2022年03月31日
任命・宣誓
令和4年3月14日、公益財団法人防衛大学校学術・教育振興会より今年度顕著な業績を上げた防衛大学校研究者に対し、「鈴木桃太郎賞」「教育奨励賞」「研究奨励賞」の各賞が贈呈され、業績が称えられました。
また、令和4年3月26日に実施された学生の褒章等授与式において、「学生研究奨励賞」「校友会活動奨励賞」が贈呈され、業績が称えられました。なお、各賞においては新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から当該振興会理事長代理として久保学校長からの伝達となりました。
○鈴木桃太郎賞
電気情報学群 情報工学科 准教授 三 村 守
○教育奨励賞
システム工学群 機械工学科 教 授 藤 原 浩 幸
防衛学教育学群 統率・戦史教育室 准教授 金 澤 裕 之
○研究奨励賞
応用科学群 応用化学科 助 教 所 雄一郎
電気情報学群 機能材料工学科 講 師 森 本 貴 明
○学生研究奨励賞(理工系)
理工学研究科前期課程 2等海尉 川 口 大 貴
理工学研究科後期課程 1等陸尉 小 松 喜 治
理工学研究科後期課程 ベトナム陸軍上尉 グェン・タイン・ビン
○学生研究奨励賞(人社系)
総合安全保障研究科前期課程 2等陸尉 船 津 拓 実
○校友会活動奨励賞
ラグビー部
空手道部
※官職及び所属については、受賞当時のものです。
【鈴木桃太郎賞:電気情報学群 情報工学科 准教授 三村 守】
この度は、栄誉ある鈴木桃太郎賞を賜り、大変光栄に存じます。防衛大学校学術・教育振興会の皆様、選考委員の先生方ならびに関係各位に心より御礼申し上げます。
受賞の対象となりました研究は、サイバー攻撃に対する深層強化学習と自然言語処理技術を用いた実践的な防御に関する研究です。深層強化学習を用いた人工知能は、世界トップクラスのプロ囲碁棋士に勝利して話題となりました。自然言語処理技術の発展も著しく、文脈を考慮した翻訳なども可能になりつつあります。これら人工知能の一分野である機械学習は、あらゆる分野に応用されており、サイバーセキュリティも例外ではありません。将来のサイバー戦は高度に自動化され、人工知能vs人工知能の戦いになると言われています。サイバー攻撃の対策を検討するためには、攻撃技術の分析も不可欠です。今後も研鑽を重ね、人工知能によるサイバー攻撃・防御技術に関する研究に精進していく所存です。自衛隊におけるサイバー空間の重要性はますます増しており、サイバー攻撃は高度化しております。研究の成果を学生教育に生かし、人工知能に負けない人材の育成に努めて参りたいと考えております。この度は、誠にありがとうございました。