防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
(10月放送内容)



 

テ−マ:防衛白書について

 
 


パーソナリティー:
 本日は東北防衛局の熊谷昌司局長からお話を伺います。熊谷局長、よろしくお願いします。

局長:
 はい、よろしくお願いします。 本日は、1970年の創刊からちょうど50周年を迎えた令和2年版防衛白書についてお話をしたいと思います。

パーソナリティー:
 50年も前から防衛白書は作成されていたのですか。

局長:
 はい、今からちょうど50年前の1970年、自衛隊に対する世間からの風当たりがまだ厳しい時代にあって、当時の中曽根康弘防衛庁長官の「国の防衛には、何よりも国民の理解と積極的な支持、協力が不可欠である」という強い信念のもと、防衛白書が創刊されました。 その信念は、50周年目の現在も受け継がれているものと思います。

パーソナリティー:
 私の手元に、新しい防衛白書があるのですが、表紙がピンクで柔らかな印象ですね。

局長:
 はい、表紙については、より多くの方に親しみを持っていただきたく、令和という元号が万葉集の梅の花の歌をまとめた序文に由来していることから、梅の花と色を基調としたデザインで、また、50年前に創刊された当時の防衛白書の表紙にも用いられていた富士山を描き、陸・海・空の各自衛隊のマークを用いた表紙となっています。

パーソナリティー:
 梅の花と色を用いた白書ですか…!きれいな装丁ですね。  
 では、今年の防衛白書の特色を教えていただけますか。

局長:
 令和2年版防衛白書は、主に次の3点が大きな特色となっています。
 まず、新型コロナウイルス感染症に対する取組みなど、一年間の主な防衛省・自衛隊の活動や国際情勢については、白書本文のみならず、10ページにわたる巻頭特集「防衛この1年」において、多数の写真を交えて大きく取り上げるなど、多面的に紹介しています。  
 第2に、白書の内容に関連した動画を50本以上用意し、白書内の関連箇所にスマートフォン等で即時再生が可能なQRコードを配置しています。
 第3に、国内外の様々な場面において活躍する自衛隊員について、これまでの白書内でも取り上げてきたところではありますが、その数を元年版白書から倍増させ、隊員約50名の生の声を紹介しております。

パーソナリティー:
 防衛省・自衛隊としての取組み等を写真を交えながら幅広く記載しているのですね。
 前年版との主な違いはなんですか。

局長:
 先ほど申し上げました特色に加え、新型コロナウイルス感染症をめぐる国際社会の動向及び中東・アフリカ情勢に関する事項については、重要かつ新規の記述事項であるため、詳細に記述しています。

パーソナリティー:
 2点の事項について、詳しく教えて頂けますか。

局長:
 はい、まず、新型コロナウイルス感染症については、昨年末に中国で発生して以降、国際社会が連携して対応すべき課題となっています。各国は、社会経済活動の再開に向けて、医療機関とともに軍を活用して感染症への対応に努め、国際的な感染拡大防止にも貢献している一方、軍の中でも感染者が発生し、軍事的活動などにも様々な影響・制約をもたらしており、感染拡大が更に長期に及んだ場合、各国の軍事態勢にも様々な影響を及ぼす可能性があります。
 また、中東・アフリカ情勢については、20世紀を通じて紛争や動乱が絶えない地域ですが、特に昨年5月以降、湾岸地域をめぐる情勢で緊張の高まりがみられること、周辺海域では、日本関係船舶を含む民間船舶への攻撃が発生し、民間船舶の航行の安全に影響が及んだことから、各国は地域における海洋の安全を守るための取組みを開始しました。 そのような内容を記述しています。

パーソナリティー:
 なるほど、そうなんですね。  東北防衛局に関係している記述はありますか。

局長:
 はい、御質問ありがとうございます。 地方防衛局は、防衛行政全般の地方における拠点として全国8か所に設置されていることや、防衛施設と周辺地域との調和を図るための施策として、防衛施設周辺対策事業や在日米軍の駐留に関する理解と協力を得るための取組みなどについて取り上げられています。

パーソナリティー:
 そうなんですね。 先ほど特色の中で巻頭資料について触れていましたが、巻末資料についてはどのような内容が記載されているのでしょうか。

局長:
 はい、巻末資料については、「平和を仕事にする」と題して、自衛官の階級や職種、日本全国及び世界を舞台に仕事をする自衛官の声、主な広報施設及び各種イベントのご案内、主要装備品の紹介など、様々な内容を盛り込んでいます。
 また、資料の中には、たった4つの質問から自分に向いている自衛官の仕事がわかる「自衛官適職診断」というものがあり、QRコードから診断することが可能です。陸・海・空各自衛隊から選んで診断することができ、動画付きの結果を見ることができます。自衛隊の職種について深く知れますし、興味がおありでしたら是非やってみてください。
 その他にも、陸上自衛隊が行うイベントの中で最も人気がある富士総合火力演習や自衛隊記念日行事の一環として行われる自衛隊音楽まつりの動画もQRコードから読み取れますので、関心をお持ちの方はご覧になってみてください。

パーソナリティー:
 自衛官適職診断ですか、面白そうですね!私も是非やってみたいです。  
 ラジオをお聞きの皆さんに興味を持たれた方がたくさんいらっしゃると思うのですけども、防衛白書を読むにはどうすればいいのでしょうか。

局長:
 はい、令和2年版防衛白書については、令和元年版と同様、書籍として販売されるほか、防衛省ホームページにおける無料でのダウンロードや閲覧もできます。 是非、防衛白書をご覧になっていただき、防衛省・自衛隊をより身近なものに感じていただければと思います。

パーソナリティー:
 はい、ありがとうございます。  
 本日は防衛白書について、東北防衛局の熊谷昌司局長から、お話をお伺いいたしました。熊谷局長、どうもありがとうございました。

局長:
 こちらこそ、どうもありがとうございました。

パーソナリティー:
 このコーナーでは、よりよい内容にしていくため、ラジオをお聞きの皆さまからご意見・ご感想を募集しております。お聞きのコミュニティ放送局までご連絡ください。

 
 
  
 
このペ−ジのTOPに戻る
 
   


日本の防衛Q&ATOPページ