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自衛隊インビテ−ション
(12月放送内容)



テ−マ:防衛省関連第3次補正予算

パ−ソナリティ−:

 皆さんこんにちは、今日は東北防衛局の増田局長にお越しいただいています。局長、今日はどんなお話でしょうか。


増田局長:

 先般ですね、3次補正予算が成立しましたので、この3次補正予算のうち防衛省関連の部分についてお話ししたいと思います。
 3次補正予算ではですね、「復興の基本方針」というのが政府にございますが、それに基づきまして、真に復興に資する施策が重点的に措置されているんですね。政府全体で約12兆円となっておりますが、このうち防衛省関連は、約1600億円であります。


パ−ソナリティ−:

 防衛省関連では、たとえばどのような事業があるんでしょうか。

増田局長:
 そうですね、まず、基本方針の中ではですね、防衛省が関連してくるのは、「今後の災害への備え」というところでありますので、これに関連したものになります。具体的には、3つの柱がありまして、1つ目は、震災により被害を受けた自衛隊の施設や装備品等の復旧ですね、それから2つ目は、災害派遣で使用した装備品等が減耗しましたので、その回復とかですね、あるいは今度の被災地での今後のですね、活動に即応し得る能力の充実ということになります。それから3つ目は、これは全国的な話になるんですが、全国的な災害に備えるための自衛隊の災害対処能力の向上ということになります。以上の3つが柱であります。

パ−ソナリティ−:
 はい、それぞれ3つの事業の具体的な内容ということで、まず1つ目の柱の施設や装備品等の復旧についてはどのようなものでしょうか。

増田局長:
 今回の震災で、陸上自衛隊の多賀城駐屯地とかですね、あるいは航空自衛隊の松島基地が、直接津波に襲われて被害が出ましたですね。それと仙台駐屯地などのように、津波は来ませんでしたけれども、揺れでですね、被害が出たようなところもあります。こういった自衛隊の施設の復旧経費として約275億円ついています。
それから、装備品についてはですね、松島基地に約20機ありました教育用の戦闘機F−2B、あるいは救難ヘリコプターUH−60Jというのがですね、津波で使用不能となったんですね、津波を被りましてですね、このためF−2Bの修理6機分とかですね、UH−60J1機分の取得があります。それと仙台空港に隣接する工場でですね、定期修理に出していた特別輸送ヘリコプターEC−225というのがあるんですが、これ1機とあと海上自衛隊の練習機TC−90、この1機もですね、津波を受けて使用不能になったんですね、これらの取得をします。こういった被災した装備品等のですね、復旧に係る経費で合計631億円となっています。

パ−ソナリティ−:
 それでは自衛隊が災害派遣活動時に使用した装備品等の損耗の回復ですが、これについてはどのようなものになっていますか。


増田局長:

 はい、自衛隊は10万人を超える空前の規模でですね、救援活動を行いましたので、装備品もかなり減耗しました。たとえばトラックなどの各種車両ですね、あるいは個人装具とか天幕などの各種需品機材ですね、あと情報通信機材等もあります。更には線量計とか化学防護衣などのですね、こういった装備品もありますので、こういったものの減耗の回復と、あるいは輸送機でもですね、元々古いものがあったんですが、これもフルに活動してまさに減耗してしまいましたので、新たにC−130R6機、あるいは次期輸送機C−2の2機、こういったものの取得もですね、行うことになっています。こういったような災害派遣によって減耗した装備品を回復するという経費が約357億円となっています。それから、広帯域多目的無線機とか衛星通信機材などを整備して情報通信能力を向上すると、あるいはレーザー、ソナーを用いたですね、海中捜索用機材とかですね、あるいは人命救助セット、こういったものを整備してですね、救助能力を向上しようということ、あるいは特別機動船などを整備してですね、初動対処能力を向上させようということで、こういった被災地で今後の活動に即応し得る能力を充実するための経費として約206億円となっています。


パ−ソナリティ−:

 はい、では3つ目の柱、自衛隊の災害対処能力の向上についてですが、どのようなものでしょうか。

増田局長:
 これは全国的なですね、災害への対処能力を向上させるということで、まずは原子力災害等への対処能力の向上に資する事業としてですね、無人航空機とか、あるいは無人車両の取得、こういったものがあります。あとは原子力災害時に有効なセンサーの取得とかですね、こういったものがありまして、こういうものを合計で約8億円あります。それとあと駐屯地・基地がですね、災害派遣の拠点となりますので、こういったものの耐震化を推進したり、あるいは非常用電源を確保したりということで125億円があります。


パ−ソナリティ−:

 はい。


増田局長:

  以上が3次補正予算の内容ですけれども、先般の震災でですね、自衛隊の活動で、国民の多くの方々からですね、感謝あるいは高い評価をいただいたわけで、他方、その当時の反省事項や教訓事項にもとづいてですね、足りなかったところはしっかりと備えをしていこうということで、今後の災害に対する備えに万全を期そうという心構えでございます。


パ−ソナリティ−:

 はい、今日は防衛省関連の第3次補正予算についてお話を伺いました。局長、今日はどうもありがとうございました。

増田局長:
 どうもありがとうございました。
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