防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
(1月放送内容)



 

テ−マ:東北防衛局における災害対処訓練について

 
 

パーソナリティー:
 本日も東北防衛局長にお話を伺います。深澤局長、よろしくお願いします。

局長:
 はい。よろしくお願いします。
 本日は、11月9日に当局で行いました「平成28年度東北防衛局災害対処訓練」についてお話したいと思います。

パーソナリティー:
 災害対処訓練とは、どういうかたちで実施されたのでしょうか。

局長:
 はい、今回の災害対処訓練は、当局の災害対応能力の向上を図るとともに、自衛隊の部隊や関係自治体等との連携の強化を図ることを目的としたものですが、陸上自衛隊東北方面隊が実施した「みちのくアラート準備訓練」に参加し、その訓練に連動する形で実施しました。

パーソナリティー:
 「みちのくアラート準備訓練」とは、どのような訓練だったのでしょうか。

局長:
 はい、「みちのくアラート準備訓練」は、陸上自衛隊東北方面隊が実施した訓練で、大規模震災時における自衛隊と地方自治体や関係機関との連携の強化を図ることなどを目的として、陸上自衛隊の部隊、東北6県など14の地方自治体と、当局も含めた38の関係機関が参加しました。

パーソナリティー:
 自衛隊の部隊だけでなく、東北6県を始め多くの機関が参加しての訓練だったのですね。訓練はどのような災害を想定して進んでいったのでしょうか。

局長:
 はい、訓練は、参加者に対応すべき状況を事前に伝えない、いわゆるブラインド形式で行われ、11月9日の朝8時頃に、宮城県沖を震源とするマグニチュード9規模の地震が発生、大津波警報も発表され、岩手県、宮城県を中心に大きな被害が発生したとの想定のもと行われました。
 訓練に参加した自衛隊の部隊と地方自治体や関係機関は、随時変わっていく状況に対し、情報収集や情報の共有、人命救助活動に係る連携の調整等を訓練しました。

パーソナリティー:
 東北防衛局での訓練はどのようなことを実施したのですか。

局長:
 はい、当局が実施した「災害対処訓練」では、まず、職員の登庁までの訓練として、朝8時の地震発生を受けて、当局の当直員から全職員に対し、安否確認と緊急参集の連絡を実施し、連絡を受けた職員は徒歩による参集を実施しました。

パーソナリティー:
 連絡を受けて実際に職員の方が歩いて登庁されたんですね。
 職員の方が登庁されてからは、どういった訓練をされたのでしょうか。

局長:
 はい、職員が登庁した後は、当局内に対策本部を設置するとともに、宮城県庁と陸上自衛隊東北方面総監部に設置されたそれぞれの対策本部へ連絡員を派遣しました。
 その後、防衛施設などの被害状況、自衛隊や地方自治体等の対応状況などの情報を収集、整理し、局の対策本部会議において、局としての対応方針を決定するなどしました。

パーソナリティー:
 情報収集活動を実施して、東北防衛局としての対応を決定されていったのですね。具体的にはどのようなことを決定されていったのでしょうか。

局長:
 はい、一例をあげますと、訓練の中で、仙台市に所在する霞目駐屯地の建物等に被害が生じたとの情報が入りました。その後、部隊から、それらの被害が生じた建物等の応急危険度判定を行ってもらいたい旨の要請がありましたので、当局の専門技術職員のチームを編成し、霞目駐屯地に派遣することを決定したりしました。
 このチームは、実際に、霞目駐屯地に行き、建物等の応急危険度判定の訓練を実施しました。

パーソナリティー:
 応急危険度判定は、大地震の際には、被災した市町村が必要に応じて実施するものと思いますが、自衛隊の施設については、防衛局が判定をされるのですね。
 今回の東北防衛局の訓練では、応急危険度判定以外にどのようなことが行われたのでしょうか。

局長:
 はい、地震が発生した当初は、人命救助活動を第一として各機関とも取り組みますが、人命救助活動の次の段階の応急復旧活動において、東北防衛局として対応することが想定される事項についても訓練を行いました。
 具体的には、応急復旧活動を通して出てきた瓦礫等を、地方自治体からの要請を受けて、当局が管理している国有地に一時的に保管するための使用許可の手続きでありますとか、当局が助成した防衛施設周辺対策事業の被害状況の確認などです。

パーソナリティー:
 人命救助がある程度落ち着いて、被災された方々が、普段の生活に戻るための応急復旧の段階においても、東北防衛局が対応されることがあるのですね。

局長:
 はい、東日本大震災の際にも、今お話した内容のことを実際に行っておりますし、防音対策事業については、当局が防音工事に助成した住宅も被害を受けましたので、被災された方々の不安に応えるため、宮城県の東松島市と石巻市に職員を派遣し、住宅防音工事相談窓口を開設したりしました。
 東北防衛局としては、引き続き、災害等の各種事態が発生した際の対応について練度向上を図るべく、各種事態の訓練を実施していきたいと考えています。

パーソナリティー:
 局長、今日はありがとうございました。本日は、東北防衛局の深澤局長から、お話を伺いました。どうもありがとうございました。

局長:
 はい、こちらこそ、どうもありがとうございました。


 
   
  
 
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