防大タイムズNo.191

2017年04月27日

防衛大学校は防衛副大臣ご臨席の下で平成29年度入校式典を挙行 本科468名(うち女性64名)、本科留学生27名(うち女性3名)研究科69名(うち女性6名、留学生7名)が入校

防衛大学校は、平成29年4月5日(水)、防衛副大臣ご臨席の下、本科第65期学生、理工学研究科前期課程第56期学生、同後期課程第17期学生、総合安全保障研究科前期課程第21期学生及び同後期課程第9期学生の入校式を挙行いたしました。國分良成学校長による本科学生の任命の後、本科入校生全員で「防衛大学校学生たるの名誉と責任を自覚し、日本国憲法、法令及び校則を遵守し、全力を尽して学業に励むことを誓います。」と宣誓しました。本科留学生及び研究科入校生の任命に引き続き、学校長から式辞、若宮健嗣防衛副大臣から訓示、来賓代表の統合幕僚副長 住田和明陸将から祝辞が述べられました。

防衛副大臣訓示
来賓代表祝辞
防衛大学校長式辞

防衛大学校学術・教育振興会、「山崎奨励賞」ほか各賞を贈呈

公益財団法人防衛大学校学術・教育振興会は、平成29年3月13日、防衛大学校において、顕著な業績を上げた防衛大学校研究者に対し、西原正理事長から平成28年度「山崎奨励賞」「教育奨励賞」「研究奨励賞」の各賞を贈呈し、業績を称えました。また、平成29年3月18日に実施された学生の褒賞等授与式において、優秀な成績を修めた学生等に対し、岡﨑匠常務理事から「山崎学生奨励賞」「校友会活動奨励賞」を贈呈し、業績を称えました。


○山崎奨励賞
  人文社会科学群公共政策学科  准教授 山中 倫太郎
  応用科学群応用化学科     助 教 林  正太郎

○教育奨励賞
  人文社会科学群人間文化学科  准教授 高橋 和宏
  電気情報学群情報工学科    准教授 片岡 靖詞

○研究奨励賞
  応用科学群地球海洋学科    講 師 渡邉 恭子
  システム工学群建設環境工学科 講 師 堀口 俊行
  電気情報学群電気電子工学科  助 教 井上  曜

○山崎学生奨励賞
  理工学研究科前期課程    1等海尉 柘植 裕介
  理工学研究科前期課程    2等海尉 大石  碧
  理工学研究科前期課程    2等空尉 服部 真代
  総合安全保障研究科前期課程 3等陸佐 堀口 多喜二

○校友会活動奨励賞
  空手道部
  フィールドホッケー部
  レスリング部
  ラグビー部
  バレーボール部(男子)

※官職及び所属については、受賞当時のものです。


【寄稿:人文社会科学群公共政策学科 准教授 山中 倫太郎】

この度は、山崎奨励賞という栄誉ある賞を受賞することになり、大変光栄に存じます。西原正理事長をはじめ、防衛大学校学術・教育振興会の皆様、また、選考委員の先生方に厚く御礼を申し上げます。今回受賞テーマとなりましたのは、防衛憲法に関する比較憲法的研究であります。このテーマにつきましては、周知のとおり、日本では憲法9条の問題との関係で激しい論争がありますが、その問題のみには還元できない問題領域もあると考えており、その点について、学術的な観点からの研究を深める必要性を痛感しております。もっとも、現時点では未だ研究の途上でもがいているに過ぎず、研究を進めてゆくにつれ、残された問題が人生の有限さに比して余りにも膨大であるように思われ、途方に暮れることも少なくありません。研究すること自体の意味を見失いそうになることさえもあります。ですが、私は、この度の「奨励賞」を、「もっと頑張れ」という激励のメッセージとして捉え、研究以外の義務も忘れることなく、毎日を大事にして精進して参りたいと存じます。


【寄稿:応用科学群応用化学科 助教 林 正太郎】

この度は、山崎奨励賞をいただきまして大変名誉に感じております。西原正理事長をはじめまして防衛大学校学術・教育振興会の方々と選考していただきました先生方にお礼申し上げます。また、のびのびとした研究環境と多大なサポートをいただきました小泉教授ならびに論文共著者の先生方と卒業生にこの場を借りましてお礼申し上げます。さて、少し研究の話をさせていただきたいのですが、結晶というものは弾力性・柔軟性はない、と決定づけられた物質です。したがって、弾性有機結晶という言葉は「柔軟な強硬物質」という意味で捉えられますので、常識的にありえない素材ということになります。一方で、私が開発しました「弾性有機結晶」はゴムのように柔軟な結晶であり、この開発により新しい研究分野を提供する結果となりました。今後も新しい着想と精力的な研究活動に取組むと伴に、これを基盤とした教育活動に邁進して参ります。ありがとうございました。


防大タイムズ