防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
(11月放送内容)



 

テ−マ:防衛白書について

 
 


パーソナリティー:
 本日も東北防衛局の熊谷昌司局長からお話を伺います。熊谷局長、よろしくお願いいたします。

局長:
 よろしくお願いいたします。 はじめに、台風19号等の災害により亡くなられた方のご冥福をお祈りしますとともに、被災された方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。
 さて本日は、防衛白書についてお話したいと思います。 防衛白書とは、わが国の防衛政策、防衛省・自衛隊の取組や活動など、主要な動きなどについて、記述された文書です。 防衛白書は、閣議において了承された防衛省の公式な刊行物で、国民の皆さまにご理解いただくために、毎年、刊行しているものです。

パーソナリティー:
 今、私の目の前には、新しい防衛白書があるのですが、こちら宇宙から見た地球が表紙となっていますが、このデザインとした理由はあるのでしょうか。

局長:
 はい。今回の防衛白書は昨年12月に策定された新防衛大綱を重要なテーマとしています。 新防衛大綱が重視している「新たな領域」のひとつが「宇宙」であることもあり、宇宙から見た地球のイメージを採用しています。  
 また、令和初の防衛白書であることから、地球の背後から太陽が昇ってくる写真を使用することにより、新たな時代の始まりもイメージさせるものとしています。

パーソナリティー:
 はい、そのような理由があったのですね。今年の防衛白書の特徴について、教えてください。

局長:
 はい。新たな防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画が策定されてから初めての刊行となるため、巻頭特集で新防衛大綱を取り上げ、その内容について説明しています。   また、新元号になって初めての防衛白書ということで、新たな時代を迎え、平成の防衛省・自衛隊の30年の歩みを振り返る巻頭特集も掲載しています。
 なお、巻頭特集の中には、昨年に引き続き、拡張現実ARを活用し、動画が視聴可能なところがありまして、スマートフォン等に「防衛白書AR」というアプリをダウンロードしていただければ、対象の写真にカメラを向けることで、動画が再生され、防衛省・自衛隊の活動の様子がご覧いただけます。

パーソナリティー:
 はい、今年の防衛白書は、どのような構成となっているのでしょうか。

局長:
 はい。今年の防衛白書の構成としましては、最初に巻頭特集として、特集1「新たな防衛計画の大綱」、特集2「防衛この1年」、特集3「平成の防衛省・自衛隊」と3つの特集から始まっていますので、こちらからご紹介したいと思います。
  まず、特集の1つ目の「新たな防衛計画の大綱」ですが、新防衛大綱の概要について記述しています。 この中で、わが国を取り巻く安全保障環境は、極めて速いスピードで変化し、国際社会のパワーバランスの変化は加速化・複雑化し、既存の秩序をめぐる不確実性が増大していること、また、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域の利用の急速な拡大は、陸・海・空という従来の物理的な領域における対応を重視してきました、これまでの国家の安全保障の在り方を根本から変えようとしていること、などについて記述しています。

パーソナリティー:
 今年3月の放送でも、お話いただきました、防衛計画の大綱が、巻頭特集のはじめに掲載されているのですね。

局長:
 はい。そうなんです。次に2つ目の「防衛この1年」では、直近1年間の国際軍事情勢に関する出来事や防衛省・自衛隊の取組のうち、特に重要なものを知っていただくために掲載しています。 昨年の7月から今年の6月までの出来事について、年表を用いて、アメリカ、中国、北朝鮮、ロシアの動向のほか、災害派遣、国際緊急援助活動など防衛省・自衛隊のこの1年の取組を写真も交えつつ、見やすさ、分かりやすさを心掛けています。

パーソナリティー:
 非常に見やすく、分かりやすい年表になっていますね。

局長:
 ありがとうございます。3つ目の特集「平成の防衛省・自衛隊」では、これまでの30年間の防衛省・自衛隊の取組及び防衛政策の変遷を振り返ることで、わが国の防衛に対する理解をさらに深めていただくため掲載しています。 特集の前半では、平成を約10年ごとに区分し、安全保障上の主要な出来事とそれに対応した防衛省・自衛隊の取組を写真やAR動画も交えつつ、紹介しています。 また、後半部分では、平成の間に策定された4つの防衛大綱の基本的考え方や体制整備の主要事項などをまとめ、安全保障環境の変化に対する防衛省・自衛隊の対応の変遷を紹介しています。

パーソナリティー:
 はい、こちらの特集も写真が多く、わかりやすい内容となっていますね。  引き続き、本編の内容についても、ご紹介いただけますか。

局長:
 はい。本編は、第1から第4までの4部構成となっています。 第1部は、一層厳しさを増す昨今のわが国を取り巻く安全保障環境をテーマに、この1年間の国際軍事情勢を振り返りつつ、分かりやすく説明するように努めています。 具体的には、各国の動向について、グローバルなパワーバランスや安全保障環境の変化の中心的位置にあるアメリカ・中国、そしてわが国に重要な影響を及ぼし得る北朝鮮、ロシアの動向について詳細に説明しています。
 次に第2部は、わが国の安全保障・防衛政策と題し、わが国の安全保障と防衛の基本的考え方として、新防衛大綱の目指す方向性の概略を説明しています。 また、ポイントとなる事項には、一般の方には馴染みのうすいものも多いと考えられることから、コラムを設けまして詳細に説明しています。

パーソナリティー:
 軍事や国際政治の専門用語なども、コラムで解説してあるので、わかりやすくなっていますね。

局長:
 はい。ありがとうございます。第3部では、わが国防衛の3つの柱をテーマに、防衛の目標を達成するための手段として、わが国自身の防衛体制、日米同盟、安全保障協力の3つの柱について記述しています。
 最後の第4部では、防衛力を構成する中心的な要素などをテーマに自衛隊員の人材確保と能力・士気の向上が、人口減少と少子高齢化の急速な進展によって喫緊の課題となっています。採用の取組強化や人材の有効活用の取組について説明しています。

パーソナリティー:
 ラジオをお聞きの皆さんも興味を持たれた方がたくさんいらっしゃると思うのですが、防衛白書はどうすれば読めるのでしょうか。

局長:
 はい。書店において販売していますが、防衛省のホームページでも閲覧できますし、無料でダウンロードして、ご覧いただけます。 防衛省・自衛隊が任務を遂行するためには、何よりも国民の皆さまのご理解とご協力が必要です。 是非、防衛白書をご覧いただき、防衛省・自衛隊をより身近なものに感じていただけましたら幸いです。

パーソナリティー:
 ありがとうございました。本日は、防衛白書について、東北防衛局の熊谷局長から、お話をお伺いいたしました。熊谷局長、ありがとうございました。

局長:
 こちらこそ、ありがとうございました。

パーソナリティー:
 このコーナーでは、よりよい内容にしていくため、ラジオをお聞きの皆さまからご意見・ご感想を募集しております。お聞きのコミュニティ放送局までご連絡ください。

 
 
  
 
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