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2 防大に入校して良かったと思うこと
たくさんのことを切磋琢磨しながら学び、身につけていく中で、陸海空と道は違えど、国を護るという共通の任務を持つ将来の幹部自衛官として、ともに仕事ができる同期や先輩、後輩という仲間を作ることができたことです。そしてその仲間から、自分にない素晴らしい部分を見習い、吸収することにより、自分自身を成長させることができたことが防大に入校して良かったことです。
3 後輩へのアドバイス
防大卒業後は、陸海空それぞれの自衛隊に同期や先輩後輩ができるので、防大在・w間は人間関係を大切にしながら、よく勉強して、体力を鍛え、自分に甘えることなく生活すれば、将来絶対それが自分の強みになると思う。一瞬一瞬、何事にも手を抜かず、今を全力で生活してほしい。
4 今後、幹部自衛官としての抱負
隊員の気持ちを理解でき、今以上に努力をして知識を身につけ、自分のためならどんな命令でも聞くと心の底から思ってもらえるような幹部自衛官になりたいです。
卒業を目前に控えた今、私は卒業ダンスパーティーの余韻に酔いしれつつ、静寂の41中隊週番室の中で筆を執っている。私が防大で過ごした四ヵ年の歳月は激動のうちに過ぎていった。「幹部自衛官としての抱負」というテーマで、心静かに自分の防大生活を総括し、青春の1ページに一段落をつけようと思う。
防大では本当にいろいろな経験をさせてもらった。主だったところでは、空手道部主務や後期41中隊学生長などといったところか。こうした勤務に就くにあたり、私が信念としていたのが「第一義」ということである。この言葉は私の母校の校是であった。わが母校である新潟県立高田高校は、「第一義・質実剛健・堅忍不抜」を掲げる、古めかしい伝統校である。高校に入学して以来、「第一義」は私にとっての謎であった。辞書には「もっとも大切な根本的な意義、または価値」などとあるが、それは一体何なのか?それを考えることは私にとっての大きな課題であり続けた。そして、4学年になった今、自分なりにこの問題に解を与え、またその真理を会得できたのではないかと思っている。
防大生活四年間を振り返ると様々な出来事が思い出されます。中でも忘れることができないのが昨年秋に行われた、「平成22年度自衛隊記念日記念行事観閲式」への参加です。三自衛隊を挙げて行われる三年に一度の一大行事であり、前回行われたのは私が一学年の時でした。今回私は学生隊本部幕僚として防衛大学校学生隊、そして観閲部隊の先頭を行進するという大変名誉な機会を頂きました。実際に訓練が始まってみると要求される練度の高さに閉口させられ、腕を振る高さから敬礼の際の手の角度、歩き方に至るまで当初は課題が山積みであり、一つ一つ改善していく毎日が続きました。
本番当日は、失敗が許されないというプレッシャーからくる緊張を抑えるとともに、訓練の成果を発揮すべく最大限の・W中力をもって臨みました。中でも行進している際に観客席から拍手と声援を頂いたことは最も心に残りました。
1 在校間の思い出、特に印象に残ったこと(授業・訓練・学生舎生活・校友会)
1番印象に残っているのは、3学年時の後期にある断郊競技会です。自分は大隊の責任者であり、その任務は大隊の3学年全員を団結させて優勝させることでした。3学年の後期にもなると、各学生の自主性が発揮され、良い意味でも悪い意味でもみんながそれぞれ自分の考えを持ち、自分の道を進むようになっていきます。このような中、責任者として1番大変だったのは、いかにして毎日全員一丸となって走る雰囲気を作り上げるかということでした。最初はなかなか思うようにいかず、大変苦労しましたが、競技会前になると、全員が厳しい訓練にも積極的に参加してくれて、当日は完全優勝という形で、第2大隊を優勝させることができました。本番まで苦しい状況の連続でしたが、みんなの協力があって優勝できたので、非常に嬉しかったです。これほどの達成感を得ることができて、責任者をやってよかったと心から思うことができ特に印象に残った思い出です。
