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防衛大学校の春の風物詩のひとつであるカッター競技会が、去る4月26日(木)に走水海岸沖において行われた。カッターとは、艦船に積み込まれるボートで、12名の漕手が木製のオールで漕いで推力を得る長さ約9mの船である。
カッター競技は、2学年時に行われるもので、おう盛な体力、気力及び団結心の強化を狙いとして、1個中隊2クルー(1クルー16名、艇指揮1名、艇長1名、漕手12名、予備員2名)により、2kmのコースを漕いで順位を争うタイムトライアル競技である。 この競技会のために2学年は4月の始めから約3週間にわたり、4学年の指導の中、練習に励んできた。
競技会は、1レース5〜6個クルーによる予選を6レースと優勝クルーを決める決勝戦を実施した。クルー対抗と、2個クルーの総合成績で行う中隊対抗、4個中隊の総合成績で競う大隊対抗が行われた。
当日は、風雨の中カッターとう漕を競うには絶好の自然環境の中終始強い闘争心をもって、午前中に予選が行われ、11Aクルー、14Aクルー、23Aクルー、24Aクルー、42Aクルー、43Aクルーが決勝進出を果たした。
午後の決勝レースでは激しい接戦が繰り広げられ、43Aクルーが見事優勝を果たした。なお、大隊対抗では4大隊が優勝を収めた。
白熱したレースを終え、互いの健闘を称え合う学生たちの表情には、約3週間にわたる厳しい訓練をやり遂げた達成感と、レースにおいて全力を尽くした充実感に満ち溢れ、カッターを通じて、防大生として一段と成長した姿を見せた。
【大会成績】
★クルーの部 優勝43A 2位14A 3位42A
★中隊の部 優勝42中隊 2位43中隊 3位41中隊
★大隊の部 優勝4大隊 2位2大隊 3位1大隊
しかし、そのような日々も永遠には続きません。私も3月には卒業し、この国を守るヒーローとなるべく、階級章をつけます。私はまだ、この階級章の重みを実感できませんが、この4年間が私に教えてくれたのは、その階級章がどれくらい重いのかということだったのではないでしょうか。私が何度も逃げたいと思ったつらいこと、苦しいこと、それは将来いつ来るとも知れないピンチを乗り切ることができる、ヒーローになるための試練だったのではないかと感じる今日この頃です。
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小欄では、史料から垣間見える防大の一面を紹介します。
最初に取り上げるのは本校のシンボルである校章です。校章は中央上部に鳩、中央に桜の花、それを取り囲むように桜の若葉がデザインされています。開校当時の報道では、「平和の象徴鳩、桜、月桂樹をあしらった記章」(『神奈川新聞』昭和28年4月9日)ともされていますが、絵柄からみると月桂樹ではなく桜の若葉のほうが正しいように思われます。校章の由来を伝える史料が残されていないため、正確なところは不明ですが、「鳩」は警察予備隊の発足(1950年)から1970年まで自衛隊の記章にも使われていた平和の象徴、「桜」は日本という国家そのもの、そして「桜の若葉」はこれらを守る若人の表していると言われています。その他にも、「桜」が陸上自衛隊、「鳩」が航空自衛隊、いかりの形をした「桜の若葉」が海上自衛隊を示しているという説もあります。
防大かわら版バックナンバー
みなさんこんにちは!平成24年度前期学生隊学生長を務めております、431小隊4学年、水泳部、人間文化学科、海上要員の市川 倫々恵と申します。
防衛大学校の学生は、自らの勉学はもとより、校友会・学生舎といった組織に至るまで、学生自身の自主自律を中心に運営しています。生活環境全てを自分自身でマネジメントすることは容易ではありませんし、時には失敗する事もあります。しかし、自衛官に必要なリーダーシップ・フォロワーシップの根源は自主自律によって養われます。
軍事的な緊張と共に国際貢献の必要性が高まっている昨今の社会の中で、創立60周年という記念すべきこの年、防大は更なる飛躍を遂げることができると考えています。幹部を目指すものとして必要な知識と人間力を身につけるためにも、また自衛官として日本や国際社会に貢献できるようになるためにも、防大をより良い環境にしていきたいと思います。