役員(係)

トップページ>>INDEX>>サト吉35

新隊員が、教育隊での教育を終了して部隊勤務になると、自分の専門分野の仕事だけでなく、他にも色々な仕事を任されるようになります。その1つが役員(係)です。

 役員にも色々ありますが、若手の海士が任されるものには、CPO係(先任海曹室:各分隊の長の海曹が集まる部屋)と
士官室係(各分隊の幹部の部屋)の役員、そして隊員用食堂の食卓番の3つがあります。
 

CPO係、士官室係・・・
 
 食事の準備・片付け・艦長室、士官室、士官寝室(幹部の寝る部屋)の掃除、来客者へのお茶出し等を行います。
 
食卓番(通称:シャリ番)・・・
 
 隊員食堂(幹部以下の乗員用)の食事の準備と食器洗い、後片付けに清掃を行います。

 各役員は各分隊から1〜2名ずつ派出(派遣)され、2ヶ月交代で任務に就きます。役員に就いている間は特別な用事でない限り、
必ず派出され、訓練等で本人が都合の悪い時はその分隊の中で代わりの海士が出るようになっております。
各役員は、他分隊に迷惑を掛けないように、分隊でどんな作業をしていても派出時間になると派出されます。

 CPOと士官室では、一人一人に配膳しますが、人数分準備したら後は食べ終わるまで待つことになるのでゆっくりしている様にみられがちな感じですが、シャリ番は基本的に戦場になります。
 海上自衛隊は11時から昼食なのですが、配食時間間近になると数十人が狭い通路に並び始め、食堂で配食が開始されると一斉に乗員が流れ込んできます。
自衛官は基本的に食べるのが速いので、洗い場にはスグに食べ終わった食器が次々に重なっていきます。
停泊中は多少山積みになっても平気なのですが、航海中は波や風の影響で動揺もあり、あまり重ね過ぎると崩れて大変な事になります。
なので、迅速な食器洗い速度が求められます(?)
 だいたいどこの艦艇も洗いとすすぎの担当を別にして対応しています。洗いは基本的に新米が担当するのですが、
慣れてないと重なっていく食器のスピードに処理が追いつかない事もしばしばあります。
更に洗ったつもりですすぎにまわしても、まだ汚れているからといって突き返される事も度々あっていっぱいいっぱいになる状況がでてきます。
そんな経験を繰り返し慣れてくるとサクサク捌けるようになるので、食器が溜まらないぐらいの速度は会得できます。

 家庭でこの洗いスキルを使うと、陶器・ガラス製食器は飛んで割れる事があるので注意が必要です(^q^)
船の食器はプレート(鉄)おわん(プラスチック)なので、航海中に動揺で飛んでも割れない仕様になっております。






※ちなみに役員は持ち場の整備も行います。
船が修理期間(ドック等)に入った時に、役員に当たっている海士は、担当の場所の整備(主に壁や天井のペンキ塗装、
タイル部分のワックス等)を行います。士官室・CPO室は、タイルではなく絨毯の場合が多く、ワックス作業はありません。

                                 

ごく一般的な隊員食堂にある洗い場(食器洗浄器室)
 食べ終わった隊員は係が用意した残飯入れに食べ残し
を入れ、水を溜めたバケツ(汚れ落とし)で、食器を軽くすすいで台に重ねていく。
 
 係@が洗剤で洗い、係Aが泡をすすぎつつ
汚れが落ちてるか確認し、駄目なら戻し、
OKなら水切り台に置いて水を切る。
 後ろに居る係Bは係@とは別系統で御椀を洗う。
洗い終わった食器を乾燥機に入れたり、
食堂の調味料補給や重なってきた食器の洗い補助をしたりする。
 係Bは全体の監督のような存在なので大抵は最上級者が
そのポストに就く。別名番長(食卓番の長→食卓番長→番長)

※番長と言っても腕っ節が強い訳では無い。


ごく一般的なCPOと士官室の洗い場(食器洗浄器室) 
 洗い場の構成は基本的に隊員食卓と一緒だが、
幹部や先任海曹の人数に見合った広さのため若干狭い。
しかし、洗い作業は同じ流れで実施していく。

※ディスポーザ(生ゴミ処理器)
 スイッチを入れると海水が流れ込み、中心でブレードが
回転して生ゴミを砕き、海にそのまま廃棄できる機器。
航海中しか使用できない。
(汚染物質排出基準:海岸線から3海里以上
離れていればOKと法律により定められています。)
停泊中は使用せず(出来ない)、残飯は生ゴミとして陸上へ。


※海里:
 ノーティカルマイル、シーマイル
(nautical mile,sea mile)1852m。
1海里=1マイル
※ただし、陸と海では1マイルの距離が違います。
陸=1609m 海=1852m

※ちなみに船の速度1ノットは毎時1海里の事を指します。
つまり時速1.852km/hと、なります。