時が過ぎるのは早いもので、防衛大学校に入校してから4年が経とうとしています。私はあと2週間ほどで卒業ですが、今は早く幹部候補生学校に入校したいという気持ちでいっぱいです。不安は無いと言えば嘘になるかも知れませんが、ここ防衛大学校での生活は、とても厳しく、しかし4年間の生活でそれが当たり前となりました。何が厳しいかと言うと、やはり勉学、・w生舎、校友会活動の3本柱に妥協せずに取り組むことでした。
勉学は、成果を出そうと思えば授業中しっかりノートに記録するだけではなく、講義をよく聴き、疑問点は質問し、あるいは、自分で調べなければなりません。語学及び防衛学の知識は、すぐには身につかないので継続する必要があります。
学生舎生活は、中期中隊学生長として勤務し、中隊の全員をより良い方向に導いていく運営の難しさを知ることができました。下級生からの目、同期の不満、指導教官からの指導、自分の想い等、それら全てを調和し、結果につなげていくことは、けっして楽なことではありませんでした。
こんにちは。防大4年の橋口学生です。今、これを書いている私は、卒業間近となり、次の幹部候補生学校への準備を残すのみとなりました。そして、4年間を振り返ってみて思うのは、防大に入って本当に良かったということです。ここは、自分がこうしたら良かったと思う事項を踏まえて、来年度入校してくる後輩へのアドバイスを、2つにまとめて伝えたいと思います。
一つ目は、「高い志を持て」ということ・ナす。防大生活は正直厳しく、決して楽なものではありません。しかし、将来に目標を見据え、高い志を持つならば、必ず乗り越えることが出来ます。防大に入る前に、自衛隊に入って何がしたいのかを明確にしてから入校してほしいと思います。
二つ目は、「思いやりの心を持て」ということです。防大に入って、色々な試練を与えられると、自分一人で出来ることは、意外と少ないこと気がつきます。しかし、それでも、色々な試練を頑張って乗り越えられるのは、同じ試練を与えられている仲間や、地元の家族や友人、教えてくれる教官の方々がいるからです。そういった人たちを大切に、思いやりの心を忘れないようにしてください。
おわりに、卒業を前にして色々思うのは、防大で出会えた素晴らしい人たちと会う機会が少なくなるということです。しかし、それと同時に、いよいよ始まる陸上自衛隊での勤務への期待もあります。ここで、役に立つのは、今まで防大生活で関わった様々な人達が私に教えてくれたことだと思っています。入校してくる後輩たちは、期待に胸を膨らませて防大の門をくぐってください。きっと後悔はしないはずです。一足先に部隊で待っています。
卒業を目の前に控え、自らの防衛大学校における生活を振り返る機会が増えつつありますが、4年間が無事に終わろうとしていることへの充足感がある一方で、後悔することも多々あります。防大かわら版へ原稿を寄せるにあたり、僭越ながら、自分の後悔の念を生かして後輩にアドバイスを送りたいと思います。
私が防大生活の中で最も後悔していることは、人並みに頑張ってきたという自負はあるものの、中途半端に終わってしまったことが多いことです。たとえば、勉学であればテスト勉強で満足して教養やさらなる専門知識を深めようとしなかったこと、学生舎についていえば、学生舎の在り方をめぐる議論に関与しようとしなかったこと、などがあります。何事も本腰を入れて挑戦しようと思えば、覚悟が要りますが、私はその覚悟を持てずに、中途半端に4年間を過ごしてしまった気がします。それでも防大4年間を終えることができるのは確かですが、卒業前になって4年間に思いをはせた時、非常にみじめな気分になります。
防衛大学校での4年間を振り返ってみると、自らの変化に驚くことが少なくない。自分の中の一番大きな変化は、何事にも貪欲になったことだと思う。
