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  これから入校してくる入校生へ、私が防衛大学校1学年の生活を送っている中で伝えたいことが二つあります。

一つは人間として成長できるということです。

私が高校生の頃は、進学校に通っていたものの、部活もせず、遊んでばかりで、正直ダメ人間でした。しかし、防衛大学校に入校してからは、学生舎での団体生活、校友会(クラブ活動)、訓練全てで妥協することはできず、中途半端は許されない生活に変わりました。辛さを感じる時もありましたが、防衛大学校は人間を変えてくれる組織であると感じました。

 2つ目は、入校前にできるだけ勉強した方が良いということです。防衛大学校は自衛隊員となるために国防の勉強等もしますが、一般大学と同じ学科の勉強がメインです。また、防衛大学校では勉強できる時間が決まっているため、勉強したい時に自由にできるわけではありません。私は勉強が得意ではないので、入校前に少しでも勉強しておくべきであったと後悔しているので皆様は勉強して下さい。

 最後になりますが、辛い訓練や学生舎での団体生活を通して、私は最高の同期と少し成長した自分に出会えました。これから入校する新入生たちも辛いことがあるかもしれませんが、防衛大学校でしか学べないことがたくさんあります。

皆様の入校をお待ちしております。

秋季定期訓練時(左が本人)
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VOL.44 2014.2.13
富士登山訓練時
秋季定期訓練時
1学年 會田 怜史  県立仙台第一高校 (宮城県) 

過去の「かわら版」はこちらから

1学年 矢野 考進  私立京都共栄学園 (京都府)  
1学年 中島 和遂  県立緑岡高校 (茨城県)
1学年 高添 勇樹  県立伊万里高校 (佐賀県)  

乗艦実習(左側が本人)

入校へのアドバイス

かわら版 バックナンバー

私は、高校生のときは勉学一本に絞り、特に高校二年の冬からはほぼずっと机に向かっているような生活でした。周りも同じように大学進学を志す人たちだったので、そんな環境に支えられながら日々勉学に励んでいました。勉強していても、受験の時はとてつもない緊張に襲われました。この入試が自分の人生を左右することを考えると、焦りと不安でいっぱいになり、心の余裕なんてとてもありませんでした。

そのような受験生活から早一年、入試のために休日までも使って頑張ってきた受験勉強は今の防大生活で非常に役に立っています。あの苦しかった高校時代があったからこそ、勉学についていけています。また、この防衛大学校に入校してからは高校のときにできなかった、机の上では学べないこと、例えば、自主自律の精神や運動能力も学生舎生活や校友会活動で学ぶことができています。3年間あまり運動もせず、生活リズムもあまり良くなかったせいで、入校当初は非常に苦しい日々が続きました。しかし、それでも歯を食いしばって立ち向かい、同期や対番に助けられながら防大で生活することができました。それができたのも高校時代の苦しい受験期を乗り越えられたからこそできたのだと私は考えています。私は高校生活で得たことを忘れずに、この小原台で知徳体をバランスよく鍛え、防大の上級生や同期などから刺激を受けながら豊かな人間性をもった人になるべく、これからも頑張っていこうと考えています。

 防衛大学校合格おめでとうございます。皆さんの入校に際し、私の経験を基にアドバイスをさせていただきます。

  まず、自衛隊や防衛大学校についてよく調べて下さい。正しい知識が無ければ、自分の考えていた学校生活と現実とのギャップで後悔をしてしまうかもしれません。

  次に、入校案内をよく読んでください。そこに書いてあることをしっかりと準備すれば、まず不自由はしないでしょう。時計はソーラー電波時計をお勧めします。パソコンにofficeとウイルス対策ソフトを入れておくことをお忘れなく。書類作成の機会が多いのでパソコンとプリンターはしっかりと準備をして下さい。

  防衛大学校は幹部自衛官を育成するための機関です。人の前に立つ人材を4年間という短い期間で育成するため、防大生活はそれまでの生活とはまったく違う特殊なものです。辛いと感じることもあるでしょう。その時、自身の明確な意思や目標を拠り所とし、踏ん張り、成長していく必要があります。そのため、「なぜ防衛大学校に入校したのか?」という問いに自信を持って答えることができるよう、自分の将来のことも踏まえながらよく考えてきてください。

  最後に、防衛大学校での生活はとても充実していて、明確な意思や目標をもって積極的に毎日を過ごせば、素晴らしい人間へと成長することができます。本当に多くの可能性が用意されている学校です。全ては自分次第ですので、後悔の無いように自ら理想の防大生活を掴み取ってください。

  皆さんに春会えることを楽しみにしています。お互い頑張っていきましょう。

秋季定期訓練時(右が本人)

一般入試合格者の皆さん、防大合格おめでとうございます。

昨年の今頃、4月からスタートする新たな生活に対し、大きな期待と様々な不安を胸に日々の生活を送っていたことを鮮明に覚えています。1年先に防大生になった私から、新しく防大生になる皆さんへ、少々アドバイスをさせていただきます。

まず、「体力」についてです。私は高校時代、部活動に所属していませんでした。しかしながら、入校前の1カ月間、家の周りをランニングしたことにより、入校後に苦労することはありませんでした。時間がある入校前に、少しずつ運動する習慣をつけることをお勧めします。

次に「勉学」についてです。防大の教官は、基礎から丁寧に授業を行ってくれます。そのため、防大入校まで物理の授業を受けたことがない私でも、スムーズに内容を理解することが出来ました。しかし、いくら授業が分かりやすいからといって、入校するまでに勉強しておかないと、勉強する癖がつかず、入校後、学業面で苦労すると思います。不得意科目があれば、入校前に勉強しておくことをお勧めします。

最後に、「体力」や「勉学」も大切ですが、幹部自衛官になるという強い意志を持って防大に入校することが一番大切です。私自身、規則正しく厳しい生活、戦闘訓練や遠泳訓練などでくじけそうになったことがありますが、自分の中に幹部自衛官になるという強い意志があったため、それらを乗り越えることが出来ました。

入校まで有意義な時間を過ごしてください。皆さんと防大で会えることを楽しみにしています。