防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
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(9月放送内容)



 

テ−マ:三沢防衛事務所について

 
 

パーソナリティー:
 本日は、東北防衛局三沢防衛事務所の業務について、古川和久所長と事務所の職員の方々にお電話でお話しを伺います。
 みなさん、よろしくお願いします。

所長:
 よろしくお願いします。
 三沢防衛事務所長の古川和久です。出身は青森県です。
 東北防衛局は、宮城県仙台市に所在し、東北6県を管轄していますが、東北防衛局には、2つの防衛事務所が置かれています。
 その一つが青森県三沢市にあります。因みに三沢市は、B1グルメでグランプリをとった「ばら焼き」の発祥の地で、事務所の直ぐそばに「ばら焼き」の発祥のお店があります。


パーソナリティー:

 「ばら焼き」というと十和田市が有名ですが、実は三沢市が発祥だったのですね。それは知りませんでした。
 ところで、なぜ青森県三沢市に事務所を置かれているのでしょうか。 

所長:

 青森県には、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊及び米軍の重要な防衛施設が多く設置されています。その中でも青森県の太平洋側、八戸市の北方に位置する三沢市には、米軍と航空自衛隊が共同で使用する三沢飛行場があり、この三沢飛行場に関連する業務が多いことから事務所が設置されています。決して「ばら焼き」があるとか「豊盃」や「田酒」など美味しいお酒があるからではありません。 


パーソナリティー:

 なるほど。食べ物やお酒が美味しいからではなく、業務を効率的に行うため三沢市に設置されているということですね。
 米軍の施設というと沖縄県を思い浮かべるんですが、青森県にも米軍の飛行場があるんですね。これは知りませんでした。

所長:
 実は、青森県に所在する米軍施設の面積は、沖縄に次いで全国に2番目です。三沢飛行場以外にも三沢飛行場の北方約20km先には、本土唯一の三沢対地射爆撃場があり、ここでは、航空機から地上に向かって射撃訓練が行われています。また、メロンで有名な日本海側のつがる市には、全国に2か所しかないレーダー施設である車力通信所が設置されています。


パーソナリティー:

 飛行場だけでなく、射爆撃場やレーダー施設も設置されているのですね。青森県に事務所が置かれている理由がわかりました。ところで、三沢防衛事務所では、どのような業務を行っているのでしょうか。

所長:
 三沢防衛事務所は、防衛施設周辺の「地方公共団体や地元住民の理解と協力の確保」が図られるよう地域に根差し、現地の窓口として、さまざまな連絡調整や資料収集などの業務を行っています。
 このため、地元自治体や地元住民の方々と直に接することが多く、「地元を知る」といった意味でも、できる限り地元の「モノ」を手に取り、口にするよう心掛けています。

パーソナリティー:
 土地柄とはよく言いますが、地方や地域によって異なる風土がありますからね。「地元を知る」これが「理解と協力を得る」ための第一歩ということですね。  
 それでは、そんな地域に根差す三沢防衛事務所の「組織」や「具体的な業務内容」を教えてください。
 
所長:
 はい、三沢防衛事務所は、私、所長をはじめ、次長、労務対策官、業務課、施設課、労務担当の2課5専門官6係で構成され、現在18名が勤務しています。今日は、それぞれの担当も来ておりますので、業務内容について、担当者から説明させていただきます。   まずは、業務課の山沙百合です。
   

山:

 山と申します。出身は青森県です。
 私が勤務する業務課は、事務所内の総務、人事、会計などの管理業務を行っています。
 また、米軍の事件・事故により住民の方々に損害を与えたとき、その損害を受けた方々に賠償するための業務や米軍や自衛隊の訓練により損失が生じた場合の補償をするための資料収集等を行っています。
 当課は、被害を受けられた方々と接することが多いため、その方々の心に寄り添うことを常に心掛け業務を行っています。


所長:

 業務課は、事務所全体の取り纏めとしての窓口業務なども行っています。
 それでは、次に施設課の業務について、施設課の菊田優一郎から説明します。

菊田:

 菊田と申します。出身は宮城県です。
 東北防衛局は、防衛施設の設置や航空機等の運用によって生じる障害を防止・軽減・緩和するために様々な補助事業などを行っています。施設課はそれらに係る地元の自治体や住民の方々との連絡調整を行っています。特に三沢飛行場や三沢対地射爆撃場では、航空機騒音を軽減するための住宅防音工事を、さらに騒音の著しいエリアでは建物の移転補償や土地の買い入れを行っていますが、これらに係る住民の方々からの相談や問い合わせが多いため、事業の制度や手続きについてわかりやすく迅速かつ丁寧に説明するよう努めております。

所長:

 ほかにも、米軍や自衛隊の訓練に係る情報を地元自治体に提供したり、航空機等の騒音の苦情や基地の外に住んでいる米軍関係者と周辺住民の間で生活習慣の違いから生ずるいざこざなどの対応なども行っています。


パーソナリティー:

 苦情の対応は大変な仕事ですね。どのような苦情が多いのですか。

所長:
 やはり航空機等の騒音に関する苦情が最も多く、年間約300件あります。三沢飛行場には、米軍のF16戦闘機や航空自衛隊の最新鋭のF35A戦闘機が配備されており、これらの戦闘機が離陸するときや、飛行場上空をグルグルと急旋回する訓練をする場合に苦情が増えます。  
 それでは、最後に「労務」に関する業務について、労務対策係の安藤濯から説明します。


安藤:

 労務を担当している安藤と申します。出身は宮城県です。
 米軍三沢基地など青森県内の米軍施設では、約1,400名の駐留軍労働者、いわゆる基地従業員の方々が、病院の看護助手、警備員、コック、自動車整備士など様々な職種で働いています。
 三沢防衛事務所は、基地従業員の雇用主として、採用や人事措置の決定、給与の支給額の決定から支払いまで、また、福利厚生などの業務も行っています。


パーソナリティ:

 1,400名も働いていらっしゃるのですか!
 1,400名の給料の支払いとか…
 大企業といったところですね!労務担当は何人くらいいらっしゃるのですか。


安藤:

 5名で担当しています。ただし、基地従業員の方へ支払う給与の計算などは、独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構、通称「エルモ」が行いますので、実際はエルモと協力して業務を行っています。

パーソナリティ:

 そうなんですね。  基地従業員として基地で働きたい場合は、どうすればよいのでしょうか。

安藤:

 基地従業員の募集業務は、エルモが窓口となっておりますので、エルモのホームページやツイッターのほかハローワークの募集情報をご覧ください。

パーソナリティ:

 はい。ありがとうございます。  
 それでは、最後に所長からリスナーの方々にメッセージをお願いします。


所長:

 三沢防衛事務所は、地域に根差す事務所として、地元の皆様の理解と協力が得られるよう努力してまいりますので、今後ともよろしくお願いします。

パーソナリティ:

 本日は、東北防衛局三沢防衛事務所の古川所長はじめ事務所職員の方々からお話を伺いました。皆さんありがとうございました。


所長・所員:

 ありがとうございました。

パーソナリティー:

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