防衛大学校において「三本柱」と呼ばれる勉学・学生舎・校友会。この何れの「柱」も疎かにしたくない、という思いでここまで貪欲に頑張ることができたのは、53期テニス部女子主将の影響が大きい。三本柱の理想を体現したような方で、どれも優秀なのに決して手を抜かないという姿勢に感銘を受けた。そして自分も、もともとの能力では追い付けなくとも、何事にも手を抜かずに全力でやろうと決めた。
勉学面では、志が高い同期達の中で常に良い刺激を受けながら、一般教養や専門科目、そして安全保障に関して、より深く、より広い知識を求めて学んだ。学生舎では、責任は人を成長させる、という思いのもと、例え自分には分不相応だと感じても、その役目を精一杯果たすべく全力を傾注した。校友会においては、部としての一体感や環境づくり、そして昇部に向けて尽力した。
【左側が本人、最右翼幕僚】
防大での4年間を振り返って〜卒業所感 〜
国民の期待の高さを感じるとともに、今後日本の防衛の一翼を担う幹部自衛官として背負っていく責任の重さを痛感した瞬間でもありました。
今回全学生が観閲式という一つの目標に向かって日々努力を積み重ね、無事成し遂げたということにこれまでにない達成感を感じました。こうした経験は防大生だからこそ得られるものであり、何物にも代えがたい価値があると思います。観閲式はそうした価値ある経験ができる一例であり、この他にも防大にはそうした経験ができる機会が多くあります。個人の資質、能力を高めることはもちろん、同期や・繪コ級生、職員の方々と日々接することにより組織の一員として活動するための資質を習得することもできます。 二十歳前後という人間形成にとって大切なこの時期に、こうした厳しい環境の中に身を置き、己を磨くことに全力を尽くすということは決して容易なことではありませんが、それだけの価値は十二分にあると卒業を迎えるにあたり改めて思います。
校友会活動は、私が4年間で最も重視して取り組みました。少林寺拳法部主将として、全日本で有名私立大学に勝ち、日本一を目標にあらゆる努力を積み重ねました。今思うと、まだまだ足りないところは沢山ありましたが、現役中はできることを精一杯やりました。
これらの3本柱に加え、訓練でも1番を目指し、競技会も全部参加して選手として活躍できるよう頑張ってきました。防大は本当に忙しいです。これらのことに立ち向かうのは辛くて、苦しくて、困難なことばかりですが、先輩、同期、後輩の指導・協力もあり、人として成長することができたと思います。本当に感謝しています。
最後に、56期以下の後輩は、ここ防衛大学校で何がしたいのか、将来どうなりたいのかというイメージをしっかりもって、残りの小原台生活を送って下さい。そうすれば、後悔することなく卒業できると思います。
第55期生卒業ダンスパーティー
防大かわら版バックナンバー
では、その答えとは何か。それは、「この人たちのために、自分に何ができるか?」ということである。自分の所属する部隊や、校友会、地域社会に一緒に暮らしている人たちへの尊敬と感謝の気持ちは、やがて貢献や献身の気持ちへと変わる。「何か、自分にできることはないか」という気持ちが生まれるのである。私がこうした考えを持つに至るには、空手道部主務や中隊学生長として勤務した経験が欠かせない。面倒な書類作りや、各方面との調整は、雑務としか言いようがないが、それも各部員に対する尊敬や愛情があったからこそ、出来たことである(主将や監督が、恐いというのもあったが…)。また、中隊学生長として様々な問題に関与し、矢面に立たされたこともあった。中傷や揶揄も受けた。だが、私は正しい行動をしているという自覚と、信念があったからこそ、乗り越えられた。「第一義」は、私の行動力と精神力の背骨である。
本稿のテーマは「幹部自衛官としての抱負」ということであった。まずもって私は、「第一義」を貫くことのみであると思う。私の部下になる(不幸な!)隊員さんのために自分に何ができるかを考え、部下を守る指揮官になりたい。現場の声を汲み取れる幹部になりたい。人を守るには、まず、確固たる自己の形成し、実力や知恵を身につけること必要であろう。そのために、幹部候補生学校においては「使命感」、「責任感」、「判断力」、「実行力」「品性」、「体力・気力」、これらの資質に磨きをかけることを念頭に、自己研鑽に励みたいと思っている。
