日米拡大抑止協議の開催について

令和5年6月28日
防衛省

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標記について、下記のとおりお知らせします。

  1.  2023年6月26日から27日まで(現地時間)、日米両政府は、米国政府主催の下、米国ミズーリ州ホワイトマン空軍基地において、日米拡大抑止協議(EDD)を実施しました。日米は、日米同盟の中核である拡大抑止の維持・強化のあり方を議論するための恒常的な場として、2010年に日米拡大抑止協議を設立しました。日本側は、安藤敦史防衛省防衛政策局次長及び宮本新吾外務省北米局参事官が、米国側は、リチャード・ジョンソン国防次官補代理(核及び大量破壊兵器対策担当)(Mr. Richard Johnson, Deputy Assistant Secretary of Defense for Nuclear and Countering Weapons of Mass Destruction Policy, Office of the Secretary of Defense, Department of Defense)及びアレクサンドラ・ベル国務省軍備管理・検証・遵守局次官補代理(Ms. Alexandra Bell, Deputy Assistant Secretary, Bureau of Arms Control Verification and Compliance, Department of State)が共同議長を務めました。
  2.  今回の日米拡大抑止協議は、拡大抑止を強化するとの岸田総理大臣とバイデン大統領が共有するコミットメントの推進に貢献しました。日米拡大抑止協議において、日米双方は拡大抑止に関する突っ込んだ議論を行い、関連する二国間協力を更に向上させる方策について協議を行いました。また、双方は、地域の安全保障環境に関する評価並びに戦略的な軍備管理及びリスク低減に関する見通しを共有し、地域における抑止に貢献する通常戦力及び米国の核能力を検討し、同盟の戦力態勢の最適化及び抑止効果を増大させる活動の重要性を強調しました。
  3.  米国は、地域における米国の戦略アセットの可視性を増大させるとのコミットメントを改めて表明しました。日米双方は、日米同盟が、潜在的な攻撃への防衛と、核使用への抑止に一層備えるために、情報共有、訓練及び机上演習も含めた演習の向上を通じた同盟協力を深化させる方途を引き続き追求していきます。双方はまた、同盟の調整を向上させ、敵対するミサイル脅威に対する同盟の能力及び態勢を強化することを確約しました。日米双方は、抑止力強化のための三か国間及び多国間協力の重要性について議論しました。
  4.  更に、双方は、同盟の抑止に関する取組を調整する方策を議論するため日米拡大抑止協議の議題に定期的に含まれてきた、省庁間机上演習を実施しました。
  5.  代表団はホワイトマン空軍基地の任務について説明を受け、B-2戦略爆撃機のフライトシミュレーターを体験し、B-2戦略爆撃機及び退役したミニットマンⅡ(大陸間弾道ミサイル)の発射管制センターの視察を行いました。