自衛隊三重地方協力本部の部員や広報官の日常の業務で実際に起こった事をまとめました。
■ 三重地本日誌 ■
職業病
仕事以外の場面でも二人以上で歩いているといつの間にか歩調を合わせてしまいます。又、会話の中で「了解!」や「準備よし!」等、つい言っちゃいます。
無言で組織的に動く
商工会議所で自衛隊の協力団体の総会の準備をしていた時の話です。
広い会議室の間取りを総会のためにレイアウトの変更を行う際、商工会議所の担当者からイメージを聞いた数名の自衛官が迅速に机の並びやスクリーンの設置などを変更しました。
商工会議所の担当者の方はその姿に驚かれて、「うちの職員はひとつひとつ指示しないとなかなか進まない」と仰られていました。
ここだけの話、自動的に動きすぎて二度手間になる事もあります。本当は、明確な命令指示の下に役割を分担して作業をしないといけないんですが
この時は笑っておきました。
コロナ対策で!
駅員のいない小さな駅において、制服を着て募集広報用のティッシュを配っていた時です。
コロナウイルス感染防止のため白いゴム手袋をつけていたのですが、ある実年の女性に声をかけティッシュを渡そうとしたその時
自衛官 「おはようございます。自衛隊です、仲間を募集しています」
女 性 「あ、あ、すみません」 とポケットから
定期券を目の前にだされ
自衛官 「あ、あー ちがうんですよ。自衛隊です。」
・・・ま、そう見えますよね。
疲れのバロメータ?
一般部隊で勤務していた時の事です。89式小銃と銃剣を使用し演習に参加しました。
訓練も日数を重ねると身体疲労が蓄積されてきます。そして訓練終了後、宿営地において武器を整備している際、ふと銃剣の柄を見ると
「どう見ても動物のコアラの顔に見える!! こっちを見て優しく微笑んでいる。」
今の自分には癒しが必要です。
自衛隊内でも呼び方が違う?!
ある日の出来事で、会議に「ずばん」を持っていくことになりましたが、空自の隊員は何のことか分かりませんでした。そこで確認してみると、文房具の用箋挟のことを陸自では「図板(ずばん)」と呼び、空自では「バインダー」と呼んでいることが分かりました。他にも車のタイヤ止めの事を陸自では「わどめ」、空自では「チョーク」など色々な呼び方があるようです。
コレ...皆さんは何て呼びますか???
何度でも言います・・・
広報官は家族会の隊員のご家族宅も定期的に訪問します。その中で訪問したお宅のお婆ちゃんは、孫が自衛隊に入って戦争に行くんじゃないかと不安に思っていたそうです。ですが、孫の成長した姿や制服姿で訪問してくれる広報官を見て、「孫が自衛隊に入ってくれてよかったと思っている。」と言われ、広報官冥利に尽きるなと思いました。訪問するたびに同じことを言われ続け4年経ちました。これからも仲良くしてください。
ハローワークで(その1)
ハローワークで募集対象者(18歳から32歳)に対して声掛けをしている時です。これはと思って声掛けをしたら、50代の方でした。
ハローワークで(その2)
陸上自衛隊の制服が新しく濃紫になり心機一転、声掛けに励んでいた時です。「警備員さん、法務局はどこですか?」道を聞かれるばかり・・「私は警備員じゃない...」と思いつつ、日々道案内に励んでおります。
勘違い
あるイベント会場の駐車場での出来事です。自分の広報車に乗車しようとリモコンキーでロックを解除しドアを引くも開かず、「あれ?おかしいな」と思いながらも何度かリモコンキーで操作していたら「それ私の車ですよ!」と言われました。広報官の車は似たような車が多く、車に興味の無い私にとってはどれも一緒に見えます・・・
猛ダッシュ!
広報官は色々な所でチラシを配っています。ある日、チラシを渡そうと思い「おはようございます」と挨拶すると相手は全速力でダッシュ・・その場を走って逃げて行きました。挨拶をしただけなのに切ない思いになりました。
航空自衛官
航空自衛官は、駅では電車の乗り換ホームを聞かれ、空港では到着ロビーを聞かれ、三重県文化センターではバス乗り場を聞かれるなど
皆様から親しまれる存在です。 制服が似ているので....(^_^ゞ
婚活???
広報官として募集対象者宅や学校に説明訪問に伺った際、ご両親や先生に結婚相手を紹介されそうになりました。(自慢ですか?)はい、自慢です!!
仕方ないのか・・・
自衛隊は迷彩服のイメージが強く、制服でいると警察官・警備員・駅員に間違われます。陸上自衛隊の制服が新しくなっても、間違われます。
信じて・・・
自衛隊には、学校の生徒が自衛隊の仕事を実際に体験する「職場体験」というものがあります。自衛隊の車両に乗ったり、自衛隊のご飯を食べたり、救急法やロープワークをしたり、これに参加した生徒さんは皆笑顔で帰っていきます!しかし後日、生徒さんが学校の成果発表で職場体験が楽しかった事を紹介しても、厳しいイメージが定着しているためか同級生に信じてもらえないようです。
時の流れ...
自衛官は基本的に食べるのが早いです。彼女と食事をしていても「もっとゆっくり、おしゃべりしながら食べよ」と注意されます。
あれから20年、妻となった彼女に「片付かないから早く食べて!」と言われます...
そして、子供たちに「おとうさん、お母さんが大変だからちゃんとして!」と口撃を受けます。
班長!!
陸上自衛隊では、階級が3曹以上の人を「班長」と呼ぶ文化があります。これはとても素晴らしい文化で、数年ぶりに会った際、顔は分かるが名前が思い出せない時に
「あっ 班長 久しぶり!」
「おー 班長 元気してた?」
等、お互い最後まで1度も名前を言うことなく会話が成立します。
下甑島
数年前、「下甑島分屯基地の異動の話があるけど?」と言われましたが、すいません。読めないし、書けない...何処にあるか勉強しておきます!
迷彩服
仕事で普段から迷彩服を着るため、私服では迷彩柄は選びません。しかしながら一般人が迷彩柄の服を着ていると、つい気になって見てしまう自分がいます・・・
自衛隊の車両
入隊前、自衛隊の車両を一般道で見ると、手を振ったり、敬礼したりすごく興奮していました。
今では、車両バンパー右側に表示されている部隊標識(三重地本、33普-本)を確認する癖がつき「おっ、○○連隊や!」「○○隊がこんな所まで来てる。お疲れ様です...」等、各部隊の動きが気になります。
■ 自衛隊ことわざ??? ■
先行的業務をすれば、仇となり
あまりに先行的に業務をやり過ぎると、方針や手法が変わったりして、やり直しをしなければならなくなる事
異常が有っても、異常なし!
一昔前、自衛隊では「異常なし」が基本。その癖で、異常があったときも出てしまう言葉が「異常なし」
現在はシャレにならないので、このような事は有りません...