最後に、在学期間中に出会い、最高の思い出をくれたすべての人たちと、私を支えてくれた家族に感謝の意を表し、本稿を結びたいと思う。押忍。
防衛大学校の4年間は長いようで意外にあっという間に過ぎてしまいます。その中で自己の研鑽をすることも非常に重要ですが、親や教官、先輩、同期、後輩の支えがあって今の自分があるということを忘れてはいけません。そして感謝の気持ちを大事にしなくてはいけません。私は今まで自分が思っていた以上に感謝の気持ちは大事だと、この時期になって気づきました。難しいですね。しかし、4年間で出会えた人たちへの感謝の気持ちの大切さに気づく・アとができたという意味でも、防衛大学校で生活してきて良かったと思います。これからも感謝の気持ちを忘れずに日々精進していきたいです。
私が防衛大学校に入校して感じたことは人とのつながりが深いということです。卒研や特論でお世話になった教官、訓練や日々の生活でご指導いただいた指導教官の方、いつも元気をくれる同じ教務班や中隊の人たちなど、様々な人とのつながりで今の私があると感じます。その中でも、校友会で出会った同期、先輩や後輩の事を思うと、そのつながりの深さを感じます。4年間を通じ、一つの目標を目指していく。その中で時には泣き、ぶつかり、喜び合うかけがえのない友ができたことを大事にしていきたいと思います。私は4学年の時に主将という大役を任され60人以上の部員を率い、うまくいくこともあれば、悩み、苦しむこともありました。しかしそんなとき支えてくれた顧問の方々、先輩、同期、後輩にとても感謝したいです。特に同期にはいつもきついことばかり言って迷惑かけたのに、最後までついてきてくれてとても感謝しています。
また、4年間やっていけたのも遠く離れた両親の支えがあったからだと思います。普段は多くを語らないが、一番私のことを理解してくれる父。いつも心配しているがそれを表に出さず、私が悩んだときに相談に乗ってくれ、励ましてくれる母。4年間遠く離れた私のことを思い、支えてくれたからこそこうして無事に卒業することができたと思います。
このような後悔をしないために、心に留めておいてほしいことが一つあります。それは、在学中、できるだけ早いうちから任官後の人生について考えることです。防大在学中の4年間は、挑戦したいことに挑戦して、失敗しても許される最後の期間です。人生の目標を早いうちから明確にして、そのために必要なことに積極的に挑戦してください。たとえ失敗しても、心血注いだ結果であれば、挫折という経験だけでも人生にとって大きな糧となるはずです。防大では、挑戦する気さえあれば様々なチャンスに出会うことができます。できないことを嘆いている間にチャンスを掘り当ててください。4年間は想像以上に短いものです。
後輩の皆さんは、なんとなく日を送って、なんとなく自衛官になるのではなく、自分の人生にとって糧となる4年間にしてください。応援しています。
防大での4年間を振り返って 4学年 鳶根 麻衣
しかし、最終的に目に見える形で結実したものは残念ながらそう多くない。加えて、どれに対しても全力で、と思うが故の失敗は数知れない。特に、やってみたいことに手を出し過ぎて、時間やその他の配分がままならず、自分で自分の首を絞めるような真似は何度繰り返したか分からない。それでも、「防大生活を貪欲にやってきたこと」、それ自体が自分の糧となり、力になったと思える。
防衛大学校を卒業し、幹部候補生となってもここで得た糧を生かし、実直に任務を遂行できる幹部自衛官となれるよう、日々研鑽を積んでゆく所存である。手を抜かずに貪欲に頑張ることは、相応の負荷がかかり、それは時に痛みをも生じさせる。しかし、自分のために、将来の部下のために、56期以下の防大生たる矜持を持つ後輩たちも、痛みを恐れず、自らを成長させ続けてほしい。
【家族写真:左から
父、、本人、弟2学年橋口学生、母】
卒業前所感「今後、幹部自衛官としての抱負―校是・第一義にまつわること」
4学年 佐藤 聖也