海栗島分屯基地とは
海栗島は、対馬北端に位置するレーダーサイトです。博多から約150㎞、朝鮮半島から約50㎞の位置にあります。夏は、本州と同様の暑さがあり、冬は半島から冷たい風が強く吹きます。春にはヒトツバタゴが白い花を咲かせ、雪をかぶったような姿を見せます。部隊のマークにも使われています。厳しい環境でありますが、24時間体制で周辺空域の警戒監視の任務に就いています。
基地の沿革
年月 |
内容 |
S25.7 |
米空軍の防空監視部隊(第19分遣隊)が海栗島に展開 |
S31.4 |
空自部隊が海栗島に展開し、分屯基地創設 |
S34.11 |
米空軍から業務移管 → 空自第19警戒中隊による全面運用開始 |
S36.7 |
第19警戒群に改編 |
H15.3 |
第19警戒隊に改編 |
H28.4 |
分屯基地創設60周年 |
周辺環境
ヒトツバタゴ群生地(鰐浦)
ヒトツバタゴは古代より大陸への窓口であった対馬を象徴する植物として対馬市の木に指定されています。
対馬北部の鰐浦地区は国内最大の自生地であり、5月初旬の開花期には3,000本といわれるヒトツバタゴ
が一斉に白い花を咲かせます。(参照:長崎観光ポータルサイト「ながさき旅ネット」)
韓国展望所
空気の澄んだ日には韓国釜山の街並みが望めます。展望所から見る釜山の夜景はとてもきれいです。
韓国展望所は韓国の古代建築様式を取り入れて建造されており、展望台についてはソウルのパゴタ公園にある
多目的施設を、ゲートについては韓国国際ターミナル(釜山)の入口ゲートをそれぞれモデルにしています。
(参照:長崎観光ポータルサイト「ながさき旅ネット」)
豊砲台跡
豊砲台は、ワシントン海軍軍縮条約(1921年)を締結したことにより、余剰となった艦砲(軍艦「赤城」の
40.6㎝加農(カノン)砲)一基2門が移設されたと言われています(「土佐」あるいは「長門」説あり)。
しかし、実戦では一度も発射することはありませんでした。
第2次世界大戦時に日本海側の都市に艦砲射撃による被害がなかったのは、対馬要塞の強力な火砲による威圧
の効果が大きかったためともいわれています。(参照:一般財団法人 対馬観光協会「国境の島 対馬へ」)