識別帯


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 艦内の至る所に縦横無尽に走るパイプ(配管)が無数にあります。
艦艇を見学された方は見たことがあると思います。
このパイプですが色々と種類がありまして、
燃料(FO:fuel oil)・潤滑油(LO:lubricating oil)・蒸気・海水・真水・空気・ビルジ(汚水等)・消火・
フロン(R−12・22)・酸素・炭酸などなど・・・。
色々な系統の配管があります。
それらのパイプは当然外側からは見えず、
空気だと思って取り外したら燃料が溢れてきた!
火災で燃料系パイプをバルブを閉めて止めようとしたら消火系のバルブを閉めてしまった!
なんてことにもなりかねません。まずそんな事はないのですがw

操作ミスを起こさないため、かつ作業をしやすくするため、何よりパイプの中に何が通っているのか
分かりやすくするために『識別帯』というものを取り付けます。

色のついたガムテープなのですが、これをパイプの中身に合わせて巻いて真水管なら「青1本」、
雑用海水(トイレの流す水、冷却用海水等)なら「」、蒸気なら「緑1本」という具合です。
しかしここで注意なのですが、例え中身が同じでも用途や系統によって『識別帯』違う場合があります。
雑用海水管は「」なのですが、中身が同じ海水でも消火系統のパイプになると
別の系統になるので「赤1本」になります。


乗員(特に機関科)は、この『識別帯』を覚えて仕事をします。
『識別帯』を覚えないとパイプラインを調べるのに苦労しますので、あとあと大変な目に遭います。
新人の頃はこれを必死に頭に叩き込み覚え、上官の指示にすばやく対応出来るようにします。
私もこれを覚えるのに苦労し、よく怒られましたw
(※パイプライン:機関科の新乗艦者は新しい艦艇に乗り込んだ際、関係箇所のパイプを系統ごとに追って行き、
どのパイプがどの機器に繋がってどこに至り、バルブがどこにあるかを分かりやすいように系統図を作図します。
艦艇ごとにパイプラインは違いますので(同型艦でも若干違ってきます。)若手であろうがベテランであろうが調べつくします。
作図期間は人によってまちまちですが、速い人で約1ヶ月。遅い人だと約3ヶ月掛かります。)



艦艇を見学の際はパイプを追って見てみるのも面白いかもしれません。
上や下のパイプを霧中で辿って行って頭をぶつけない様にご注意下さい ヾ(@°▽°@)ノあはは 


地味すぎる存在だが、艦艇には確実に無くてはならないメンマの様な存在。
ちなみにメンマが嫌いといった意見は受け付けない。
一見すると胸に着ける防衛記念章に似ているが、まったくの別物である。
航海中、新兵が識別帯の意味を知らず風呂を用意させると、
海水を入れなければならないのに、ご法度の真水だったという事が多々ある。
当然お仕置きが待っている。