ホームトピックス>沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練

宮城県に所在する陸上自衛隊王城寺原(おうじょうじはら)演習場における
沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の分散・実施
     
 平成27年6月4日から12日までのうちの8日間、在沖米海兵隊による沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の分散・実施に伴う訓練が、宮城県に所在する陸上自衛隊王城寺原演習場において、実施されました。
 本訓練は、平成8年、SACO合意(沖縄県の負担軽減を図るために「沖縄に関する特別行動委員会」での合意。)に基づき、平成9年度から本土の陸上自衛隊の5演習場矢臼別(やうすべつ)、王城寺原、東富士、北富士及び日出生台(ひじゅうだい))において実施されており、王城寺原演習場では、平成9年度から実施され、今回で13回目となります。
 今回の訓練では、米軍人約160名が参加し、車両約30両、155ミリりゅう弾砲6門を使用した訓練が行われました。
 
 東北防衛局は、地元の不安や負担を解消・軽減するため、適時、様々なレベルで宮城県並びに地元色麻(しかま)町、大和(たいわ)町及び大衡(おおひら)村やその他関係機関に対し、事前の説明や調整を行い、理解を得ているところです。
 また、王城寺原演習場対策協議会(宮城県副知事を会長とし地元3町村長で構成)が平成27年4月22日に開催され、東北防衛局長から、訓練内容を説明するとともに訓練への理解を求め、同協議会から、事件・事故がないよう安全対策に万全を期すこと、適時・的確な情報提供をすることなどの要請があったところです。

 東北防衛局は、訓練の円滑かつ安全な実施並びに地域住民の不安解消を図るため、米側に対し最高度の規律確保等を申し入れるとともに、5月27日から6月20日までの間、王城寺原演習場内に「現地連絡本部」を設置し、地元自治体等への情報提供、連絡調整、演習場周辺の巡回などを行い、地元住民の安全を図るとともに、不安感を払拭するための活動を24時間態勢で行いました。
 一方、米軍においても王城寺原演習場周辺町村長への表敬を行い、安全に配慮した訓練を実施するとともに的確な情報提供を行う旨、伝えました。

 訓練は、天候にも恵まれ、陸上自衛隊の支援と協力を得て、事故等もなく無事に終了しました。
 なお、訓練終了後に米軍は、地元へのボランティア活動や交流会などを行っています。
 
155ミリりゅう弾砲   
   
 
王城寺原演習場対策協議会:同協議会メンバー(左側)、東北防衛局(右側) 
   
 
東北治安機関懇談会が訓練を視察 
   
 演習場内に設置した
現地連絡本部
 米海兵隊との調整会議
   
  大隊長(中央)が表敬
 
米海兵隊員がボランティア活動
 
 
ボランティア先と米海兵隊員との交流会
  
     
○在日米軍の兵力構成見直しの経緯
 平成8年12月2日、沖縄に関する特別行動委員会(SACO)最終報告では、訓練及び運用の方法の調整として、県道104号線越え実弾射撃訓練の本土への移転が示されました。
 キャンプ・ハンセンでの県道104号線越え実弾射撃訓練の本土への移転については、平成7年10月に日米間に設置された「実弾射撃訓練の移転に関する特別作業班」における調査・検討の結果などを踏まえ、本土5ヶ所の演習場(矢臼別、王城寺原、東富士、北富士及び日出生台)において分散・実施が可能との技術的検討結果がとりまとめられました。これを受けて防衛庁(当時)では、それぞれの現地を訪問して協力を要請するなど、移転先地元関係者との折衝を続けた結果、5ヶ所すべての演習場の地元から、分散・実施についての理解が得られました。これにより、防衛施設庁(当時)、陸上自衛隊などによる訓練の円滑な実施と同訓練への地域住民の理解を深めることを主眼とした支援体制の下、平成9年度から訓練が実施されているものであります。
 
    サイトのトップページに戻る