自 衛 隊 百 科
月放送内容)


テ-マ:東北防衛局業務紹介シリーズ その⑤ 
         防衛施設と周辺地域の調和を図るための業務
        (一般防音、住宅防音、移転措置、緑化対策)


パーソナリティー:

 本日は東北防衛局長にお話を伺います。深澤局長、よろしくお願いします。

局長:
 はい。よろしくお願いします。
 今日は、東北防衛局の業務紹介の5回目として、防衛施設周辺対策事業、その中でも、騒音に対する対策について、お話したいと思います。

パーソナリティー:
 はい、よろしくお願いします。

局長:
 自衛隊や在日米軍の飛行場等の周辺では、航空機等による騒音が発生しますが、その障害を防止したり軽減するために、周辺環境整備法などに基づき、様々な施策を行っています。大きく分けると、学校等の防音工事への助成、住宅の防音工事への助成、建物等の移転補償、緑地整備などがあります。

パーソナリティー:
 色々あるのですね。それでは、それぞれについて教えていただけますか。

局長:
 はい、まず、学校等の防音工事への助成ですが、これは、地方公共団体等が学校や病院等について防音工事を行う場合に、その費用の全部又は一部を補助するものです。補助の対象は、防衛大臣の定める限度を超える場合ですが、対象施設毎に定められた方法による音響測定を行い、音響の強度や頻度といった障害の実態を確認しています。
 防音工事は、音を遮るために防音サッシを取り付けたり、密閉された室内空気の換気や温度保持のために空調機器を取り付けたり、室内の壁や天井を音を吸収する素材のもので仕上げることが主な内容となっています。
 また、防音工事を実施した学校等に設置されている空調機器を稼働させるための電気料金等についても助成を行っています。

パーソナリティー:
 静かな環境で勉強したり、治療できるようにしたりしているのですね。先程、住宅の防音工事への助成というお話もありましたが、こちらも工事内容などは、同じなのですか。

局長:
 住宅の防音工事への助成ですが、こちらは、個人の住宅などを対象とするもので、工事の内容は、防音サッシや空調機器の取り付け、壁や天井を防音効果の高いものに改造するということで、ほぼ同様となっております。
 住宅防音工事の対象となる住宅は、飛行場毎に騒音の度合いを数値で評価し、その値に応じて区域を指定し、その区域内にあり、かつ決められた時期までに建築された住宅が対象になります。

パーソナリティー:
 飛行場毎に区域や時期が決まっているとのことですが、それは、何処で確認ができるんでしょうか。

局長:
  東北防衛局のホームページ等で確認できます。

パーソナリティー:
 きちんと防音がされていれば、静かな環境で、一家団欒ができますね。ところで、住宅に防音工事を施工しても、場所によっては、騒音が十分に軽減されない場合もあると思うのですが。

局長:
 はい、そのような場合は、建物等の移転補償などを行っております。
 これは、先程、住宅防音工事の説明の際にもお話しましたが、飛行場毎に騒音の度合いを数値で評価し、その値に応じて移転補償の対象となる区域を指定し、その区域内にあり、かつ決められた時期までに建築された建物等が対象となり、その所有者が移転を希望される場合に、建物等の移転補償や土地の買い入れを行うものです。
 こちらについても、区域や時期は、東北防衛局のホームページ等で確認できます。

パーソナリティー:
 静かになるのは嬉しいんですけど、住み慣れた場所や親しかったご近所の方と離れてしまうのは、寂しいですよね。

局長:
 そうですね。建物等の移転補償には、個人の移転希望者が個別に移転する方法と多くの移転希望者が一団となって同一地区へ移転する方法があります。後者を集団移転と呼んでいますが、集団移転の場合、地元地方公共団体にとっては、計画的なまちづくりを行うことが可能になり、また、住民の方々にとっては、従来の集落や近隣関係を維持したまま、これまで被っていた騒音被害や不安感などが解消されることになります。

パーソナリティー:
 土地を買い入れるというお話がありましたが、買い入れた土地は、どうしているんでしょうか。

局長:
  買い入れた土地は、防衛施設と市民生活の場の緩衝地帯としての役割もあり、樹木を植栽し緑地帯として整備したり、地方公共団体から公園、広場等の用途として使用したいとの要望があれば、当該地方公共団体にお貸しすることもしています。

パーソナリティー:
 それでは本日は、自衛隊や在日米軍の飛行場等の運用に伴う航空機等による騒音の障害を防止又は軽減するための様々な施策について、東北防衛局の深澤局長から、お話をお伺いいたしました。どうも、ありがとうございました。


局長:
 はい、こちらこそ、どうもありがとうございました。


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