ラッタルとは・・・

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潤滑油、燃料、海水、廃水、結露(ドレンとも言います。これは、空気が凝結して水になったもので、夏場の隔壁や圧縮された空気のタンクの
下によく溜まります。)などが合わさって船底に溜まる汚水のことをビルジといいます。
それを機関科では、毎日その日の当直員が深さを4時間置きに測定します。

 なぜ測定するかというと、ビルジの増減を確認することにより浸水などの異常を発見するというのが主な目的です。
普段何もしなければほとんど量は変化しないのですが、海水や油が大量に出る配管修理や機器の整備を行うと目に見えて増えます。
溜まり易い場所もありまして、船尾管やフィンスタビライザーなど(プロペラ軸が外に出る海中と直接繋がっている場所)の
ような特殊な構造の箇所で、その機器が作動すると外からの水圧で海水が少量づつ滲んできます。
その他にも燃料消費等によって、左右前後のバランスが崩れて起こる艦の傾きなどによっても簡単に変化したりもします。

 ビルジが増えそうな作業をする場合に当直へ申告しておかないと、作業後見回りで計測しに行った当直員が、何かの異常あり!と
勘違いして慌てふためく事態になりますΣ(・ω・`;o)o

 船底には、ビルジ溜りというビルジが溜まりやすいように窪みがいくつか作ってあります。
場所によって、大なり小なりの許容量があるのですが、貯めておくにもやはり限界があります。
限界近くになったら今度はビルジ溜りから容量の大きいタンクにポンプを使って移動させます。
そのタンクも限界になったら・・・最後は海に捨てられます。そのまま排出したら海洋汚染になってしまいますので、艦艇に設置されている
油水分離器という機械の中で比重の違いを利用して水と油に分けます。

 海に排出される水ですが、法律で基準が設けられておりまして、その基準値(15ppm)に達しないと機械に取り付けられている
センサーが弁を開けず、排出されない仕組みになっております。 そういう工程を経て、艦内のビルジを処理していきます。
最後に残る水と分離された油はどうなるのかといいますと、汚油タンクというタンクに保管され、艦艇の定期修理の時に陸揚げして、
地上の施設で処理します。

 そして空になったビルジ溜りを掃除することになるのですが、スラッジ(錆や金属等のゴミ)に混じって誰かが落として拾うのを諦めた
10円玉や100円玉がちょろちょろ発掘されます。サト吉は昔無くしたマグライトが出てきました・・・(A;;´Д`)

簡易ですが、ビルジの
パイプラインのモデルです。
例:1ポンプで左を吸う場合
  吸込口のバルブ開
  @AEI開
  BCDFGH閉

例:1ポンプで右を吸う場合
  吸込口のバルブ開
  @AEHI開
  BCDFG閉
画面左:ビルジ溜りがあるために揺れ
によって機器にビルジが被ることが
ありません。船底にあるビルジも溜りに
落ちていきます。

画面右:船底は溜りが無いと、
ほぼ平らなので溜まったビルジが
船の揺れで波の様になり、
場合によっては機器に
ビルジがかかって故障する
危険性が出てきます。

@:動揺なしの場合、
深さ30cmだったとすると、

A:右に傾斜した場合、
測定場所の深さは浅くなり
25cmとなり、

B:左に傾斜した場合には、
逆に深くなり、35cmと
なります。

故に、手作業で計測する場合
は、船が揺れていてもフラット
な水面を見極めて行うため、
結構なコツが要ります。(´艸`)



※測定場所は固定とする。

基本漏れることはほとんど
無いですが、経年劣化や
磨耗などでグランドパッキンと
軸の隙間から滲むようになります。
大概は停泊して軸を止めると
滲みも止まります。