<<前月分へ

自衛隊インビテ−ション
(2月放送内容)



テ−マ:南スーダンPKO

パ−ソナリティ−:

 皆さんこんにちは、今日は東北防衛局の増田局長にお越しいただいています。増田局長、今日はどのようなお話でしょうか。


増田局長:

 はい、我が国はですね、1991年にペルシャ湾に初めて自衛隊の掃海部隊を派遣したんですが、それ以来、アジア、中東、アフリカ、中米などにおきましてですね、30を超える海外での活動を行ってきました。派遣人数で言えば延べ約4万人の自衛隊員を派遣してきたわけですが、それで先般、国連からの要請をまた受けましてですね、国連南スーダン共和国ミッション、訳してアンミス(UNMISS)といいますが、これにも自衛隊を派遣することにしまして、1月中旬には先遣隊が南スーダンに到着しました。ということで今日はですね、南スーダンPKOについて、話をしたいと思います。


パ−ソナリティ−:

 はい、南スーダンPKO、南スーダンというのはよく新聞、テレビなどでも聞くんですが、南スーダンというのはどのような国なのかよく分からないんですが。

増田局長:
 今から56年前の1956年にですね、スーダン共和国というのが独立したんですね。それで南部と北部の間で内戦が長く続きまして、それで第二次内戦というのが1983年に勃発しましたけれども、これが20年以上に亘って武力紛争が続いて、約400万人の避難民が発生していたんですね。それで2005年になりましてスーダンの南部地域の独立を問う住民投票を実施するということで、南北包括和平合意、これの署名がなされました。その後、昨年1月になりますけれども、南部スーダンの独立の是非を問う住民投票が実施されました。それでこの際に住民投票の監視団の一員としてですね、アメリカのカーター元大統領が加わったというニュースがありましたので、覚えておられる方もいるかもしれませんけれども、その住民投票では、99%がですね、分離独立を支持するという結果になりまして、翌2月にはですね、この投票結果を受け入れるという旨の大統領令をスーダン政府が出しました。それで最終的には昨年の7月になりますが、南スーダン共和国の独立が達成されました。これによりましてですね、元のスーダンというのはアフリカで一番面積の広い国であったんですけれども、分離ということでアフリカで3番目になってしまいましたですね。それで分離した方の南スーダンというのはですね、石油などの豊富な地下資源が眠っているということも言われています。

パ−ソナリティ−:
 その南スーダンに自衛隊が派遣されるということですか。

増田局長:
 はい、南スーダン共和国の独立に伴いまして、同国の発展のための環境構築支援等をですね、任務とする国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)、これが新たに設立されたわけですけれども、我が国においてもですね、国連からの要員派遣要請に応える形で、昨年の11月にですね、司令部要員として自衛官を派遣することを決定しましたけれども、更に12月には陸上自衛隊の施設部隊等をですね、派遣することを決定したわけです。

パ−ソナリティ−:
 はい、自衛隊の派遣の規模というのはどのぐらいなんでしょうか。


増田局長:

 規模はですね、陸上自衛隊は施設部隊が最大330名、現地支援調整所が最大40名ということになっていますね。あとは軽装甲機動車とか、トラック等の車両160両が派遣されまして、首都ジュバやその周辺で道路等の維持補修等が実施されます。期間としてはですね、2012年10月31日までということになっています。それから、陸上自衛隊だけではなくてですね、陸上自衛隊施設部隊等への輸送や補給を行うためにですね、海上自衛隊から要員170名と輸送艦艇1隻、航空自衛隊から要員170名とC−130輸送機4機、KC−767 1機、政府専用機1機が派遣されます。南スーダンというのは内陸に位置していますので、港からのですね、補給線が長いというのが一つの特徴かと思います。それで1月中旬から3月下旬にかけて施設部隊の1次隊約210名がですね、順次現地へ派遣されまして、宿営地等の整備を行いながら、今後、道路等のですね、維持補修等の本格的な活動が開始される予定です。なお、国連南スーダン・ミッション(UNMISS)全体の規模としてはですね、安保理決議によって決まっているんですが、軍事要員が最大7000人、警察要員最大900人とかになっています。ぜひ、いずれにせよ今回も我が国の国際貢献を成功させてですね、全員無事に帰ってきてほしいなあと思います。
今日は、始まったばかりの南スーダンPKOへのですね、自衛隊派遣についてお話しさせていただきました。


パ−ソナリティ−:

 はい、今日は南スーダンPKOの自衛隊派遣について、ありがとうございました。

増田局長:
 どうもありがとうございました。













TOPページへ

次月分へ>>