防大タイムズNo.179

2016年03月17日

第19回国際士官候補生会議(ICC)開催

平成28年3月2日から3月8日までの間、アジア、アフリカ、欧州、オセアニア、北米及び南米の15か国から25名の士官候補生が防衛大学校に集まり、第19回国際士官候補生会議(略称は「ICC:International Cadets' Conference) 」)が開催されました。ICCは諸外国の士官候補生を招へいして国際情勢及び安全保障に関する討議等を行い、各国と我が国の将来の安全保障につながる相互理解と信頼関係を促進させることを目的として、平成10年より毎年、防衛大学校が主催している国際会議です。

複数年の統一テーマ「近未来~私たちが指揮官になるとき~」のもと、本年度のテーマを「国境を越えた戦場~多国間協力とリーダーシップ」と設定し、「What is the most serious problem that may impact your country in the future?(将来母国に最も重大な影響を与え得る問題とは)」をテーマに全体討議を行ったあと、「21世紀における軍人と国家」、「共同作戦に求められるリーダーの資質」、「新たな戦場としてのサイバー空間」、「対テロ国際協力」の4つのセッションに分かれて討議しました。また、討議に先立ち、NATO事務総長特別代表(女性、平和、安全保障)補佐官 栗田千寿 2等陸佐が「国際機関の現場から~多国間協力におけるリーダーシップとジェンダー」と題して基調講演を行いました。

参加した各国士官候補生は、討議以外にも文化研修として鎌倉や横浜を訪問し日本への理解を深めるとともに、スポーツ大会では縄取りに参加するなど防衛大学校学生との交流を深めました。

また、3月3日には各国の在京駐在武官に開会式や基調講演を見学していただき、防衛大学校の国際交流への取り組みについてご理解いただきました。

平成27年度第1回古典芸能鑑賞会開催

防衛大学校では、平成28年3月3日に平成27年度第1回古典芸能鑑賞会を開催しました。この鑑賞会は、防衛大学校学術・教育振興会の御支援を得て校友会学生委員が主催しており、全学生に対して我が国の伝統芸能に触れる機会を提供し、日本文化に対する理解を深めるとともに、幹部自衛官として必要な教養を養わせることを目的としています。

今回は、忠三郎狂言会及び大藏宗家の皆様をお招きし、狂言の基本についてご説明頂いたのち、「棒縛(ぼうしばり)」、「梟(ふくろう)」の演目を披露して頂きました。狂言のもつ独特な発声、コミカルな動作等に会場は大いに盛り上がりました。また、3月2日から国際士官候補生会議も開催されており、来校した多くの外国士官候補生にとっても日本の古典芸能「狂言」に触れる絶好の機会となりました。

平成27年度第3回産学交流セミナー開催

平成28年2月26日、横須賀市産業交流プラザ(横須賀市本町)において、地球海洋学科 村越 匠 助教による「地震を視る、そして備える―横須賀の直下から日本・世界の地震まで―」と題した平成27年度第3回産学交流セミナー(主催 横須賀市産業振興財団)が開催されました。講義では、地震の仕組みやその被害の紹介に始まり、地震を研究対象とした地震学の紹介や、日本及び世界の地震の発生状況等について解説を行いました。実際のハザードマップ等を使用した横須賀市で起こりうる地震被害や防災状況についての解説も行われ、身近なテーマであることもあって聴講者の関心も高く、セミナーは盛況のうちに幕を閉じました。

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