自 衛 隊 百 科
1月放送内容)


テ-マ:防衛施設紹介シリーズ その② 
~郡山駐屯地編~



パーソナリティー:

 本日も東北防衛局長にお話を伺います。深澤局長、よろしくお願いします。

局長:
 はい。よろしくお願いします。

パーソナリティー:
 本日は、福島県郡山市に所在する陸上自衛隊郡山駐屯地についてお話をお伺いしたいと思います。

局長:
 はい、陸上自衛隊郡山駐屯地は、旧海軍第3航空隊として開隊し、終戦後、開拓用地となった後、昭和28年10月に、長崎県の針尾駐屯地から特科大隊が移駐し、郡山駐屯地として開設されました。
 福島県内の概ね南側地域の防衛・警備や災害派遣などを担当しており、所在部隊としては、第6特科連隊、第6高射特科大隊、駐屯地業務隊などがあります。
 駐屯地の総面積は、約31万3千㎡、東京ドーム約7個分であり、庁舎、隊舎、倉庫、厚生施設といった施設があります。
 主な装備品としては、155㎜榴弾砲、対砲レーダー装置、地対空誘導弾があります。

パーソナリティー:
 駐屯地の施設は、東北防衛局が建設しているのですか。

局長:
 はい、当局は、自衛隊施設等の建設工事も実施しており、最近の工事事例としては、隊員浴場の建替えや非常用電源室の整備があります。老朽化した浴場を建替えることにより、隊員の生活環境の向上が図られ、また、非常用電源室は、災害発生時の停電においても必要な駐屯地機能を維持するために大切な施設となっています。

パーソナリティー:
 11月22日には、福島県沖を震源とする地震がありましたが、郡山駐屯地も何か対応を行ったのでしょうか。

局長:
 はい、直ちに担当している地域の自治体に連絡要員を派遣し、情報収集を行ったと聞いています。

パーソナリティー:
 また、福島県内では、東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の原発事故により飛散した放射性物質由来の環境の汚染があり、除染作業が行われていますが、郡山駐屯地においても除染作業を実施したのでしょうか。

局長:
 はい、自衛隊施設の除染作業は、当局において実施しました。
 郡山駐屯地は、平成25年から26年にかけ、堆積物の除去、砂利の撤去、高圧洗浄による建物の洗浄などを行いました。

パーソナリティー:
 現在、青森駐屯地の部隊を中心とする隊員が、南スーダンに派遣されていますが、郡山駐屯地の隊員も海外に派遣されたことはあるのですか。

局長:
 はい、あります。今までに、平成14年には東ティモールに、平成16年にはイラクに、平成16年及び平成20年にはゴラン高原に、平成24年には南スーダンに派遣され、食料品等の輸送、医療や給水支援、公共施設の復旧整備などに従事しています。
 また、平成26年11月から27年6月までの第7次南スーダンミッションには、郡山駐屯地から2名の女性自衛官が派遣され、気温が50度に達する暑さの中、給食等の業務に従事したと聞いています。

パーソナリティー:
 これまで局長から、防衛施設周辺地域の方々に配慮した色々な施策を実施しているというお話を伺ってきましたが、郡山駐屯地周辺でもそのような施策を実施しているのですか。

局長:
 はい、実施しています。
 防衛施設周辺住民の生活や事業活動に生じる障害を和らげることを目的として実施している施策を民生安定助成事業と呼んでいますが、これは、地方公共団体等が実施する道路改修、無線放送施設、消防施設、学習等供用施設、農業用施設などの整備に助成するものです。最近の郡山駐屯地周辺での事例としては、学習等供用施設への助成があります。この施設は、普段は、地域の子供達の学習の場でありますが、緊急時には、地域住民の避難場所として活用できるものです。

パーソナリティー:
 自衛隊の部隊は、地域の方々との良好な関係を維持するために、どのようなことを行っているのですか。

局長:
 はい、駐屯地においては、駐屯地記念日や夏祭りでの一般開放のほか、毎年11月には、円谷駅伝大会が開催されています。この大会は、昭和39年の東京オリンピックのマラソンで銅メダルをとった故円谷幸吉選手の功績をたたえ開催されているものですが、円谷選手は、陸上自衛官として郡山駐屯地に勤務してましたので、そのゆかりの郡山駐屯地を発着地点に多くの方が健脚を競っていると聞いています。
 このほか、子供達の総合的学習としての職場体験にも協力していると聞いています。
 また、駐屯地における訓練では、音や光、煙などが発生することもありますので、駐屯地のホームページで情報提供を行い、近隣の皆様の不安感を解消できるように努めていると聞いています。

パーソナリティー:
 東北防衛局も自衛隊の部隊も、周辺地域との調和を図り、地域の方々の理解と協力が得られるように、様々な施策等を行っていることがよくわかりました。
 東北防衛局の深澤局長から、お話を伺いました。どうもありがとうございました。

局長:
 はい、こちらこそ、どうもありがとうございました。

 


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