治療が必要な手外科疾患の患者さんがいらっしゃいましたら、ご紹介ください。

(出典:日本手外科学会監修代表的な手外科疾患)
6) 下肢グループ
アスリートや自衛官になどに多い、膝の靭帯・半月板損傷に対しては、侵襲の少ない関節鏡手術を積極的に行っています。スポーツ生命を脅かす前十字靭帯損傷に対しては、解剖学的二重束靭帯再建術(図2)を中心に行っており、遺残靭帯が使える場合には遺残靭帯も利用する靭帯再建術も積極的に行っています。

(図2)前十字靭帯解剖学的二重束再建術

(図3)半月板縫合術
高齢化、また健康寿命延伸を目指したスポーツ人口の増加により、膝関節に痛みを感じている人は増加の一途をたどっています。日常生活やスポーツ活動に支障を来すほど痛みが強い場合、保存的治療(薬や注射)では十分な効果が得られないことがあります。
膝関節のクッションの役目をしている軟骨が、加齢等によりすり減ってしまうために痛みを生じます。日本中に2500万人以上もいると推測され、非常に多くの方が苦しんでいます。症状が軽い場合は、筋力訓練・投薬・注射(ヒアルロン酸)で改善しますが、変形が高度となると手術を行うことも多いです。
当院では、膝関節温存と活動性の維持を目的として、骨切り術を積極的に行っております。骨切り術(図4)は短期的には人工関節より長いリハビリが必要ですが、骨癒合後は自身の膝としてスポーツ活動や正座が可能となる場合もあります。変形が強く骨切り術の適応とならない高度変形の患者さんには人工膝関節置換術(図5)を行う事もあります。筋肉(大腿四頭筋)への侵襲を小さくし、早期より歩行可能となることを目指していますそれぞれの症状に応じた手術を選択し行っています。術後のリハビリも手術と同じくらい大切です。必要に応じて、近隣の病院と連携してリハビリテーションを行っています。

(図4)膝関節周囲骨切り術

(図5)人工関節置換術
当院で手術を受ける患者さんへ
運動器疾患(加齢性疾患、外傷、先天性疾患、感染、腫瘍など)は、小児から高齢者まで幅広い国民が罹患し、国民の健康寿命を損なう主因の一つです。運動器疾患の手術件数は年間120万件を超えており、社会の高齢化の影響を受けて年々増加の一途ですが、全国規模の包括的なレジストリーが存在しないため、全容が不明のままでした。公益社団法人日本整形外科学会(日整会)は、運動器疾患に対する手術治療に関するビッグデータに基づいたエビデンス構築を目的に、大規模運動器疾患レジストリーシステムである日本整形外科学会症例レジストリー(Japanese Orthopaedic Assotiation National registry ;JOANR)を立ち上げました。登録された医療情報の分析により医療の向上を図り、国民に対する良質な医療の提供、適正な医療レベルの維持、また医療経済の最適化を目指すものです。日整会認定研修施設である自衛隊中央病院整形外科も、JOANRの趣旨を踏まえ、自衛隊中央病院倫理審査委員会の承認を受けて本事業に参加しております。何卒ご理解、ご協力賜りますようお願い申し上げます。
整形外科副部長
1.研究(登録)の対象者
2.症例登録の方法
なお情報の取り扱いや安全管理にあたっては、関連する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。
3.成果の取り扱い
・診療報酬改訂の新規、改正要望のための資料
・手術合併症や治療成績評価
・治療を行う医療機関の特徴や医療水準の評価
・特定の手術の予後情報
4.問い合わせ先
5.JOANRに関する情報
常勤医紹介
氏 名
職 名
資格等
山元 浩治
専門領域
上肢部 長
(神経科部長 兼
整形外科副部長)
・ 医学博士
・ 日本整形外科学会 専門医
・ 日本整形外科学会認定スポーツ医
・ 日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
・ 身体障害者福祉法 第15条指定医
(肢体不自由)
・ 難病指定医
・ 義肢装具等適合判定医
・ 臨床研修指導医講習修了
力武 創
専門領域
下肢医 長
・ 医学博士
・ 日本整形外科学会 専門医
・ 臨床研修指導医講習修了
石坂 隆博
専門領域
脊椎医 長
・ 医学博士
・ 日本整形外科学会 専門医
・ 日本脊椎脊髄外科学会 専門医・指導医
・ 日本スポーツ協会認定スポーツ医
・ 難病指定医
桑村 裕貴
専門領域
上肢医 員
・ 日本整形外科学会 専門医
日置 雄策
専門領域
下肢医 員
・ 日本整形外科学会 専門医
平本 剛士
専門領域
上肢医 員
・ 日本整形外科学会 専門医
・ 日本整形外科学会認定リバース型人工肩関節置換術施行医