防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
(8月放送内容)



 

テ−マ:自己紹介・東北防衛局について

 
 


パーソナリティー:
 本日は、東北防衛局長の熊谷昌司局長からお話をお伺いします。熊谷局長、よろしくお願いします。

局長:
 皆さん、こんにちは。東北防衛局長の熊谷と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

パーソナリティー:
 局長は7月10日付けで東北防衛局に着任されたということですので、まずは熊谷局長のご経歴を伺いたいと思います。

局長:
 はい。私は、昭和59年に、当時の防衛庁の外局であった防衛施設庁に入庁いたしまして、これまで概ね34年ほど防衛省の事務官として勤務してきました。その間、防衛省本省のほか、神奈川県、山梨県、静岡県を管轄する南関東防衛局をはじめ、地方防衛局の勤務も経験しました。平成27年からは、大阪市に所在し、近畿、北陸の2府7県を管轄する近畿中部防衛局に1年7ヶ月ほど勤務しておりました。今回の東北防衛局は、地方防衛局としては3度目ということになります。
 前職は、防衛省地方協力局地方調整課長で、2年間在職しておりました。
 また、東北勤務は今回が初めてなのですが、出身は、実は東北でして、陸上自衛隊第6師団が所在する山形県東根市で育ちました。


パーソナリティー:
 そうなんですね。どうりで言葉のイントネーションに何となく親しみを感じました。
 採用されてから34年ということですが、これまでの職務の中で印象に残っているお仕事はありますか。

局長:
 はい、聞いてくださってありがとうございます。
 私は、これまで、防衛省本省の地方協力局などにおいて、主として、基地問題への対応に多く携わってきました。それぞれの部署で様々な想い出がありますが、折角ですので、少しご紹介させていただきます。
 いわゆる基地問題と言いますのは、自衛隊や在日米軍が使用する飛行場や演習場などの防衛施設から派生する様々な問題のことを言うのですが、なかでも、沖縄の米軍基地の問題にも関わって参りました。沖縄の米軍基地については、できる限り整理・統合し、土地を地主の方々に返還して、利活用を進めるというのが国の方針となっています。 そこで、返還された土地を早期に利活用できるような仕組みを作るため、沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の促進に関する特別措置法、いわゆる跡地利用特措法が、平成24年に制定されました。この法律の、企画・立案段階から国会審議に到る過程まで、担当の企画官として参画しました。それ以前にも、担当者として米軍施設の管理の問題を扱っていましたので、自分の知識や経験を活かすことができたと思います。この法律の仕組みは、西普天間住宅地区の返還跡地の利用計画の策定にも活かされましたし、今後、広大な普天間飛行場が返還される際にも大いに活用されるものと思っております。
 沖縄の問題を担当した際も、近畿中部防衛局に勤務した際も、地域の方々との良好な関係を築き、防衛施設の円滑な運用を確保できるよう取り組みました。
 ここ東北におきましても、地域の方々との良い関係を築いていければと思っております。

パーソナリティー:
 はい、これまで経験した業務が、今回の東北防衛局での勤務に繋がっているということですね。
 調整・交渉業務という面では、御苦労があったことと思います。
 今、熊谷局長からこれまでの体験談をお話いただきました、この番組をお聞きの皆様は、ある程度、東北防衛局についてご存じかと思いますが、改めて、熊谷局長から東北防衛局の業務についてご紹介いただけますでしょうか。

局長:
 はい。東北防衛局は、全国に8つある地方防衛局の一つでして、東北地方6県が管轄区域となっております。
 地方防衛局は、平成19年に、防衛行政全般の地方における拠点として新編されました。
 東北防衛局の組織としては、局長の下に、総務部、企画部、調達部の3部と三沢防衛事務所、郡山防衛事務所の2つの事務所が置かれ、定員は自衛官14名を含め223人となっています。
 主な業務としては、まず第一に、人員、装備とともに、防衛力の基盤を成し、わが国の防衛上欠くことのできない防衛施設、この安定的使用を確保することです。そのために、防衛施設の取得、管理、建設工事を行うほか、漁業などを制限する場合には必要な補償も行っています。
 また、飛行場や演習場などの防衛施設では、周辺地域に様々な影響を及ぼす場合があります。例えば、飛行場周辺では戦闘機等の航空機の 離発着に伴って騒音が発生しますし、演習場では訓練の際に砲撃音の騒音が発生したりするほか、砲撃や戦車などの大型車両の走行によっては演習場内の土地が荒廃し、周辺地域への影響がある場合があります。このような、防衛施設から生じる生活環境への影響を防止、緩和するための施策として、学校、病院、住宅などの防音工事、河川や道路の改修工事を実施するなどの基地周辺対策事業を行っています。

パーソナリティー:
 はい、様々な問題が発生した場合には、その対策を行っているということなんですね。

局長:
 はい、そうなんです。基地周辺対策は、関係自治体に対する補助金、交付金という形で実施しており、関係自治体にご協力いただきながら進めています。そのような面からも、関係自治体の方々との連携は欠くことができないものです。

パーソナリティー:
 はい、やはりとても幅広い業務をなさっているのですね。詳しく教えていただき、ありがとうございます。
 では最後に、東北防衛局長としての抱負をお聞かせください。

局長:
 はい。自衛隊も、米軍も、どんなに精強な部隊であっても、どんなに最先端の装備を所有していても、例えば、地域の理解が得られずに、平素からの訓練が十分にできないとすれば、いざという時に存分に能力を発揮することは難しいでしょう。
 このように、地域の方々の理解を得ることは、日本の防衛にとって欠くことのできない重要な要素です。
 そのような意味で、地方防衛局は、たとえて言えば、縁の下の力持ち的な存在ですけれども、その任務は大変重いものであると思っております。
 私自身は、東北地方の出身ですけれども、東北での勤務は初めてですので、自治体の皆さん、地域住民の皆さんのご意見に耳を傾け、色々なことについて、よく見聞きし、より良い、丁寧な仕事をしていきたいと考えております。
 幸いにして、東北地方の方々の自衛隊や防衛政策に対する理解は大変深いものがあると感じておりますが、私といたしましては、それに安住することなく、さらに一層のご理解をいただくべく、より強い信頼関係の構築に向けて職員ともども努力して参りたいと考えておりますので、どうぞ引き続き、東北防衛局をよろしくお願いいたします。

パーソナリティー:
 はい、ありがとうございます。本日は、東北防衛局の熊谷局長から、お話をお伺いいたしました。熊谷局長、どうも、ありがとうございました。

局長:
 はい、こちらこそ、本日は私の話をお聞きいただき、どうもありがとうございました。

パーソナリティー:
 このコーナーでは、よりよい内容にしていくため、ラジオをお聞きの皆さまからご意見・ご感想を募集しております。お聞きのコミュニティ放送局までご連絡ください。

 
 
  
 
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