第46代西部航空方面隊司令官
稲月 秀正
(INATSUKI Hidetada)
防大35期
埼玉県出身
令和5年3月 現職に就任
みなさんこんにちは。
本日もホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。
2023年も終わりに近づいてまいりました。福岡でも街路樹は葉を落とし、外界は瞬く間に冬らしく
なった一方で、代わってクリスマス・イルミネーションが夜の街を彩り、ホリデーシーズンの到来を告げ
ています。
さて、先月は全国各地で自衛隊統合演習が実施されましたが、ここ西部航空方面隊では初の試みと
して、演習期間中にF−2戦闘機が大分空港及び岡山空港といった民間空港を利用した訓練を実施し
ました。
航空自衛隊の航空機が民間空港を利用する機会は、災害派遣等における人員や物資の輸送、急患
空輸など、これまでは主として輸送機や救難機での利用がほとんどでした。
今回の演習では、我が国防衛上のみならず平素からあらゆる事態を想定し、自衛隊の能力を最大限に
発揮するために必要な訓練として、関係自治体等の理解を得た上で実施したものです。近年は全国的
に生起している急激な天候悪化など、予測不可能な事態にもしっかりと対応するため、自衛隊そのもの
の財産である航空機を安全かつ確実に運行することは部隊を管理する者の義務と捉えて本訓練を計画
し、無事に実行することができました。
航空自衛隊の戦闘機は24時間、365日、常に所要の待機態勢を維持し、緊急発進できる状態を維
持していることから、地震等の災害発生時には誰よりも早く現場に急行し、情報収集することができる
装備です。平素は自衛隊空港を利用する自衛隊機の操縦者が、民間空港を利用する訓練を通じて、
緊急時など、いざという時のための知識や経験を獲得することは、皆様からの期待に応えるための
「備え」だと認識しています。
引き続き、我々の任務そして活動へのご理解を賜りますようお願い申し上げます。
師走にあたり、皆様のご多幸と、新年が素晴らしい年でありますよう祈念いたします。
令和5年12月1日西部航空方面隊司令官
空将 稲月 秀正