防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
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(3月放送内容)



 

テ−マ:防衛省職員の採用ついて

 
 


パーソナリティー:
 本日は、東北防衛局の熊谷昌司局長から「防衛省職員の採用」について、お話を伺います。
 熊谷局長、よろしくお願いします 。

局長:
 はい、よろしくお願いします。
 防衛省・自衛隊では、自衛官のほか全国で2万人を超える事務官、技官などの職員が勤務しています。本日は、行政・事務職の「事務官」、技術職の「技官」の仕事とその採用についてお話させていただきたいと思います。

パーソナリティー:

 防衛省・自衛隊というと「自衛官」をイメージする方が多いと思いますが、「事務官」や「技官」は、どのような業務に携わっているのでしょうか。

局長:
 はい。防衛省職員は、国の平和と独立を守り、国の安全を保つため必要な法律・規則の制定や改正に役割を果たしているほか、災害派遣や国際平和協力活動などをはじめ防衛行政全般にわたり様々な業務を担っています。
 事務官は、主に政策の企画・立案、法令、人事、会計、渉外等の業務に従事しています。また、技官は、電気・電子・情報、機械、土木、建築などの専門分野に区分され、装備品に係る点検・整備・契約業務や自衛隊施設の建設に必要な工事の設計・監督等に従事しています。
 採用区分に応じ多種多様な職域が用意されており、各分野で能力を十分に発揮できる環境が整っています。

パーソナリティー:

防衛省の事務官や技官に採用されるためには、どのようしたら良いのでしょうか。

局長:
 防衛省の事務官や技官の身分は、特別職の国家公務員となり、給与や勤務時間等の勤務条件は、一般職の国家公務員である他の省庁の職員と同じです。
 基本的には人事院が実施している国家公務員採用試験を受験する必要があります。このほか、外国語が得意な方は、語学職員として採用される道もあり、この場合は、防衛省が実施する専門職員試験を受験することができます。

パーソナリティー:
 間もなく新年度を迎えますが、2021年度の試験日程は決まっているのでしょうか。

局長:
 はい。国家公務員採用試験には、総合職試験と一般職試験があります。総合職試験には院卒者試験と大卒程度試験が、一般職試験には大卒程度試験と高卒者試験、社会人試験があります。
 2021年度の試験日程は人事院から公表されており、直近の試験としては、総合職試験の申込受付期間が3月26日〜4月5日、第1次試験は4月25日となっています。
  また、一般職試験の大卒程度試験の申込受付期間は4月2日〜4月14日、第1次試験は6月13日です。2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、実施が延期された試験もありました。受験を希望される方は、人事院のHP「国家公務員試験採用情報NAVI」で2021年度の詳細な試験日程を確認願います。

パーソナリティー:
 ところで、東北防衛局は防衛省の中でどのような役割を果たしているのでしょうか。
 また、防衛省や東北防衛局の職員として働くことの魅力とはどのようなものでしょうか。

局長:
 はい。東北防衛局は、全国に8つある地方防衛局のひとつであり、東北6県を管轄しています。
 地方防衛局は、防衛省の地方支分部局として、全国の主要都市に所在し、主に事務官と技官で構成された組織です。 地方防衛局は、自衛隊及び在日米軍の活動基盤となる防衛施設の安定的使用を確保し、防衛施設の整備や自衛隊及び在日米軍の活動が円滑かつ効果的に実施されるよう地方公共団体や地域住民の理解と協力を得る役割を担っています。
 日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している中、国民の生命・財産と領土・領海・領空を守り抜くという国家の基本的な使命に取り組む防衛省の責任・役割は益々重要になってきているものと考えています。21世紀という激動の時代に、国の安全保障の一翼を担う「当事者」として責任とともに充実感を感じながら仕事が出来るということが最も大きな魅力であると言えるのではないでしょうか。
 また、施設整備事業の観点から申し上げると、自衛隊や在日米軍の活動基盤となる防衛施設は、部隊編成や装備品の配備と深く関わっており、防衛力を支える基盤として必要不可欠なものです。防衛施設は、飛行場・港湾施設・レーダー施設などの部隊運用に関わるものから、体育館・隊舎などの訓練や生活に使用するものまで多種多様であり、防衛省では、これらの整備を調査・設計から建設工事まで一貫して実施しています。刻々と変わる脅威を見据え、一つ一つの施設がオーダーメイドで整備されている防衛施設は、国の安全を守る「砦」とも言えると思いますが、防衛力の基盤整備に深く携われることも、魅力の一つであると考えています。


パーソナリティー:

 「安全保障」、「国防」の一翼を担う職場ということですね。 防衛省において、女性職員の活躍推進、ワークライフバランスの推進への取り組みは何か行っているのでしょうか。

局長:

 はい。防衛省では、男女全ての職員の「働き方改革」によるワークライフバランスの実現と「女性職員の活躍推進のための改革」、「育児・介護等と両立して活躍できるための改革」の3つの改革に取り組んでいます。
 現在のところ、防衛省の事務官・技官に占める女性職員の割合は約25%ですが、女性職員の活躍推進のための改革として、女性職員の採用の拡大を図っており、令和2年4月1日付けの採用者に占める女性の割合は、政府全体の目標である30%以上を上回る36.1%となっています。
 また、当局でも管理職への女性職員の登用を進めるなど、育児・介護等の事情がある職員の人事管理を柔軟化し、女性職員の上位職への登用を推進するなど女性活躍の取り組みを推進しています。
 ワークライフバランスの推進の取り組みとしては、仕事と育児・介護の両立を支援するための制度を整備するなど、超過勤務縮減の徹底、休暇の取得促進や勤務時間の柔軟化に係る制度利用を促進しています。なお、当局では個々のライフスタイルに合わせたフレックスタイム制や早出遅出勤務を利用する職員の割合が、令和元年度において29.3%となりました。


パーソナリティー:

正に男性も女性も働きやすい職場への取り組みですね。  
それでは最後に国家公務員を目指している方々に対し、局長からのメッセージをお願いします。

局長:
 はい。国民が安心して生活し、国の発展と繁栄を続けていくためには、平和と安全が不可欠です。しかしながら、我が国を取り巻く安全保障環境は、極めて速いスピードで変化しています。また、国内においても毎年のように地震・台風・豪雨等の自然災害が猛威を振るっています。これらに対し、防衛省の職員は、国民の安心安全のため、常に正面から向き合っています。
 私たちは、日本の未来を守るため、積極的に学び、挑戦していくことのできる人材を求めています。私たちと共に熱い情熱を持ち、柔軟な発想、果敢な行動力によって未来に向けてチャレンジしてみませんか。

パーソナリティー:
 ラジオをお聞きの皆様の中には国家公務員を目指している方々もいらっしゃるかもしれません。安全保障の「当事者」になる選択も良いのではないでしょうか。
 本日は、防衛省職員の採用について、東北防衛局の熊谷局長にお話をお伺いしました。ありがとうございました。


局長:

 はい、ありがとうございました。

パーソナリティー:
 このコーナーでは、よりよい内容にしていくため、ラジオをお聞きの皆さまからご意見・ご感想を募集しております。お聞きのコミュニティ放送局までご連絡ください。

 
 
  
 
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