本部長の群馬紀行
第3回 上毛野はにわの里公園


 皆様、こんにちは。
 平野部での桜の季節は終わったようですが、相変わらず日々又は朝晩の気温差が大きいので、皆様、風邪を引かないように注意して下さい。

 大卒者等を対象とした自衛隊幹部候補生試験の受付期間の末日(4月25日(金))が迫っていますが、最後まで応募をお待ちしています。

 さて、群馬紀行第3回は、高崎市井出町にある「上毛野はにわの里公園」をご紹介します。

 

 場所は、前橋市内から西方約5kmの榛名山東南麓にあり、付近にはイオンモール高崎があります。この辺りは、かつて東日本でも有数の勢力を誇った王の本拠地があり、5世紀末と6世紀前半の2度にわたる榛名山の火山災害で埋没したため保存状態が良く、これまでの発掘調査により、王の館(三ツ寺I遺跡)と王の墓(国指定史跡「保渡田古墳群」)や人々の暮らしたムラ、水田、畑など、当時の社会要素のほとんどが揃って発見されるという希有の場所だそうです。



 
上毛野はにわの里公園は、かみつけの里博物館、井出二子山古墳、八幡塚古墳、はにわ工房、土屋文明文学館を含む広い敷地の公園で、園内にはバス停が3つもあります。かみつけの里博物館(入館料200円)には、付近で出土した5世紀後半の埴輪や当時を再現した模型が展示されており、三ツ寺I遺跡や保渡田古墳群(井出二子山古墳、八幡塚古墳、薬師塚古墳)について、映像なども交えて学習することができます。

 


  八幡塚古墳は、約1500年前に造られた大きな前方後円墳で、発掘調査の結果に基づいて造営当時の様子が詳細に復元されています。二重の濠に囲まれ、人物、動物、円筒など多数の埴輪で周囲を飾られた様子は圧巻で、古墳が巨大な人工物であったことが良く分かりますが、後円部に登ると見晴らしも良く、トンネル式に復元された内部施設には王の棺の実物が展示されていました。なお、もう一つの井出二子山古墳は、発掘前の古墳の形を出来るだけ変えない方法で整備されています。

 


最後に、公園から約1kmの距離にある三ツ寺I遺跡に寄ってみました。この遺跡は、新幹線の高架建設の際に発掘されたものですが、現在は、高架下に説明板が設置されているだけなので、注意深く探してみてください。(参考図書等:群馬県の歴史散歩、かみつけの里博物館パンフレット等)